猫の発情期とは
猫の初めての発情はいつから?
雌猫は生後6~10か月頃、早くて生後4か月、遅くても1歳までには初めての発情を迎えます。地域や生活環境にもよりますが発情期は年に2~3回あり、発情期になると特有の行動を見せるのが特徴です。
雄猫は、雌猫の発情期特有の鳴き声やニオイを感じて発情します。雄猫も特有の行動を見せるのが特徴です。生後6か月ごろになると、性成熟し繁殖可能となります。
猫の発情期は何歳まで
猫によって異なりますが、雌猫の発情期の周期は一生続きます。妊娠して出産できるのは8歳頃まで、妊娠できるのは12歳頃まで可能です。雄猫は去勢しなければ15歳頃まで繁殖可能です。
猫が発情期にとる行動
大きな鳴き声で雄猫を呼ぶ
雌猫が普段聞かないような高くて大きな声で鳴く場合があります。雄猫に自分の存在を教えるためなのですが、数日間続くためうるさいと感じて困ってしまう飼い主さんもいます。活発になる反面、食欲は落ちてしまいます。
飼い主やモノにマーキングする
体をいろいろな場所にこすりつけてマーキングをします。特に雄猫の場合、こめかみにある臭腺から出るニオイをつけるようになります。
スプレー行為をする
トイレ以外の場所で、立ったままおしっこを後ろへ飛ばすのがスプレー行為です。壁や家具が汚れてしまうので困っている飼い主さんは多いです。スプレー行為は異性の猫に自分の存在をアピールするために行っています。スプレー行為は雌猫もすることはありますが、雄猫でよくみられます。
猫の発情期の期間はどのくらい?
発情期特有の行動が見られると、いつ終わるのかと不安になるかもしれませんが、発情には周期があり、以下のように4つの期間があります。
発情前期
雌猫が発情期特有の行動をとるようになる期間(1~20日間)です。この時、雌猫の尿に含まれるフェロモンを感知して雄猫も発情します。
発情期
雌猫が雄猫を受け入れるようになる期間(4~14日間)です。
発情後期
発情による行動が減ってくる期間(1~3日間)です。
発情休止期
発情行動が完全に収まる期間(5~10日間)です。
発情期に交尾をしなかったり、排卵が起きなかった場合は、発情休止期の後、再び発情します。妊娠した場合は、次の繁殖期までは発情しません。
猫の発情期の時期
猫の発情期はいつピークとなるのでしょうか。猫の発情期は、2~4月頃の春と、6~8月(9月)の夏です。昼の長さが影響し発情期が左右される動物を「季節繁殖動物」と言います。
また、春から夏にかけて、昼が長い時期に繁殖を行う動物を「長日繁殖動物」と言います。日が長く暖かい季節に子育てすることで、子猫の生存確率を上げるようにできているのです。
ただ、猫の発情期は地域や飼育環境にも左右されます。繫華街や室内など人工的な光の影響で、何月と決まりなく発情期がくることもあります。
猫の発情期に飼い主が注意すべきこと
猫の発情期の行動はやめさせることはできない
猫の発情期の行動は、ホルモンや本能によるもので、やめさせることはできません。雌猫の発情期を落ち着かせるために、綿棒で陰部を刺激する方法がありますが、デリケートな場所で傷つく恐れがあるため行わない方がいいでしょう。
鳴き声に関しては、ご近所トラブルを防ぐために、発情期の猫がいて大きな声で鳴くことを事前に伝えておくといいかもしれませんよね。
猫の発情期の行動を叱らない
猫の発情期特有の行動はやめさせることができず、猫にとってもストレスとなります。なので、飼い主さんが困ると感じる発情期特有の行動を猫がしても、叱らないようにしましょう。
叱ってしまうと猫はさらにストレスを感じてしまいます。スプレー行為をする猫にも叱っても効果はないので、ペットシーツや防水シーツなどで壁や床が汚れないようにする対応が有効です。
猫の発情期は構いすぎないようにする
発情期は普段より猫が甘えてくるため、構ってあげたくなるかもしれません。しかし、構うことで発情期特有の行動が強く出てしまうことがあります。発情期が始まったら、見守ってあげましょう。
ただ、発情期の猫が夜中に鳴いたり、落ち着かなかったりしているようなら、昼間たっぷり遊ぶと夜は疲れて寝てくれる可能性があります。普段よりも長く遊ぶようにしましょう。
猫の発情期の時期を把握しておく
どんなにかわいい猫でも、発情期の行動に悩んでしまうこともあると思います。ですが「もうすぐ発情期の時期だな」と把握しておくと、少しは「仕方ない」という気持ちになれるかもしれません。
他の猫との接触に注意
発情中は、猫同士の接触に注意しましょう。ケンカをしたり、部屋から出たがったりすることがあります。家の外に野良猫が来る場合、姿を見たり、鳴き声を聞いたりするだけで興奮してしまうこともあります。
脱走に注意
発情期になると、異性の猫を探しに外へ出ようとすることがあります。いつもよりも脱走対策を強化し十分注意しましょう。
繁殖を希望しない場合は避妊手術、去勢手術を
発情期は、特有の行動に飼い主さんが困ってしまったり、猫にもストレスがかかったりします。繁殖を希望しないのであれば、猫に避妊去勢手術を受けさせましょう。
手術をすると発情期の行動が減る他に、メス猫特有、オス猫特有の病気を防ぐメリットもあります。手術は全身麻酔で行われること、手術に適した時期があることなど、動物病院で相談の上行いましょう。
発情期の猫の様子がわかる動画
発情期の雌猫の特徴
発情期の雌猫の特徴が紹介されています。鳴き声や、体をこすりつけるしぐさなど特徴的ですよね。
生後5か月の猫の発情期
こちらの茶トラの雌猫は、生後5か月とまだ小さいですが、発情期を迎えています。鳴き声がなんだか切なく聞こえてきますね。
発情期でごろごろ
発情期でソファの上でごろごろと体をこすりつけています。お尻をなでると、伏せのままお尻を高く上げる発情期特有の姿勢も取っていますね。
雄猫の発情期
こちらの動画の猫は、発情期の雄猫です。部屋のドアのそばでずっと鳴いています。隣の部屋の猫を呼んでいるようです。
まとめ
猫の初めての発情期は生後6か月頃から1歳頃までに迎えます。猫の発情期は、昼の長さに影響され、暖かい季節に子育てができるよう春と夏にピークとなるのが特徴です。猫によって差はありますが、発情期は2~3週間の周期があります。
発情期には大きな声で鳴いたり、スプレー行為をしたりと特徴的な行動を見せます。発情期特有の行動に困ってしまうこともありますが、ホルモンや本能によるもので、やめさせることはできません。発情期は猫もストレスがかかるため、叱らず見守ることが必要です。
30代 女性 ひなた
メスの場合は、夜中になるとびっくりするような大きな声でオス猫を呼びます!
オス猫は家の柱や壁にスプレー行為をしたりします。猫ちゃんのおしっこはすごく、臭いので始末が大変ですよね。我が家のオス猫は1度、お布団にスプレー行為をして臭くてお布団を1枚処分したことがあります。
落ち着いてから、去勢手術を受けさせるとスプレー行為のしぐさだけをして翌年からはそれさえもしなくなりました。特に、春先の発情期には色々と気を付けたいですね。