猫のために『常備しておきたい救急用品』5選 突然のケガや体調不良のときの強い味方

猫のために『常備しておきたい救急用品』5選 突然のケガや体調不良のときの強い味方

猫が元気にいつもと変わらず過ごしていても、ケガや体調不良は突然やってきます。猫の異変に気づいたときにすぐに対応できるように準備をしておくことが大切です。今回は猫のために用意しておきたい救急用品を5つご紹介します。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

猫のために救急用品を用意しよう

診察される猫

猫が突然ケガをしたり体調不良になったりした場合、すぐに動物病院を受診できないときがあります。さらに猫は体調不良を隠す習性があるため、飼い主さんが気づいたときにはすぐに対応できるよう準備しておくことが大切です。

猫のための救急用品

ガーゼや包帯

1.動物病院の連絡先リスト

猫がケガをしたり体調不良になったりしたとき、どうしたらいいのか迷ってしまうこともあります。連絡先リストを用意しておくことで、すぐに動物病院に相談をして応急処置を教えてもらったり、受診の準備をしたりすることができるのです。

かかりつけの動物病院の休診日や診察時間外のときに、診てもらえる動物病院の連絡先をリストにしておくと、素早く行動にうつせます。特に地域によっては日曜日や夜間は診てもらえる病院が非常に少ないため、休日や夜間も診察している救急病院など、たとえ遠方であっても必ずチェックしておきましょう。動物病院名、電話番号、休診日、住所などをメモし、過去の診察の記録と合わせて持っておきましょう。かかりつけ以外の病院に受診する場合は、過去の病気の記録、検査結果、いつも飲んでいる薬などをすぐに提示して、担当医に分かるようにすると診察がスムーズです。

2.使い捨て手袋

出血をしたり、嘔吐したりした猫のケアをする場合は感染症に注意が必要です。手袋を使用することで飼い主さんが感染症や汚れから身を守ることができ、猫の傷口の手当も衛生的に行うことができます。特に外に出ている猫や、マダニの予防をしていない猫が体調不良を起こした場合、人間にとっても致死的なウイルスを持っている可能性があります。ノミ・マダニなどの寄生虫を取り除くときも使い捨て手袋を使用しましょう。

3.スポイト・シリンジ

傷口を洗い流したり、薬を飲ませたりするのに役立ちます。体調不良で水を飲めない、固形物を食べられなくなることもあります。口の横から水を少しずつ飲ませたり、ペースト状のフードや流動食を食べさせるのにも使えます。水や流動食を与える場合、勢いよく出してしまうと気管に入って誤嚥性肺炎を起こす危険があります。口に含ませるときはごく少量ずつとし、猫が一口ずつちゃんと飲み込んでいることを確認しながらゆっくりと与えましょう。

4.ピンセット・ハサミ

肉球に刺さってしまったトゲ、体についた虫やゴミを取ったりするのにピンセットが役立ちます。寄生したマダニを取り除くのにピンセットを使うことができますが、無理に取ろうとするとマダニの口が残り、炎症やマダニがもつ病原体による感染症の危険があります。マダニを見つけた場合は動物病院で取ってもらいましょう。

ハサミは傷の手当などに使うガーゼを切ったり、傷口の周りの毛を切ったりするのに役立ちます。先端が尖ったハサミは猫の体を傷つけてしまうおそれがあるので、先端が丸いハサミが安全です。ハサミで皮膚を切ってしまう事故は多く発生しているため、皮膚に近い部位はハサミではなくペット用バリカンを使いましょう。猫が嫌がって暴れるとケガをする可能性があるので、無理に処置をするのはやめましょう。

5.傷の手当てセット(ガーゼ・包帯・清潔な布)

出血するケガをしたときの応急処置に使用します。清潔なガーゼを傷口に当てて圧迫して止血をしたり、傷口にガーゼをあてて包帯やテープなどで固定して保護したりできます。あらゆる怪我はまず動物病院に連れて行き診てもらう昼用がありますが、出血量が多い場合などは出血部位を止まるまでしっかり圧迫しながら動物病院へ向かいましょう。動物病院への移動中に悪化するのを防ぐことができます。

まとめ

救急箱と猫

救急用品を5つご紹介しました。今回ご紹介したアイテムは、いざというときに慌てずに対応するために、まず揃えておきたい基本の用品です。あわせて応急処置の方法を学び、愛猫の健康状態に応じてカスタマイズしておくと安心です。

準備しておくことで、心の安心材料になり、いざというときに慌てずに対応できます。

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