猫が考える飼い主の裏切り行為3選

飼い主としては、大したことだと思っていなくても、小さな愛猫の心は傷ついていることがあります。
私たちが気づかないうちに愛猫を裏切ってしまう行為には、どのようなものがあるでしょうか。
1.新しい家族へ愛情が目移り
飼い主さんのことをよく観察している猫は、日頃から人の感情を読み取り、感情の起伏に合わせて行動を変える能力があります。
特に子猫時代から飼われている場合、飼い主を母親のように慕っているため、ヤキモチを焼きやすく、新しい家族を軽くなでたり抱っこするだけでも嫉妬心を抱きます。それが新入りの猫であっても、赤ちゃんであっても、その嫉妬心に違いはありません。
猫の縄張り意識と独占欲は、飼い主への信頼関係のカギとなっているので、新しい家族への愛情表現を目撃すると、置き去りにされたような寂しさを覚えてしまうのです。
2.多忙からの関心が急に減る
猫は毎日の習慣や飼い主との関係をしっかりと記憶しています。しかし、ときには仕事が忙しくなったり、家族の都合などで手が回らなかったりすれば、これまでのように猫を構ってあげる時間が取れなくなるかもしれません。
このような人間側の都合は猫にとって理解ができないため、「いつもならここで遊んでくれるのに」「前はもっとなでてくれたのに」という期待が裏切られる状況です。
飼い主さんにとっても心苦しく感じることのひとつですが、猫は単純に「愛情が減った」「自分への関心がなくなった」と感じてしまいます。もちろん一時的であれば、少々ガッカリする程度ですが、長く放っておかれると、猫は「愛情が薄れてしまったのかな」と感じて距離を取るようになるかもしれません。
3.引っ越しや環境の大幅な変更
猫は縄張り意識が強いというのは、慣れ親しんだ環境=安全な場所として認識しているためです。特に住み慣れた家は、猫には絶対的に安心できる領域で、飼い主と共有する特別な空間です。
そのため、突然の引っ越しは、猫にとってはかなりショックが大きくなります。何が起きているのか理解ができないこともあるでしょう。この混乱が飼い主のせいだと思われたら、長年築いてきた信頼を失うことに繋がります。
新しい環境での知らないニオイや音は、猫に強いストレスを引き起こし、隠れる、食欲不振、粗相、過度の鳴き声など、不安行動が見られるかもしれません。あまりにひどい場合は動物病院での対処が必要となりますので、転居の際は猫を最優先にするようにしましょう。
愛猫と関係を修復するためのコツ

信頼を取り戻すには、焦らず猫のペースに寄り添うところからはじめましょう。
無理に触れたり抱いたりせず、猫が自ら近づいてくるのを待ちましょう。穏やかな声で話しかけたり、ごはんやおやつを通じて「安心できる存在」と再認識してもらうのも効果的です。はじめてお迎えしたときを思い出して、丁寧に接することがポイントです。
また、若い猫であれば遊びを通じて楽しい時間を共有することは、信頼を積み重ねる上で大切な手段になります。毎日おもちゃを使って10〜15分程度、遊んであげましょう。最後にご褒美としておやつをあげると、より効果的です。
信頼は一度壊れると時間がかかりますが、「少しずつ、確実に」積み上げていけば必ず回復できますので安心してください。
まとめ

私たち人間同士の関係と同じように、猫に対するちょっとした行為も、心を大きく傷つけることがあります。不用意に相手の心を傷つけてしまえば、信頼を損なう原因になりかねないのです。
もし、愛猫からの信頼を失ったように思えたら、無理に構おうとせず、猫の気持ちを尊重しましょう。その際には、愛猫の性格に合わせることがポイントです。遊び好きなら遊びにお誘いし、控えめなタイプなら寄り添う時間を多くとりましょう。
もちろん、その間も猫の健康管理には十分注意してください。ストレスからの体調不良があるかもしれません。愛猫との関係修復には時間がかかることもありますが、焦らず信頼回復に努めましょう。