ロシアンブルーの寿命や長生きさせる方法、健康的な体型まで

ロシアンブルーの寿命や長生きさせる方法、健康的な体型まで

ロシアンブルーの寿命は一般的な猫の寿命と比べて短いとされています。長生きしてもらうために、ロシアンブルーにできることをご紹介します。ロシアンブルーの性格やかかりやすい病気、健康的な体型についてもまとめました。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

ロシアンブルーの寿命は何歳?

ブランケットから顔を出すロシアンブルー

ロシアンブルーの平均寿命は「10~13歳」と言われています。一般的な猫の平均寿命は約15歳とされているので、それに比べるとロシアンブルーの平均寿命は短いです。しかし、ロシアンブルーの中には平均寿命よりも長生きなご長寿猫さんもいます。ちなみにアメリカでロシアンブルーの平均寿命は、15~20歳だそうです。

ロシアンブルーの寿命を延ばすには?

ロシアンブルー顔

ストレスを与えない環境

ロシアンブルーは飼い主さんに忠実で賢く、飼い主さんが見えるところにいるという愛情深い性格です。その反面、警戒心、独立心が強い、プライドが高い、嫉妬深いという性格も持ち合わせており、ロシアンブルーは神経質でストレスに弱い性質があります。

ブリーダーによってロシアンブルーの神経質な面は、昔よりも改善されているようですがストレスが多い環境では、下痢や嘔吐など体調不良や、威嚇や噛みつきなどの攻撃的な問題行動などが見られる場合があります。ストレスはあらゆる病気のきっかけとなることもあるため、ロシアンブルーの寿命を延ばすためには、できるだけロシアンブルーにストレスを与えない環境作りが必要です。

ロシアンブルーがストレスを感じる事

  • 来客
  • 引越
  • 知らない場所
  • 香り
  • 適していない室温や湿度

ロシアンブルーをはじめ、猫にとって大きなストレスになるのは生活環境の変化です。例えば、来客、工事の騒音、結婚や出産で家族が増えた、部屋の模様替えや引越、ペットホテルや動物病院に預けられた、芳香剤の使用などです。なるべく環境は変えない方がロシアンブルーの寿命を延ばすためにはいいのですが、猫が安心して隠れられるケージなどの場所があると良いでしょう。

また、ロシアンブルーは、寒さに強く暑さに弱い猫種ですが、個体差があります。夏は熱中症にならないように、冬は寒さで体調を崩さないようになど、室温や湿度を調節して寿命を伸ばすためにもストレスを減らしましょう。

室内飼育をする

猫を室内だけで飼育する方が猫にとってストレスではないか、という意見もありますが外でノミやダニなどの寄生虫や、他の猫とケンカをすることで感染症にかかったり、交通事故にあったりするリスクがあることは事実です。ロシアンブルーの寿命を延ばすためには、室内での飼育をおすすめします。

自宅で健康チェック、ブラッシングなどのケア

体重測定、食欲、排せつ、行動など毎日できる健康チェックを行うことも、ロシアンブルーの寿命を伸ばすためには大切なことです。いつもと違うと感じたら動物病院を受診しましょう。

また、ブラッシングや運動をすることも必要です。ロシアンブルーの被毛はダブルコートと呼ばれる上毛と下毛がある構造で、被毛の密度が高く、毛が生え変わる春と秋の換毛期は毛がたくさん抜けます。換毛期にブラッシングを怠ると毛玉ができ、通気が悪くなることで皮膚病になってしまうことがあります。

さらに、毛づくろいで飲み込む毛の量が多いと毛球症と言って、お腹の中で毛の塊ができてしまい腸閉塞を引き起こすこともあるので、寿命を伸ばして健康でいてもらうためにもブラッシングはとても大切なケアです。毎日できる健康チェックとケアで病気の予防や早期発見をしてロシアンブルーの寿命を延ばしてあげましょう。

食事

ロシアンブルーは食欲が旺盛で肥満になりやすい猫です。肥満になると、関節に負担がかかったり糖尿病、心臓病、肝リピドーシス、尿路結石など他の病気になったりして、寿命を短くしてしまう可能性が高まります。カロリー計算、体重測定をして適正体重を維持しましょう。

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商品情報
最小50gから5g単位で量れます

5g単位で量れるので、ロシアンブルーの体重チェックに最適です。

ワクチン、健康診断

ロシアンブルーに寿命を延ばして長生きしてもらうためには、ワクチン健康診断を受けることをおすすめします。猫のワクチンは義務ではありませんが、猫風邪や猫汎白血球減少症などの感染症を高い確率で予防することができ、寿命を伸ばすことに期待が出来ます。室内飼育の場合でも、ワクチン接種をしておくと安心です。

