猫の『おなら』って聞いたことある?3つの豆知識と危険な場合の見分け方

猫の『おなら』って聞いたことある?3つの豆知識と危険な場合の見分け方

意外かもしれませんが、猫もおならを出すことがあります。あまり気付ける機会はありませんが、日常生活の中で、さりげなくおならをしています。今回は、そんな猫のおならについて解説していきます。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1.とても臭い

おえーとしている猫

猫のおならは、それなりに臭いケースが多いようです。理由としては、猫の食性がたんぱく質メインであることが挙げられます。たんぱく質を体内で分解させる際に生じる物質が、猫のおならを臭くしているのです。

おならを臭くする物質として、代表的なのが硫化水素、アンモニア、スカトール、インドールなど。特にスカトール、インドールは低濃度なら問題ありませんが、高濃度になると非常に強烈な臭みを生じます。ただし、猫のおなら臭は腸内環境によっても左右されます。腸内環境が整っている個体の場合、無臭なときもあります。

2.音は小さめ

部屋でくつろぐ猫

基本的に猫がおならをする際に発生する音は無音、もしくは小さいことがほとんどです。せいぜい、プス、スッー程度でしょう。おならの音が発生するのは、食事のときなど体内に取り込んだ空気を放出するため。猫は日常生活の中で取り込む空気量は少ないので、あまり大きな音は発生しません。

猫の肛門が、人間のそれとは異なる構造であり皮膚の接触による振動がしにくいことも関係していると言われています。

3.腸内環境によって左右される

食事中の猫

猫のおなら自体は生理現象なので、自然と発生するものです。しかし、臭いの有無や頻度は腸内環境の良し悪しで変化します。猫の腸内環境が乱れていると、消化不良を起こしたり悪玉菌が増殖してガスの生成量が増加してしまいます。

腸内環境は様々な要因で悪化しますが、特に気を付けてあげたいのがストレス。猫はストレスに敏感な生き物。ストレス状態が続くと自律神経のバランスが崩れ、結果的に腸内が荒れてしまいます。猫のおならが気になるときは、ストレスを溜め込んでいないかチェックしてあげましょう。

頻度が多いときは要注意

猫を抱っこする女性

猫がおならを頻繁にする、なんだかおなかが張っているように感じる。そうしたケースの場合、何かしらの病気・体調不良を抱えている恐れがあります。考えられる病気としては腸閉塞(イレウス)や下痢、膵臓病などが挙げられます。

いずれの場合もおなら以外に嘔吐や食欲不振、元気消失などの症状が現れることが多いです。おならに加え、何か猫の様子に違和感を覚えたら早めに動物病院に相談してあげましょう。

まとめ

臭がる女性

猫が突然、プスっとおならを放出するとビックリする方もいらっしゃるはず。ただ、おなら自体は生理現象であるため、特に問題はありません。場合によっては臭いを感じることもありますが、そもそも放出していることに気付かないことがほとんどです。ただし、頻度が多かったりお腹が張っているときは要注意。体調不良のサインかもしれません。

今回の記事を参考に猫がおならをしていないか観察してみてはいかがでしょうか。

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