実は猫は猫舌ではない!?
熱いものを食べるのが苦手なことを「猫舌」と言います。当然ながら、言葉の由来は猫が熱いものを食べるのが苦手なことから来ているのかと思いきや、そうではありません。実は猫は舌では温度を感じないというのをご存知ですか? 猫が温度を感じるのは舌ではなく、鼻なのです。
鼻から吸い込んだ空気で、温度を判断しているのです。これがなかなか敏感で僅か0.5度の差で感じ取っていると言うから驚きですよね。
殆どの猫の血液型はA型って本当!?
猫には大きく分けて3種類の血液型があります。A型、B型、AB型。人間には多いO型が存在しません。因みに日本猫の場合は90%がA型です。反対にスコティッシュフォールド、アビシニアン、ペルシャ、ヒマラヤン、スフィンクスなどは、ほぼB型だと言われています。
AB型はAB型の両親同士からしか生まれないので、非常に稀だと言えるでしょう。
三毛猫のオス一匹で一軒家が買える!?
三毛猫は殆どがメスなので、このような都市伝説が生まれるくらいにオスは貴重です。では、なぜ三毛猫はオスが少ないのでしょうか。
簡単に説明しますと、毛色を決める遺伝子に「性別を決める染色体」が関わっているからです。猫は人間と同じ染色体を持っています。オスはXとYが一つずつで、メスはXXです。毛の色を白にする遺伝子はオスにもメスにも存在します。この色を決める遺伝子を受け取る染色体Xがメスには2つあるのですが、オスには1つしかありません。ましてや、オレンジや黒の遺伝子を同時に2つ持つには、Xが2つ必要になるのです。従って、三毛猫にはメスが多いのです。
それなので、1000匹に1匹の確率でしか生まれて来ない三毛猫のオスは大変貴重だと言われています。その上、精子が少ないため、生殖能力は低く、子孫を残すことは不可能に近いとも言われています。
殆どのオス猫は左利き!?
元々、猫に限らず、犬、馬はオスに左利きが多いというデーターがあります。なぜか人間も男の人の方が左利きが多いそうです。その理由としてあげられるのは、男性ホルモンのテストステロンが左利きと関係しているのではないか、と言うこと。その中でもハッキリと利き腕と性別が極端に分かれたのは、猫が初めてだそうです。しかし、幼猫の時には利き手は決まっておらず、大体12ヶ月頃まで成長すると、性ホルモンが強く影響して来るのか、利き手が決まって来ます。
猫を見掛けたら、ちょっかいを出してみて(猫じゃらし程度のちょっかい限定)、咄嗟にどちらの手を出すのか観察してみるのも面白いかもしれません。
猫は味覚オンチ!?
舌の上にある「味蕾(みらい)」と呼ばれるイボイボのお陰で、人間も動物も味覚を感じることが出来ます。その「味蕾」は人間の舌には約1万個、犬の舌には約2000個あるにも関わらず、猫の舌には約500個しかありません。
人間の場合は「塩味」「甘味」「酸味」「苦味」「旨味」の5つの味を感じることが出来ますが、猫が最も強く感じる味覚は「酸味」です。これは肉の腐敗を判断するために発達したと言われています。「酸味」に次いで感じるのが「苦み」です。反対に「塩味」には鈍感で、「甘味」は感じないと言われています。猫にとっては「塩味」も「甘味」も必要のない栄養素なのだそうです。
しかし、決して味覚オンチなのではなく、猫は人間が到底適わない敏感さで水の味を判別していると言われています。
猫の聴力は犬より上!?
猫の五感の中で最も優れているのは「耳」です。猫の耳は30以上の筋肉がついていて、犬よりも、その能力は高いと言われています。犬の聞こえる音は4万ヘルツで、猫は6万から10万ヘルツ聞こえています。特に高音を聞き分けることに長けていて、左右の耳でそれぞれ別の音を聞き分けることも出来るのです。ただし低音を聞くのは苦手です。
猫はオリンピック選手並みの身体能力がある!?
猫はジャンプ力に優れていて、自分の身長の5倍から7倍の高さまで飛び上がれると言います。また本気で走れば、時速50キロで走ります。人間に例えると、100m走のタイムが7秒台!!しかし瞬発力はあっても、持久力がないので、このスピードで走れるのはせいぜい200mくらいまで。持久力勝負の犬とは真逆のタイプですね。
まとめ
以上、猫のトリビアいかがでしたか? 勿論、知っていることもあれば、知らないこともあったのではないでしょうか?
このように猫には、あまり知られていない特徴と生態がたくさんあります。今、日本では空前の猫ブームを迎えていますが、ブームなどという軽い空気で終わらせずに、猫の特徴と生態を知り、最期まで看取る覚悟で家族に迎えてみてはいかがでしょうか。