1.猫が見える色、見えない色がある

猫と人間では見える色に違いがあります。それは目の網膜にある、色を識別する細胞の種類が違うためです。人間の場合「赤・青・緑」を識別でき、猫は「青・緑」を識別できるとされています。猫に赤色を識別できる細胞はありませんが、赤色のものが透明に見えているというわけではありません。赤色が緑色や黄色に近い、くすんだ色に見えていると考えられています。
赤色のおもちゃは猫の反応があまりよくないと言われることがあります。おもちゃの動きが止まると周りの色に溶け込んでしまうため、動かして狩猟本能を刺激してあげましょう。これは他の色でも同じようなことが言えます。背景の色と異なるおもちゃを選ぶと、おもちゃに興味を持ってくれる可能性があります。
猫は人間よりも見える色は少ないですが、猫が活発になるのは色が関係ない薄暗い時間帯です。また、聴力や嗅覚など他の感覚が視覚をカバーしているため困ることはありません。
2.猫は夜でも物を見ることができる

目の網膜には暗闇でも光を感じる細胞がありますが、猫はこの細胞が人間よりも多いです。さらに、網膜の奥にはタペタムという反射板のような役割をもつ器官があります。暗闇で光を感じる細胞が多いおかげで、わずかな光でももの輪郭や動きを捉えることができます。さらに、タペタムがあることで夜でも人間よりも明るく見えると言われているのです。暗いところで猫の目が光ってみえるのは、タペタムの反射板の仕組みがあるからです。
ちなみに、この暗いところでも見えるという能力を活かし、少し薄暗い部屋で遊んであげると、猫はより活発に、狩猟本能を刺激されながら遊ぶことができます。
3.猫は動く物がよく見える

猫の動体視力は優れています。人間の目では捉えきれない蛍光灯のちらつきもわかります。テレビなどの映像は、コマ送りのように見えているとも言われています。動くものを見る力があることで、素早く動く獲物を捉えて狩りをすることができるのです。
反対に動いていないものを認識するのは苦手です。猫の視力は人間の1/10程度といわれています。遠くにある静止したものは背景に溶け込んでしまうので把握しづらくなります。
まとめ

猫の視覚は、色がくすんで見える、暗いところでも見える、動くものを見るのが得意という秘密があります。これらは猫が野生で生きていくために必要なことです。猫が見ている世界を知り、遊びに取り入れ、より良い関係にしたいですね。