猫がよく寝る4つの理由と可能性のある病気

猫がよく寝る4つの理由と可能性のある病気

概要

  • 子猫の睡眠時間は一日16~20時間、成猫は12~16時間
  • 猫がよく寝る理由は、野性の名残、高齢化、病気、天候の影響などがある
  • 普段と寝る量や寝方が変わった場合は病気の可能性

猫はよく眠る事で知られていますが、猫がよく寝る理由をご存知ですか?今回は猫がよく寝る理由について、詳しく調べてみました!

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫がよく寝るのはなぜ?

くっついて寝る2匹の猫

そもそも”猫”の由来のひとつに、”よく寝る子=寝子=猫”というのがあるのをご存知ですか?猫の由来の一つになる程、猫がよく寝るということは知られています。

なんと子猫の場合は、1日の間で、寝ている時間は16時間から20時間前後だと言われています。大人の猫でも、1日に12~16時間も寝ていることが多いのです。実際に我が家の猫たちも、起きているのは1日数時間で、あとはずっと寝ています。

実は、猫はこんなによく寝るにも関わらず、熟睡出来ているのは1日にたったの数時間しかありません。というのも猫は人間の真逆で、レム睡眠と呼ばれる浅い眠りが80%程、ノンレム睡眠と呼ばれる深い眠りは20%程だと言われています。

では、猫はどうしてよく寝るのでしょうか?猫がよく寝る理由は大きくわけて4つあります。

猫がよく寝る理由

日向ぼっこする野良猫

猫がよく寝る理由その1:野生の名残によるもの

猫は野生時代、群れで狩りをする犬とは違い、単独行動を好む生き物だったと言われています。その為、群れで生きてきた犬のように、集団で獲物を捕まえるということを知りません。猫はたった一匹で狩りに出ていたのです。

猫の場合、昼間の明るい時間帯にはひっそりと身を隠し、体力を温存させるためにしっかりと眠り、夜中に獲物が眠りについた頃をめがけて狩りにでます。どうしてわざわざ夜中に行くのか?それはもちろん、”寝ている獲物の方が簡単に捕えることが出来るから”です。1匹で狩りをするには、いかに楽に安全に狩りをするかが重要だったのでしょう。

このように無駄なエネルギーは消費しない!という猫の野生本能が残り、猫はよく眠ると言われています。

猫がよく寝る理由その2:子猫・高齢によるもの

一番最初にお話したように、子猫は成猫よりもよく寝ます。そして7歳を超えたあたりから、また睡眠時間が伸びると言われています。人間もそうですが、年齢があがるにつれて体が疲れやすくなったり、寝ても寝ても眠たい・・・。こんな症状がでやすくなりますよね。猫も同じです。

子猫、あるいは老猫の場合は窓際やよく行くお部屋等には、それぞれ猫ベッドを用意し、猫がくつろぎ安心してよく寝られるよう、配慮してあげると良いですね。

猫がよく寝る理由その3:病気によるもの

病気のせいで猫がよく寝る場合もあります。猫は病気になると、しっかりと睡眠をとり自分の力で回復しようとします。そのため寝る時間が増えることがあります。そのほかにも、動くと痛みを感じる病気や、ダルくて動けない等、病気により猫がよく寝る理由は異なるものの、病気が原因で猫がよく寝ることもあるようです。

では、猫がよく寝る病気とは具体的にどのようなものがあるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。主に

  • 猫風邪
  • 子宮がん
  • 脂肪肝

等が挙げられます。ほかにもたくさんの病気がありますが、基本的に猫は痛みを感じている場合や体調がすぐれない場合、暗い場所や狭い場所で丸まって寝ることが多いようなので、猫が病気が原因で寝ているかどうかを知るには、どんな体制でどこで眠っているかが重要な手掛かりになります。

逆に仰向けになったり体を伸ばしたりして、リラックスしながらいつもの場所でぐっすり寝ている場合は、それほど心配がないと言えます。

猫がよく寝る理由その4:季節や気候

猫がよく寝る理由として、季節や気候は関係あるのでしょうか?

実は、季節はそこまで関係なかったりします^^;(笑)春は心地よい暖かさにつられて寝る。夏は日向ぼっこが気持ち良くて寝る。秋は肌寒さを感じて寝て過ごす時間が増える。冬は本格的な寒さによって活動量も減り、じっと寝て過ごす。そう、これが猫なのです。

では、気候はどうでしょうか?猫は晴れの日よりも、雨の日の方がよく寝ると言われています。理由は猫の先祖であるリビアヤマネコが、砂漠で生活していたことから来ていると言われています。砂漠では水に濡れることはありませんよね。

また、猫の被毛には油分が少ない為水をはじかず、濡れてしまうとベタっとしてしまいます。そのため、基本的に猫は濡れることが嫌いな動物です。

ですから、雨の日は濡れるのを避けるためにも、狩りには出ずにじっと大人しくしていることが多いと言われています。そのことから、猫は雨の日のほうがよく寝ると言われているようです。

猫がよく寝る時に確認するべきこと

くつろぐ茶色の猫

では、猫がよく寝ることに気が付いた時、どのような点を確認するべきなのでしょうか?猫がよく寝ている場合、

  • 普段よりも多く寝ているか
  • 寝ている場所はいつも通りの場所か
  • 体温や食欲等はいつも通りか

これらの点に注目してみましょう。

ある日突然、”猫がよく寝るようになった”という場合や、いつもと違って暗い場所や狭い場所で丸まって寝たがる、体温が高い、食欲がない、等の場合には、病気の可能性があります。普段と違い気になる点が見当たれば、注意が必要です。

まとめ

丸まって寝る猫

今回は猫がよく寝る理由について詳しく調べてみました。もともと猫はよく寝ることで知られている為、猫がいつもより多く寝ていても不思議に思う飼い主さんは少ないですよね。私もそのうちの一人です。

猫がよく寝る場合、病気の可能性があることもあるのですが、普段の猫の様子を知っていればすぐに気が付くことが出来ます。我が家の猫達もいつも寝てばかりなのですが、体調が悪い時には決まってソファの影やクローゼットの中、玄関の前等に丸まり小さくなって寝ているので、すぐにいつもと違うと気が付くことができます。

猫がよく寝ている時に「今日は雨だからかな?」、「天気が良いから日向ぼっこが気持ちいのかな?」等と考えながら過ごすのも楽しいですよね。また、「いつもとはちょっと違うから体調が悪いのかな?」と気づいてあげられることも出来ますので、毎日の愛猫とのスキンシップを大切にし、愛猫からのサインを見逃さないようにすることが大切です♪

投稿者

40代 女性 かりな

我が家の猫ちゃんは、高齢なのでよく眠ります。
10歳までは逆にあまり寝ない子達だったのですがやはり、疲れやすいみたいです。
ただ、起きてるときには、パワフルでキャットタワーに飛び乗ったりと、楽しそうに過ごしています。
怪我や病気に毎日気をつけて早期発見できるように日々、遊ばせながら観察しています。

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