また、猫は体調が悪くてもそれを隠そうとすることがあります。年に1回の健康診断、7歳以上になったら半年に1回の健康診断を受け、病気の早期発見と治療で寿命を延ばして長生きさせてあげましょう。

ロシアンブルーに多い病気

横になるロシアンブルー

ロシアンブルーは遺伝的な病気がほとんどない猫種ですが、以下の病気になりやすいとわれています。

糖尿病

ロシアンブルーはミックス猫と比べて糖尿病になりやすい猫種です。肥満になりやすいことからも注意が必要です。糖尿病になると下痢、嘔吐、体重減少、多飲多尿、脱水、食べているのにやせるなどの症状があらわれます。食事療法、血糖降下剤やインスリンの投与を継続して行います。

下部尿路症候群

ロシアンブルーは下部尿路症候群の発症が多いとされています。下部尿路症候群とは、結石などによって、膀胱や尿道が傷がつくことです。治療は、結石を取り除くためにカテーテルで処置をしたり、抗生物質の投与、食事療法を行ったりします。

トイレに何度も行くが尿が出ない、排尿時に痛がる、血尿が出るなど、トイレの異常が見られるので、早めに受診して治療を開始することが寿命を延ばすことにつながります。また、尿路結石は肥満とも関係があります。肥満になると運動量が減り、それによって水を飲む量が減ります。尿が濃くなり尿路結石になりやすくなってしまうため、ロシアンブルーの寿命に関わることなので、肥満にならないようにすることも大切です。

ロシアンブルーの健康的な体型・体重

ロシアンブルー

猫の体型は6つのタイプに分類され、ロシアンブルーは「フォーリンタイプ」に当てはまります。フォーリンタイプは頭は逆三角形で、体は細くも太くもなく、スレンダーでありながら筋肉質という体型です。

ロシアンブルーの標準的な体型

ロシアンブルーの後ろ姿

ロシアンブルーの平均的な体重は3~5kgですが、これは目安なので太りすぎや痩せすぎなどを確かめるには見た目や触った様子から確認します。猫の見た目と、触ったときの様子から肥満の程度を判断する方法が「BCS(ボディ・コンディション・スコア)」です。

判断基準

ロシアンブルーを上から見たときに、腰にくびれがあり、横から見たときの腹部が後足の付け根に向かって吊り上がっていて、肋骨はわずかに脂肪があり触れる、という状態が適正です。

太っている猫は、腰のくびれ、腹部の吊り上がりがなく、肋骨は脂肪に覆われて触ることが難しいという状態です。

やせているロシアンブルーは、腰のくびれ、腹部の吊り上がりが明らかで、肋骨が浮き上がって見え、触ると脂肪や筋肉がほとんどない状態です。

適正な体型を維持することは、健康な状態を維持することとなり、寿命を延ばすことにもつながります。

ロシアンブルーの年齢と体重

ロシアンブルーの1歳までの体重変化は以下のようになります。生後6ヶ月まではどの種類の猫も同じように体重が増えます。

ロシアンブルーの小柄な子は6ヶ月以降3kg台で成長が止まります。5kgを超えてしまったら、寿命を延ばし長生きさせるためにもダイエットを考えた方がいいでしょう。ダイエットは無理に行うと体調を崩してしまうことがあるため、獣医さんと相談して計画を立てて行います。

月齢体重
生後1か月0.5~1.0kg
生後2か月1.0~1.5kg
生後3か月1.5~2.0kg
生後4か月1.5~2.2kg
生後5か月1.7~2.7kg
生後6か月2.0~3.5kg
生後7か月2.0~3.5kg
生後8か月2.5~4.0kg
生後9か月2.5~4.0kg
生後10か月2.5~4.5kg
生後11か月2.5~4.5kg
生後12か月3.0~4.8kg
成猫の平均体重3~5kg

まとめ

ロシアンブルーの親子

ロシアンブルーは一般的な猫と比べると平均寿命が短い猫種と言われています。もちろん、長生きしているご長寿ロシアンブルーさんもいます。ロシアンブルーに長生きしてもらうためには、食事や運動やワクチン、健康診断などで健康的な体を維持したり病気の早期発見したりすることが、寿命を伸ばすことにつながる大切なことです。

また、神経質でストレスに弱い面もあるため、ストレスを減らすことも病気の予防となり寿命を延ばしてあげられることにつながります。

肥満になりやすい傾向があるロシアンブルーは、体型や体重の管理で健康を維持し寿命を延ばして長生きしてもらいましょう。

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