猫が首を噛む4つの理由と困った時の対処法

猫が首を噛む4つの理由と困った時の対処法

猫が他の猫の首を噛むところを見たことがある人はいるでしょうか。実は猫が相手の首を噛むのには、きちんとした理由があるのです。今回は猫が首を噛む理由について詳しく解説していきます。また、噛み癖のある猫への対処方法についても紹介するので、飼い猫に嚙まれて困っている飼い主さんもぜひ参考にしてみてくださいね♪

猫が首を噛む理由

子猫を運んで芝生を歩く母猫

野良猫などをよく観察していると、猫が相手の猫の首を噛む行動を確認することができます。なぜ猫はわざわざ相手の首を噛むのでしょうか。今回はその理由について、詳しく解説していきます。

母猫が子猫の首を噛む理由

子育て中の母猫が、まだ歩けない我が子を別の場所に移動したいときに、子猫の首を噛むことがあります。そして、その状態のまま子猫を移動させるのです。

母猫が子猫の首を噛むと聞くと、何だか痛々しいイメージを覚える方もいるかもしれませんが、実は猫の首の皮は分厚くできており、噛まれた程度では痛みを感じません。

ちなみに、猫は首を噛まれると静かになるという特性を持っています。母猫が子猫を移動している際、子猫が大きな鳴き声を上げてしまい、他の天敵に見つかってしまっては大変です。それを防ぐために、母猫は子猫の首を噛むのではないかという説も出ています。

オスがメス猫の首を噛む理由

猫同士で交尾をしているときに、オス猫がメス猫の首を噛むことがあります。これは「ネックグリップ」といって、猫の交尾でよく見られる行為です。

メス猫が交尾中に静かになることを目的として首を噛むため、やはり成猫になってからも、「首を噛む=静かになる」という意識が本能的に残っているようですね。

成猫同士で首を噛む理由

異性同士ではなく、同性同士の成猫にも関わらず、相手の猫の首を噛むことがあります。これは相手の首を噛むことによって行動を制限し、「自分の方が強いんだぞ」とマウンティングして、アピールするためにやっているのではないかと言われています。

ただし、首を嚙まれた猫が「いや、自分の方がもっと強いぞ!」と思っている場合は、そのまま喧嘩に発展することもあるのです。飼い猫同士でも、首の噛み合いから本気の喧嘩に発展することがあるため注意が必要になります。

特に、上下関係がまだ決まっていない状態(新入りの成猫を先住猫に会わせる際など)だと、喧嘩が起きやすいため、飼い主さんは猫たちの様子を近くで見張っておきましょう。

子猫同士で首を噛む理由

上下関係を決めるために相手の首を噛むこともありますが、単純にじゃれ合いっこの延長線で首を噛むこともあります。

特に子猫の時期は、母猫や他の兄弟猫とじゃれ合うことも多く、噛んだり噛まれたりすることによって”加減”を覚えていくのです。

また、子猫があまりにも激しく周りの子猫たちにじゃれつくときは、それをストップさせるために母猫が暴走している子猫の首を噛むこともあるのです。

子猫は首を噛まれることにより、「今のはやりすぎだったのか」と学ぶことができます。
このように、猫は子供のときに母猫や兄弟猫と接することによって、猫社会のルールを覚えていきます。

先住猫が子猫の首を噛むのは大丈夫?

子猫の首を嚙んで運ぶ猫

先住猫(成猫)がいるお家に、新入りの子猫がやってきた場合、先住猫が子猫の首を噛むことがあります。明らかに子猫の方がからだも小さくて弱いのに、わざわざ「自分の方が強い」と子猫にアピールしているのだろうか?と思う方もいるかもしれません。

確かにそういった意味で嚙んでいる猫もいますが、母猫に代わって先住猫がしつけをしている場合もあります。子猫があまりにも強くじゃれてきたら「やりすぎだよ」と教えてあげるために、首を噛む成猫もいるのです。子猫の親や兄弟の代わりを先住猫がしてくれていると思うと、何だかちょっと感動しますね。

猫の噛みぐせを治す方法

人の手に甘噛みしてじゃれつく茶白ねこ

猫は成長していく中で、「強く噛むと相手が痛い思いをしてしまう」ということを覚えていきます。
しかし、子猫のときからずっと人間に飼われており、周りに猫がいない状態で育った場合だと、猫社会のルールをきちんと覚えないまま、成猫になってしまうこともあるのです。

そのような猫は加減が分かっていないので、飼い主さんに対して思いっきり噛みつく癖がついてしまうこともあります。飼い主さんがしつけのために子猫の首を噛むということは、なかなかしないですからね。なので、このような猫の噛み癖で困っている飼い主さんは意外と多いのです。

ということで、猫の噛み癖を直す方法についていくつか紹介していきます。

大きな声や音でしつけをする

猫の噛み癖を直す方法で一番おすすめなのは、大きな音や声で猫をしつけるという作戦です。猫は「首を噛む」という行動だけでなく、「相手が大きな音を出す」という行動に対しても、動きをとめる傾向があります。

そのため、猫が噛んだ瞬間大きな声で「ダメ!」と叱ったり、手拍子をするように両手を「パン!」と叩いたりすると噛むことをやめる可能性が高いです。「飼い主さんを噛むと、大きな音が出るからやめておこう」と認識してくれるようになるため、猫の噛み癖で悩んでいる人はぜひ試してみてください。

おもちゃで遊んであげる

噛み癖がついた猫によくある共通点として挙げられるのが、「子猫の頃から飼い主さんの手や足にじゃれて、遊ばせてもらっていた」という点です。子猫のうちは噛む力も比較的弱いので、猫が可愛くて自分の手足にじゃれさせていたという飼い主さんは意外と多くいます。

しかし、そのまま成長してしまうと「飼い主さんの手足=おもちゃ」と認識してしまうため、成猫になってからも容赦なく嚙みついてくる可能性が高いです。首を噛むことによって、しつけてくれる存在が猫の周りにいなかったとしたら、なおのこと噛み癖のある猫に育つ可能性は高くなるでしょう。

なので、噛み癖を直したいのであれば、猫が嚙んできたらすぐに猫用おもちゃを差し出してあげるようにしてください。「遊びたいときはこっちの猫用おもちゃにじゃれる」ということを覚えさせれば、猫も手足ではなく猫用おもちゃで遊んでくれるようになります。

まとめ

子猫の首を舐める母猫

猫が首を噛むシチュエーションは様々ですが、基本的には相手の動きをストップさせたいときや遊びたいときに噛むようですね。

ただし、飼い主さんに対してあまりにもしつこく嚙んでくるときは、きちんとしつけをする必要があるので、今回紹介した方法を参考にしてみてください。

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