猫が急性腎不全になる症状や原因とその対処法

猫が急性腎不全になる症状や原因とその対処法

猫の急性腎不全とは、何の前触れもなく腎臓の機能が急速に低下し、進行がとても早い病気です。猫の急性腎不全は症状が進むと命にかかわります。しかし早期の治療で回復が見込めます。急性腎不全についての理解を深め、愛猫の命を守るための知識を身につけましょう。

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監修:獣医師 平松育子先生

(ふくふく動物病院)

猫が急性腎不全になった時の症状

寝そべる猫

猫の急性腎不全は、数時間~数日という短期間で急激に腎臓の機能が低下することで悪化し、以下のような症状が突然にあらわれます。

  • 食欲が落ちる。
  • 水を飲む量が減る。
  • 尿の量が少量、若しくは全く出ない。
  • 元気がなくなる。
  • 嘔吐
  • 下痢

※原因により異なった症状が現れます

更に進行すると、体内から有害な物質が排出できなくなるため、重度の尿毒症が発症します。具体的には、頻繁に嘔吐を繰り返し、体温低下、ひきつけ、口からのアンモニア臭のほか、脱水症状が見られます。昏睡(こんすい)状態に陥ると命の危険にさらされますので一刻も早く治療が必要です。

猫が急性腎不全になる原因

トイレと猫

猫が急性腎不全にかかってしまう原因は様々あるのですが、大きく以下の3つにわけられます。

  • 腎前性急性腎不全
  • 腎性急性腎不全
  • 腎後性急性腎不全

腎前性急性腎不全

貧血、脱水、ショック、心筋症などが原因で、腎臓に送られる血液の量が少なくなり、腎臓が正常に機能しなくなるため発症します。

腎性急性腎不全

腎臓自体に異常がみられる場合。細菌やウイルスが体の中へ侵入し、腎臓の中にある「糸球体」という、血液をろ過して尿を作る大切な組織が炎症を起こします。炎症をおこすと、体がむくみ、腹水がたまり、腎不全の原因となります。

腎後性急性腎不全

腎臓でつくられた尿が体の外へ正常に排出されない場合。オス猫が特にかかりやすい下部尿路症候群になると尿路の閉塞により、尿の排出がごく少量、若しくは全く出なくなり、腎臓の働きが低下して急性腎不全が併発します。

猫の急性腎不全を治療する方法

点滴と猫

猫の急性腎不全の治療では早急かつ集中治療が必要なため、入院治療が多いです。血液検査や尿検査、超音波検査、レントゲン検査等を行い、原因を探り、適切な治療を行います。基本的には薬剤投与、点滴による栄養補給や利尿剤による尿排出の促進、必要な場合は透析治療を行います。腎臓に腫瘍が見つかったときは、手術が必要な場合もあります。

猫の急性腎不全を予防する方法

少女と猫

急性腎不全を予防するには、まずは子猫のころからワクチン接種をし、感染予防をしっかりとしましょう。また、拾い食いによる中毒を避けるため、室内飼いを徹底し、部屋やトイレは常に清潔を保つように管理します。水分の適切な補給、フードは猫用のものを与えるなど、食事管理も非常に大切です。

まとめ

女性と猫

猫の急性腎不全は、一度発症すると完治することはできない慢性腎不全とは異なり、早急な治療をすれば回復が可能です。しかし、急性腎不全の進行は待ったなしです。突然食欲が落ちたり、尿の量が減ったり、少しでもいつもと違うなと思う症状があらわれたときは、一刻も早く獣医さんに、診察してもらいましょう。

猫の急性腎不全の治療は入院治療が多く、場合によっては透析治療や手術が必要な場合もあります。それなりの費用が必要なことも覚悟しておきましょう。しかし回復して完治が見込める病気でもあるので、愛猫のためにも出来ることはしてあげたいものです。

記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子先生
  • (ふくふく動物病院 院長)

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

女性 ケロキ

猫と腎臓の病気は切り離せない問題ですよね。キャットフードのパッケージにも下部尿路へ配慮したことが記されています。腎不全という言葉はよく聞きますが、「急性」とつくだけで怖いイメージです。また、急性腎不全にも3種類あることは知りませんでした。水を飲む量やおしっこに異変を感じたらすぐに病院に連れて行った方が良いですね。猫特有の病気の一つですが、近年の研究でウイルスが原因ではないかと言われています。ワクチンが開発されて予防ができるようになれば安心ですよね。そうなるまでは、毎日の健康チェックを欠かさずに行い、健康な時を知っておくことが必要だと思いました。また、年に1回の健康診断なども健康管理には必要ですね。

女性 モル

慢性腎不全を患っていると、急性腎不全になりやすいそうなので、うちの愛猫がとても心配です。うちの子は1年前に、腎機能低下の診断を受けています。

急性腎不全は早期発見、早期治療がかなり大事みたいですが、普段から注意深く愛猫を観察していないと、なかなか急性腎不全と結びつけて考えないかもしれない、と思いました。
「今日一日様子をみよう」などと言って、一日動物病院の受診を延ばしたら、その一日で取り返しがつかない事態になりかねません。
良い点は慢性腎不全と違って、回復の余地ががあることですかね。

うちの場合、尿は毎日観察しています。素人なりに匂い、色、量など。これからも続けていきたい、と思います。

しかし、一言で急性腎不全と言っても、いくつか種類があるのですね。とても勉強になりました。

30代 男性 剛

腎不全は、猫にとって身近な病気で、猫の死因トップとして挙げられる病気でもあります。腎不全は、その名の通り治らない病気でもありますが、早期発見する事で進行を遅らせる事はできます。猫の腎不全には、主に急性腎不全と慢性腎不全に分けられ、記事で紹介している急性腎不全は数日間で急激に症状が深刻化する事から、一刻を争う事態となりますが、完治する可能性もあるとされています。

また、急性腎不全は若い猫であっても発症するリスクが十分にあるとされています。と言うのも、急性腎不全の原因の中には、中毒性のある物質、不凍液やユリ科の植物の誤飲によって急性腎不全が引き起こされたというケースも多いのです。誤飲に関しては年齢は関係ありませんし、むしろ若くて好奇心旺盛な時期の方が危険な場合もあるかもしれませんね。

猫の急性腎不全の初期症状としては、やはり排尿量の減少が大きな目安となりそうですので、毎日ペットシーツを確認し、尿の量を把握しておくと安心ですね。また、上記の不凍液とは、自動車エンジンの冷却水が凍結しないように使用する液体で、致死量は、約4.5キロの猫に対して小さじ一杯とされています。不凍液は甘いニオイがする為、駐車場等で車から漏れた不凍液を猫が舐めてしまう事故が多いようです。また、察処分を目的として不凍液を猫が通る場所にばら撒く行為が実際に行われている事も。このような事故も、完全室内飼いを徹底する事で防げるものです。誤飲によるショック状態から愛猫を守る為にも、完全室内飼いの徹底しましょう!

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