猫を踏んだ時の対処法
猫を踏んだら怪我や骨折がないか確認する
誤って猫を踏んでしまったら、まずは踏んだ場所に怪我や骨折がないかを確認します。子猫や老猫は骨折しやすいでしょうし、子猫の場合は体も小さく踏んでしまう面積も広い可能性があるため慎重に調べましょう。
しっぽを踏んだ場合も注意が必要です。猫のしっぽには先端まで骨や筋肉、様々な神経がつまっています。少し踏まれただけでも痛みを感じることは、どなたでも分かると思います。しかし、しっぽにある神経、特にしっぽの根本にある神経は体の他の部位の機能に関する複数の神経とつながっているため、しっぽを踏んだり引っ張ったりしたせいでそれらの神経が傷つき、その結果歩行や排泄機能に障害が出てしまうこともあるのです
見た目で分かるしっぽの傷がなくても、歩き方に異常がないか、きちんとトイレに行って排泄ができているか、確認しましょう。もし神経が傷ついたせいで排泄が出来ない状態になり回復しなかった場合には、一生排泄の介助が必要になりますし、尿がきちんと出ない状態が長くなると腎臓にもダメージを与え尿毒症となる可能性も出てきます。神経が傷ついた場合には、しっぽを切断しなければならないこともあります。歩き方、排泄を確認すると共に、しっぽが動いているか、動きはいつもと一緒か、折れ曲がっていないか、触って痛がらないかを確認しましょう。その際には決してしっぽを引っ張ってはいけません。
猫のお腹を踏んでしまった場合も、行動に変わった様子がないか注意してみる必要があります。体の内部のことは表面上わからないことも多いので、心配であれば病院を受診することをおすすめします。大人の猫がお腹をそこまで強く踏まれてしまうことはあまりないでしょうが、子猫だとお腹全体を強く踏まれてしまうことがあるかもしれません。内臓にダメージがあっても、直後は何も変わった様子が見られないこともあります。
様子を観察したり病院で調べたりした結果異常がないようであれば、「ごめんね」ときちんと謝り、必要なお世話を続けましょう。猫が突然の出来事にびっくりして不安や恐怖を感じているようであれば、優しく声をかけたりおやつをあげたりするなどして安心させることも必要になるかもしれません。
猫の様子がおかしい時は病院へ
- 出血している
- 猫に触ろうとすると嫌がる
- 腫れている場所がある
- 猫が足を引きずる
- 猫の食欲が落ちる
- 猫が部屋の隅に隠れる
- 猫が高い所からジャンプをしない
- トイレがきれいにできない
猫を踏んだ後に上記の症状が見られる場合は、骨折や体の内部に何らかの異常が見られる可能性があります。内臓にダメージを受けている場合は、外傷がなくてもこのような状態になり、死につながることもあるので、猫の様子がおかしいと感じたら早急に動物病院を受診しましょう。
しっぽを踏んだことで骨折をして骨が飛び出したり、出血したりしている場合は、応急処置として止血を行います。病院に行くまでの間、排せつ物などで傷口が汚れないようにしましょう。病院まで移動する際に猫が痛がったり、興奮したりして暴れる場合は、猫用のキャリーバッグに加え洗濯ネットを使用するとよいでしょう。
猫が踏まれやすい理由
体の上を警戒していない
猫は野生時代に高い木の上に登って外敵から身を守ってきた動物であるため、正面や横、下方向に対しての警戒心はとても強い反面、上方向に対して猫は無警戒と言う人もいます。
猫は、そもそも人間に「踏まれる」という概念を持っていません。よって、飼い主が猫を踏んだり蹴ったりしてしまう事態が起こります。また、猫が踏まれるような姿勢をとっている、床に寝そべったり人間が思いもよらない所でくつろいでいたりするのは、安心しているからこそです。安心できる家の中にいながら、飼い主に踏まれるという危険は予測できないと思われます。
緊急時に止まる習性がある
猫には緊急事態に直面すると止まるという習性があるようです。猫がいきなり道路や線路に飛び出してきて、逃げずに止まっているのはこれが理由と言われています。
猫は飼い主の足が上から迫ってくる危機を察知しても、危険を感じることで体の動きを止めてしまい、飼い主が踏む直前はもちろん、踏んだ後にも、猫は動けないことが多いのかもしれません。
猫を踏んでしまうのを予防する方法
ドアや扉は開けておく
猫を踏んでしまう場面は、ドアを開けた瞬間が多いようです。対策には家のドアや扉を常に開けておくことで、ドアの向こう側が見え、ドアを開けた瞬間に猫を踏んでしまうという事故を防止できます。
ドアストッパーなどを活用すると、風などでドアが閉まってしまう際に、猫のしっぽが挟まれるのを防ぐこともできます。
階段や廊下の往来に注意する
階段の途中で寝ている猫を踏んだ、移動中に猫がまとわりついてくる中で踏んでしまった、という方もいるかもしれません。猫がいるかもしれない場所を通る時や足にすり寄っている時は、誤って踏まないよう注意が必要です。夜中に移動する場合も、暗闇で猫を踏むことのないよう必ず照明をつけましょう。段ボールに入った荷物や洗濯物が入ったかごなど、大きな荷物を前に抱えながら歩いている時にも、自分の足元が見えないので特に注意が必要です。
タオルや毛布を床に置かない
毛布や敷物の下にいる猫を踏んだ経験がある方もいます。特に子猫の場合、安心感を得るために、また遊んでいて毛布やタオルの間や下に入っていることが多いようです。布製品は猫の手が届かないような高い場所や、引き出しのあるところにしまい、寝室の布団には猫がいないかどうかを確認してから入るようにしましょう。
まとめ
猫を踏んだり蹴ったりしてしまうのは、隠れるのが好き、遊びの中にも隠れるという要素がある猫の習性や、家にいる安心感が原因となっていることが多いようです。また、特に暑い時期には「なんでこんな所で」と思うような場所で猫が寝ている場合、そこが涼しくて気持ちが良い、ということもあるようです。猫自身に注意してもらうことは難しいので、誤って猫を踏んでしまうことのないように飼い主が家の中の環境を整える他ありません。きちんと予防と対策をすることで、猫との楽しい生活を送ることができると良いですね。
10代 女性 ぺふぺふ