1.運動不足

愛猫がなんの前触れもなく突然暴れ出した。猫と暮らしていれば一度くらいはそんな経験をしたことがあるのではないでしょうか。この行動は、とくに若い猫や活動的な猫に多い傾向があり運動不足が原因のひとつと考えられます。
たとえば、夜中に突然走り出す「夜中の運動会」は運動不足も原因の一つになっている可能性があります。
頻繁にこのような行動が見られる場合は、積極的に遊びの時間を作り、猫のエネルギーを適切に消費させてあげる必要があるでしょう。
2.トイレの前後

猫が排泄後に突然走り回ったり、興奮したように暴れ出したりすることがあります。これは通称「トイレハイ」と呼ばれる行動です。走り回るほかに、大声で鳴く、ものすごい勢いで爪とぎをするという猫もいます。
この行動の理由は諸説ありますが、おもな理由は以下です。
- 排泄後に交感神経が優位になり興奮状態になる
- 危険から身を守るために急いでその場から立ち去ろうとしている
- すっきりしてテンションが上がっている
- 飼い主さんに排泄したことをアピールしている
トイレハイ自体は病的なものではありませんが、場合によっては排泄時に違和感をおぼえている可能性もあります。異変がないか、日頃から猫の様子をよく観察しておくことが大切です。
3.パニック状態・興奮状態

猫は繊細な生き物で、私たち人間にとっては些細なことでもパニックに陥ったり、興奮したりすることがあります。
たとえば、雷や工事の音、おもちゃの紐が絡んだなど、予期せぬ出来事がきっかけで、猫は恐怖を感じて暴れ出すことがあります。いわゆるパニック状態です。また、小さな虫を見つけたときなどに、狩猟本能が刺激されて興奮状態になり、突然走り出すことがあります。
このような場合、猫は自分の感情をコントロールできなくなっているため、無理に触ろうとせず、危険なものを遠ざけるなどして静かに見守るようにしましょう。
ただし、おもちゃなどが絡んでいるときは、危険ですから取り除く必要があります。落ち着かない場合は、バスタオルなどを被せて動きを封じてから取り除いてあげてください。
4.ストレス発散

慢性的なストレスは、猫が暴れる原因のひとつになる可能性があります。引っ越しや家族構成の変化、同居猫との不仲、くつろげる場所がない、庭に猫がやって来るなど、さまざまな事柄が猫にストレスを与えます。
慢性的にストレスを感じている猫は、そのエネルギーを発散するために、急に走り回ったり、物や人に八つ当たりしたり、ときには自傷行為に及んだりすることもあります。このような行動は猫が「助けて」と訴えているサインです。
猫がストレスを抱えていると疑われる場合は、その原因を特定し、取り除いてあげることが重要です。静かで安心できる環境を整え、たっぷりとスキンシップを取って、猫の心を満たしてあげましょう。
まとめ

愛猫が突然暴れ始めたとき、多くの飼い主さんは驚きを感じるでしょう。しかし、その行動には必ず理由があります。まずは、運動不足やトイレの問題など、日常的な原因がないかを冷静に観察することが大切です。
パニック状態やストレスが原因の場合は、猫を安心させてあげられるよう、静かな環境を整えてあげましょう。
なお、対策をしても改善が見られず、暴れる行動が頻繁に見られたり、攻撃性が増したりする場合は、病気の可能性も視野に入れ、動物病院に相談することをおすすめします。