猫の口が半開きになる理由
1.怒っている
口を半開きにして犬歯を見せているのは相手を威嚇している証拠です。それ以上近づくとただじゃおかないぞ!という気持ちや、俺が怒る前に早くどこかに行け!と、口を半開きにして猫は訴えているのです。
人間でいうと舌打ちをしたり、指をポキポキ鳴らすといったところでしょうか?口を半開きにしている猫が怒っているのには間違いありませんが、まだ攻撃をするまでには至っていませんので、それ以上近づいたり不用意にちょっかいを出さないようにしましょう。
2.フレーメン反応
目をトロンとさせて口を半開きにしているのはフレーメン反応が原因かもしれません。猫が口を半開きにするフレーメン反応とは、気になるもののニオイを嗅いだ時に見せる顔のことです。
人の靴下や、きついニオイをクンクンと嗅いだ時、後に目をトロンとさせて口を半開きにするか、驚いた表情で口を半開きにするならまさしくフレーメン反応です。実際のフレーメン反応が見たい方は、こちらの動画をご覧ください。
3.口呼吸をしている
猫が口を半開きにしている時は口呼吸をしているのかもしれません。猫は鼻呼吸をする動物なので、普段は犬のように口で「はっはっ」と息をすることはありません。
しかし口を長時間半開きにしている場合は、何らかの理由で鼻で息がしづらくなっているのかもしれません。もし口を半開きにしていたなら、呼吸に注意をしてみましょう。
猫が口を半開きにしたり、大きく開けて浅く荒い呼吸をしていたら呼吸困難の前兆かもしれません。何らかの病気が原因となっている可能性もありますので、獣医師に早めの相談をしましょう。
4.口の中に異変がある
口の中に何らかの異常がある場合も半開きになります。口のトラブルで代表的なのが、口内炎や歯周病などがあります。これらの異常があると、痛くて口を閉じることができず起きているだけではなく、寝ている時も常に半開きになっていたならば口の病気を疑ってみましょう。
口が半開きになっている時に考えられる病気
基本的に猫は鼻呼吸をしていますので口を常に半開きにしていることはありません。もし、愛猫が口を半開きにしている時間が長いと感じるならば、それは病気による症状の可能性もあります。猫の口が半開きになっているということは、口腔内の病気の可能性と呼吸器系の病気、さらに心臓の病気の可能性が考えられます。
口腔内の病気
前述したとおり、口腔内に何らかのトラブルが発生し痛くて口が閉じられないのが半開きになっている可能性があります。もし口腔内の病気の場合は口が半開きになる症状以外にも、口からの異臭、ヨダレ、出血が見られることも多いので、それらの症状が出ていないか確認をしましょう。
呼吸器系の病気
呼吸器系の病気の場合、以下のような器官にトラブルが発生している可能性があります。
- 肺
- 気管支
- 横隔膜ヘルニア
- 肺の周りの胸腔
これらの器官に何らかのトラブルが起きた場合、症状として呼吸困難に陥るのです。そのため鼻呼吸をしづらくなって、普段は見られない口を半開きにした口呼吸をするようになります。
猫の呼吸器系の病気は重症化しやすく、口を半開きにした口呼吸をするほど症状が進行していると、一刻を争う状態になっている可能性もあります。
特に肺は、肺がん、肺水腫、肺炎、寄生虫といった最悪死に至るような病気が隠れている場合もありますので、猫が口呼吸をしていたら獣医師に急いで相談をしてみましょう。
心臓の病気
猫が口を半開きにする事と心臓は一見関係ないようにも思いますよね。
実は全身に血液を送るポンプの役割を果たしている心臓に、何らかの異常が発生すると血液を十分に送ることができず、結果的に呼吸困難となってしまうのです。
そのため愛猫が口を半開きにしている時は、心臓の病気によって苦しんでいる可能性もありますので、他に異常がないかチェックしてあげましょう。
甲状腺機能亢進症
様々な症状がでる甲状腺機能亢進症も口が半開きになる病気として知られています。甲状腺ホルモンが過剰に分泌されるこの病気の症状は、口が半開きになる以外にも、多飲多尿、食欲旺盛なのに痩せる、または食欲の低下など、異常な症状がみられます。
口を半開きにして苦しそうにしているならば、甲状腺機能亢進症の症状は出ていないか注意するようにしましょう。
まとめ
猫が口を半開きにしているのは、怒っている時やフレーメン反応が関係している場合もありますが、病気のサインである可能性も高いです。時々口を半開きにしているならば問題ないでしょうが、寝ている時も口を半開きにしていたり、一日中半開きにしている場合は、病気を疑うように心がけてくださいね。