猫が噛み付く理由
甘えて噛む
撫でてもらっているときや、うっとりとした顔でマッサージをうけていたのにもかかわらずいきなりガブリと噛み付く猫は、甘える感情から噛み付いていると考えられます。猫は母猫に甘えるときや、兄弟猫と遊ぶときに噛み付く仕草がみられますので、きっと飼い主様にも同じような感情を抱いているのでしょう。
母猫や兄弟猫にかまってもらいたいときのように、猫は飼い主様に噛み付いて気を引くことで甘えさせてもらおうと思っているのかもしれませんね。
寂しくて噛む
飼い主様に遊んでほしいのにかまってくれない、一生懸命呼んでいるのに全く答えてくれなくて無視をされる、何かの作業に没頭してまったくかまってくれない。そんな飼い主様の気を何とか引こうとして、噛み付く猫もいます。
猫は、噛み付けば飼い主様がこちらを見てくれる=かまってくれる!という認識を持っているのかもしれませんね。寂しくて噛み付く場合は、その前に何かしらのサインがあるはずです。噛み付かれないためにも、いち早くサインに気付くようにしましょう。
興奮して噛む
猫が遊んでいるときに勢い余って飼い主様に噛み付くのは興奮が最高潮に達したことで、わけがわからなくなり思わず噛んでしまったのかもしれません。猫は獲物を捕らえるとき、動いている獲物に噛み付く狩猟スタイルです。そのことから、猫じゃらしで遊んでいる飼い主様に噛み付いたり、歩いている飼い主様の足に噛み付くのは、飼い主様の手足を獲物だと思って噛み付いている可能性が高いといえます。
猫が噛み付くのと同時に足で蹴っているならば、まさに獲物だと勘違いして興奮していると思われます。このとき猫は周りが見えていないため、痛いと大げさに騒いでは余計に興奮をさせてしまうので、冷静な対応を心掛けましょう。
不満を訴えるため噛み付く
もっと遊んでほしい、ご飯が欲しい、おやつが欲しい、トイレをきれいにしてほしい、新鮮な水がほしい、そんな要求があるのに飼い主様が気付かず要求が通らないときに、噛んで不満を解消してもらおうとする猫もいます。特に、以前に噛むことで要求が通った経験をした猫は、噛み付くことで要求が通ると覚えてしまい、何かをしてほしいときはいきなり噛み付く行動に出るようになることもあります。
そのような事態を防ぐためにも、不満を訴えるネコちゃんに気付いたらすぐに対応してあげるようにしましょう。
恐怖やストレスで噛み付く
猫が噛み付く中で、もっとも注意をしなければいけないのが恐怖やストレスで噛み付く行動です。何かを嫌がっていたり、恐怖を感じるようなことがおこったり、生活環境にストレスを感じ続けると、猫はストレスや恐怖心から凶暴になることがあります。
そのような状態の猫は大変警戒心が強くなっているため、たとえ飼い主様でも手を出せば本気で噛み付くこともあります。しかし、飼い主様との信頼関係ができていれば、その原因を取り除いてあげられれば恐怖心がなくなるはずです。愛猫が急に本気で噛むようになったという方は、その原因について考えてみるようにしましょう。
猫が噛み付く際のしつけ方法
遊びの延長線上や、ちょっとした瞬間に甘噛みをするだけならばいいですが、猫の中には甘えるときですら力加減がわからず本気で噛み付く猫もいます。そのような猫は、放っておくと飼い主様に怪我をさせてしまうだけではなく、凶暴すぎて誰も触れない困った猫になる可能性もあります。そのような事態を防ぐためにも猫が噛み付く際にはしつけの方法をしっておきましょう。
噛まれたら手を差し出す
猫に本気で噛まれてしまったら驚いて思わず手を引こうとしてしまいますが、それでは猫が余計に噛んでしまいます。そのため噛まれたならば、逆に押し込んだほうが猫は驚いて噛む行動をやめたり身を引いてくれます。
もし猫に手を噛まれるのにお困りの方は、手を引きそうになるのをグッと我慢して、あえて押し込むというのを試してみてください。
痛いことを伝える
場合によっては愛猫に噛まれるのは痛いとしっかりと伝えてあげるのも噛み付くのをやめさせる方法です。興奮をしているときに噛み付くときに大声で叫ぶのはよくありませんが、それ以外のタイミングならば「やめて」「痛い」と、大げさに伝えると猫も悪いことをしたと感じてくれて、やめてくれるようになります。
このときに蹴ったり、叩いたりしてやめさせようとする方がいらっしゃいますがその行動は逆効果なので、言葉で伝えるようにしましょう。
ストレスや恐怖心を改善してあげる
ストレスや恐怖心を感じて噛み付く猫には、そっとしておいてあげるのが一番です。どのような事情で恐怖心を感じるようになったのかはわかりませんが、噛み付くほど攻撃的になっている猫を下手に触ってしまっては、余計にストレスを与えてしまう可能性もありますので、まずはそっとしてあげましょう。
それと同時に猫が恐怖心やストレスを感じている原因を改善してあげ、様子を見ながら声をかけてあげましょう。こちらに害はない、敵ではないとわかってもらえれば噛み付く行動もなくなるはずです。根気よく恐怖心を取り除いてあげましょう。
まとめ
猫が噛み付くのは、さまざまな感情が隠れているのですが、あまりにも強く噛み付くならばしっかりと対策をする必要があります。愛猫が可愛いからと噛み付く行動を放っておいたら、取り返しのつかないトラブルに発展する可能性もあります。必要であればしっかりとしつけをするのも、飼い主様の愛情ですよ。