『お風呂を嫌がる猫』を綺麗にする方法3選 ストレスを減らす工夫や清潔を保つコツ

『お風呂を嫌がる猫』を綺麗にする方法3選 ストレスを減らす工夫や清潔を保つコツ

被毛が濡れるのを嫌がるとかシャワーの音が怖いなど、さまざまな理由でお風呂を嫌がる猫が多いものです。そもそも猫は自分で舐めて体を清潔にしているので、必ずしもお風呂が必要というわけではありません。ただ、汚れがひどいときには、綺麗にしてあげることも必要です。今回は、お風呂を嫌がる猫のケアについて解説していきます。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

お風呂嫌いな愛猫を綺麗にする方法3選

タオルをかぶる猫

濡れるのを嫌がる猫に無理やりシャンプーするのは、猫も飼い主も相当なストレスになります。綺麗にしたけど、嫌われてしまっては悲しすぎますよね。

ここではお風呂以外で猫を清潔にする方法を紹介します。ケースによって使い分けましょう。

1.丁寧なブラッシング

猫を撫でたときに手がザラザラする。毛柄のコントラストがくすんで見える。そんなときは、抜け毛や猫砂のホコリなどで汚れている可能性があります。

ホコリは被毛の表面についているので、わざわざシャンプーでゴシゴシ洗わなくても、ブラッシングで十分に取り除くことができます。抜け毛も一緒に取れるので、毛玉防止にもなります。

ホコリを取るには、いつものブラッシングだけでも十分ですが、スリッカーやコームなどに軽く濡らしたガーゼをかぶせて使うと、水を嫌がる猫でも負担をかけずにきれいにすることができます。

2.濡れたタオルやウェットシートで拭く

ブラッシングだけでは取れないくらい毛にこびりついた汚れがある場合には、濡らしたタオルやペット用ウェットシートで拭く方法がお手軽です。

特に人肌まで温めた蒸しタオルは、皮脂やベタつきまで取り除いてくれる可能性があります。ただし、猫がやけどをしない程度の温度にすることや使用後には洗って乾かす手間があります。

一方、ペット用ウェットシートは低刺激で扱いやすく、サッと拭いてそのまま捨てられる手軽さが魅力です。ただし、そのまま長期間放置すると乾いてしまったり劣化してしまうことがあります。

3.ドライシャンプーを使う

猫用ドライシャンプーは、すすぎをしないで汚れを落とせるのでお風呂嫌いの猫だけでなく、お風呂自体が身体的な負担となってしまう高齢猫や傷病のある猫にも向いています。

泡タイプをはじめ、液体スプレータイプやパウダータイプもあります。すすぎは不要ですが、液体タイプは乾いたタオルでふき取り、パウダータイプはブラッシングをして、よく振り落とす必要があります。

手足やお尻周りに使うには、ドライシャンプーだけでなく、ウェットシートと一緒に使用すると洗浄とふき取りが素早くできて便利です。

どうしてもお風呂が必要な場合

シャワーをかけられる猫

どんなに嫌がっても「これは洗わないとダメだな」という汚れがあるときは、がんばって汚れた部位だけ部分洗いをしてしまいましょう。できるだけストレスをかけずに綺麗にするのが目的です。

特におなかを壊している猫は、お尻周りや踏んでしまって手足が汚れがちです。ウェットシートやドライシャンプーだけでは、ニオイまで取り除けないことがあります。

部分洗いをするときは、できれば浴室ではなくお部屋で洗いましょう。バケツや洗面器に37℃前後のお湯を入れて、タオルの上に立たせた猫に手でお湯を掛けてササッと洗ってあげます。

汚れがあらかた落ちたら、あとは濡れタオルやウェットシートで拭いてあげれば、あまり嫌がることなくスッキリと清潔を取り戻せますよ。

日頃から猫の清潔を保つには?

毛づくろい猫

猫は毛づくろいをして自分で清潔を保ちますが、それでも汚れてしまうのは、トイレ事情によるものが多いでしょう。崩れて粉末状になった猫砂をかく際に、猫の身体に付いて全体的にホコリっぽくなることがあります。

また、軟便・下痢などの消化不良や、歯周炎など口腔環境の悪い状態での毛づくろいでも、被毛が汚れやすくなります。一緒に寝ている飼い主さんは、ニオイも気になるでしょう。

健康面は動物病院での治療が必要になりますが、被毛の汚れはブラッシングをして、軽く拭いてあげると清潔さを保つことができます。普段のお世話に加えて、無理せずできる方法を選んでみてください。

まとめ

お風呂嫌いな猫

お風呂嫌いな猫を無理やりシャンプーするのは大変です。ブラッシングや濡れタオル、ドライシャンプーなどを活用して、できるだけ猫に負担の少ない代替方法を優先しましょう。汚れがひどい場合でも、部分洗いで対応するなど工夫すれば、恐怖や不安をあまり感じさせずに綺麗にできます。

ただし、飼い主さんが恐る恐るやってしまうと、その不安が猫にも伝わり、嫌がって暴れてしまうこともあります。汚れがひどくなる前に、無理のない方法で清潔を保つようにしておくとよいでしょう。

また、おなかを下していたり、口まわりの被毛がヨダレでベタついたりするなど、健康面で問題があるときには、綺麗にするのと同時に動物病院でも診てもらうようにしましょう。

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