猫に『おむつ』が必要になるシーン5選と慣らし方 高齢になってからとは限らない?

猫に『おむつ』が必要になるシーン5選と慣らし方 高齢になってからとは限らない?

猫が高齢になると自分でトイレに行くことが難しくなるため、おむつを使う場合があります。しかし「高齢」以外にも猫におむつが必要になるときもあるのです。猫におむつが必要なシーンと、おむつに慣れてもらうためにできることをご紹介します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫におむつが必要なシーン

カラーとおむつをつけた猫

1.高齢

猫も歳を重ねると身体機能が衰えてきます。足腰など関節に痛みを感じていたり、寝たきりになったりすることも少なくありません。トイレに行きたくても思うように歩けない、トイレの縁をまたげないといったことが起こり、トイレに間に合わなくなる場合があります。

また、猫の高齢化が進み、認知症になる猫が増えていると言われています。認知症によってトイレの場所がわからなくなったり、排泄の感覚が分からなくなったりすることもあります。

2.病気やけがなど

膀胱炎、尿管結石、慢性腎臓病など、おしっこに関わる病気でトイレに行く回数が多くなり、トイレに間に合わなくなることがあります。他にも、けがや手術後で動けないとき、障害があり排泄ができないときなどにおむつが役立ちます。

3.マーキング

猫はおしっこをかけるスプレー行動などで、自分のにおいをつけて縄張りを主張する動物です。スプレー行動は避妊・去勢手術で収まることが多いですが、手術後もスプレー行動をしてしまう猫もいます。普段しなくても、不安やストレスがきっかけでスプレー行動をするようになることもあります。

4.粗相が多い

飼い主さんが使う羽毛布団などふわふわなところで粗相をしてしまう猫や、トイレを使わないという猫もいます。掃除など後片付けが大変になることを考えるとおむつをした方がいいというケースもあります。

ただ誤解しないでほしいのは、この場合おむつは根本的な解決になりません。しっかりなぜ粗相をしてしまうのか原因を追究する必要があります。

5.移動

動物病院に行くときや引っ越しなど、移動や環境の変化が怖くて、おしっこをしてしまう猫がいます。おむつをしていると、体やキャリーの中が汚れてしまうのを防ぐことができるので、飼い主さんも猫も楽です。

猫におむつを慣れてもらうには

おむつをつけた猫の後ろ姿

サイズを確認

おむつが大きすぎたり小さすぎたりすると、不快に感じて自分でずらしたり脱いだりしてしまうことがあります。猫のサイズを測って、いくつかの製品を試してみるといいでしょう。

短時間から始める

最初はおむつを短時間使ってみて、少しずつ装着時間を長くして慣らしましょう。つけっぱなしにすると皮膚炎などになってしまう場合があるので注意が必要です。

「いいことがある」と覚えてもらう

猫がおやつを食べている間は、おむつを装着しやすいです。おむつを装着したら、おもちゃで遊んだりおやつを与えたりすると「おむつをつけるといいことがある」と猫が覚えてくれて、おむつに慣れてもらえるでしょう。

まとめ

窓際にいるおむつをつけた猫

基本的におむつは猫の負担になり、必要なものではないことを十分に理解しましょう。しかし、猫の体が衰えたとき、病気などで思うようにトイレに行けなくなったときなど、日常生活でおむつが必要になることがあります。初めておむつを使用するときは、少しずつおむつをつける時間を長くしたり、おやつやおもちゃを活用したりして慣れてもらいましょう。

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