猫が毛玉を吐かないけど大丈夫?危険?
「猫は吐く生き物」というのは、愛猫家はご存知だと思います。けれども、あまり頻繁に吐くと心配になりますね。
猫が吐く頻度ですが、毎日吐く猫もいれば、週に何回か吐く猫、ほとんど吐かない猫など、猫によって様々です。ですから他の猫と比較して心配することはありません。
ただし、「以前は良く吐いていたのに吐かなくなった」「吐き気をもよおしているようなのに吐けていない」「胃液を吐く、食欲が落ちて体重が減った、元気がない」などの様子が伺えたら要注意です。お腹に抜け毛が溜まりすぎて自力では吐き出せなくなっているのかも知れません。
毛を吐かず排泄もされない時は要注意!
毛を吐かず排泄もされない時は「毛球症」が疑われます。お腹の中に毛が溜まりすぎて、胃腸の出入り口をふさいでしまうのが毛球症です。毛を吐き出す力が弱くなってきた老猫などに起こりやすい病気です。老猫はとくに吐き出す力が衰えるので、普段から毛玉ケアをしっかりしてあげましょう。
毛球症になると排便ができなくなるため、同時に便秘になってしまうこともあります。飲食や排泄が困難なわけですから、命にかかわります。毛球症は自然治癒は難しく、疑われる場合はすぐに病院へかかりましょう。
猫が毛玉を吐かない場合は「毛球症」に注意
「毛球症」になってしまうと、胃の内側の壁に毛玉がびっしり付いてしまうので自力では毛玉を吐くことが出来ません。便にも大量の毛が混じるので腸の動きも悪くなります。その結果、食べることも排出することも困難になり、重度ですと開腹手術が必要な場合もあります。
お腹に毛が溜まっているサイン
- 吐くそぶりがあるのに吐けていない
- 便秘になっている
- 体重が減ってきている
- 食欲が落ちてきている
- 餌を食べていないのに頻繁に胃液を吐く
猫の毛球症の対策方法
長毛種
長毛主の猫は毛玉が溜まりやすい、というのは容易に想像が付くと思います。実際、長毛種の猫は頻繁に毛玉を吐きます。しかし、あまりに毛玉が溜まってしまうと自力では吐き出せなくなることがあります。毎日のブラシングは欠かさないようにしましょう。特に春と秋の換毛期は念入りに。トリマーさんに相談して、毛をカットする(サマーカット)のもひとつの方法です。
短毛種
意外な盲点ですが、短毛種の方が長毛種より毛玉を溜めやすい傾向があります。毛が短いため、飲み込んだ毛のほとんどは便と共に排泄されますが、お腹に溜まってしまうと、短い毛は絡まりにくく、吐き出すのが容易ではないのです。短毛の場合、普段はそれほどブラッシングを必要としませんが、換毛期、特に春先から入梅頃には大量の毛が抜けますので、毎日ブラッシングしてあげましょう。
ブラッシング嫌いの猫には、下記のような手袋型のブラシを使うのも一案です。
猫が毛玉を吐けないときの対処法
猫が毛玉をはけないときの対処法として、オリーブオイルを飲ませる、ワセリンを飲ませる、などがあります。
オリーブオイルを飲ませる
オリーブオイルを飲ませるとオイルの作用によって便を出やすくします。普通のオイルと異なるのは、オリーブオイルは腸で消化吸収されにくいために、腸壁に接することで潤滑油の働きもしてくれるのです。与えるオイルはエキストラバージンオリーブオイルです。少しくせがあるので、ウエットフードに混ぜてあげましょう。一回の食事に小さじ1杯のオイルを混ぜて与えます。
ワセリンを飲ませる
ワセリンは毛球症予防のサプリメントにも含まれていて、腸で吸収されない手目、便や毛の排出を促してくれます。
症状が深刻な時は迷わず獣医さんに見せるのが安全な対策です。また、普段からできる対策としては、猫草を用意して置く方法があります。猫草は、飲み込むことによって、細長い葉が胃腸を刺激して嘔吐を促します。ただし、猫草を好まない猫もいます。
猫が毛玉を吐かないときにおすすめのフード
毛玉ケア用のフードを与える
ペットフード各社から毛玉対策フードが発売されているので、これらを利用しましょう。毛玉対策フードには12%以上の食物繊維が有効とされています。
こちらの商品は毛玉対策用の食物繊維が豊富に含まれている上、フード自体がお腹の中で崩れやすく吐き戻しを軽減します。
水分をよく補給させる
ウェットフードを与える
水分が不足すると毛は胃腸の中で絡まりやすくなり、毛球症を引き起こしやすくなります。水分を摂らせる工夫をしましょう。ドライフードを常用の場合は、水分量の多いウェットフードを併用します。ドライフードの水分は10%前後ですが、ウェットフードは80%前後が水分ですので、摂取水分量があがります。猫スープやペースト状のおやつを水で薄めて与えるのも良い方法です。
餌の回数を増やす
猫は餌を食べた後水を飲むことが多いですね。一日の餌の量は同じでも、1日で2回より、1日で4回に分けてあげた場合のほうが水を飲む回数も増えるわけです。
まとめ
猫が毛玉を吐かない時に疑う病気とその対策をご紹介しました。いかがでしたか?毛球症の対策としては、日頃からのケアが大切になります。とくに水分補給は、猫に多い膀胱炎や尿路結石の対策にもなりますので、心がけてあげましょう。
20代 女性 うみか
それまでは、猫の草を食べさせていましたが草を食べなくなり、毛玉を吐かなくなったので、気になっていました。獣医師に相談して診察していただくと、毛球症だということがわかりレントゲンをしました。幸い、手術をしなくてもいい程度だったので、お薬を飲ませ便で出すことに決めました。整腸剤も同時に飲ませました。
2日ほどすると、毛玉の混じった便をしました!とても、嬉しくて猫ちゃんを抱き締めました。それからは、毛球症にならないようにこまめにブラッシングをして、適度に草も食べさせて運動をさせました。すると、毛球症になることはなくなりました。これからも、気を付けたいと思います。