猫が見つめるのは愛情表現
見つめ合って何かを伝えるということを人間はしますが、猫同士のコミュニケーションはニオイや音がメインです。猫同士でも見つめ合うことはありますが、それは敵意を表していて穏やかな状況ではありません。
ですが、人間に対して猫は、敵意以外にも見つめる理由があります。よく知られているのが、瞬きによる愛情表現です。猫と目が合うとゆっくり瞬きをして視線をそらしたり、目を細めたりします。これは、「あなたに敵意はありませんよ。」「あなたを信用していますよ。」という意味です。
猫が見つめてくるという行動には愛情や、その反対の敵意などの感情が込められています。
猫が見つめてくる3つの理由
猫がじーっと見つめてくる理由には愛情表現や敵意以外にもあります。飼い主に対して「要求」という理由で見つめてくるのです。
ごはん
この経験をした飼い主は多いのではないでしょうか。朝起きると猫に見つめられていた、夕方のごはんの時間が近づくと後ろで猫がじーっと見ているなど、ごはんが出てくるまで猫が見つめている場合があります。
トイレ
猫がトイレに連れて行ってほしいのではなく、「トイレを片付けて。臭いよ。」「トイレに行きたいけど、きれいになってないよ。」などの理由で猫が見つめてきます。猫はきれい好きなので仕方ないですよね。
遊ぼう
テレビや本を見ていて、猫が見つめてくる視線を感じたことはありませんか。猫からすると「何もしていないなら遊ぼう」と言っているのかもしれません。
猫が見つめてくるのにはこんな理由もある
上述した他に猫が見つめてくる理由は、「ドアを開けてほしい」「窓から外を見たい」「寝る時間だよ」など、猫の性格や生活環境、飼い主との関係などによって様々です。
その中で、「警戒しているときも猫は見つめてくる」のですが、飼い主に対して猫が警戒するとは、どういうことなのでしょうか。
それは、猫が怒られると分かっていることをしたときです。例えば、猫が物を落として壊したときです。もしかすると、寂しかったのかもしれませんね。猫を迎え入れたばかりの時は、飼い主を観察するために猫は見つめることがあります。自分が安心していい相手なのかをチェックしているのです。
照れ屋さんな性格の猫も、人間に期待して見つめていることがあります。どちらの場合も人間から近づくと逃げてしまうので、猫から近づいてくれるまで待つか、話しかけてあげるのが仲良くなるポイントです。
まとめ
猫がじーっと見つめてくる理由は、愛情表現以外では飼い主に対して要求をすることがほとんどです。そして、猫は頭の良い動物で、「ごはんをくれる人」「遊んでくれる人」など要求をするために見つめる相手をちゃんと分けています。
猫に見つめられている理由は、すぐには分かってあげられずに困ってしまうこともありますが、猫が見つめることでメッセージを伝えてくれていると思うとうれしくなりますよね。
40代 女性 ガブリエル
我が家の猫たちは、わたしを見つめる時、視線をそらすことなく、いつも「じーっ」と見つめます。あの何とも言えない期待に満ちた目で、わたしを見つめ、見上げる猫。わたしの横に座り、「ねえ!」と、前足で(手で)わたしの肩を叩き、熱い視線を送る猫。
うちの猫たちの性格は、わりと判り易いものと思い込んでいましたが、「ごはん」というメッセージを正確に感知することはできても、その他「遊んで」「トイレが…」という猫の無言の要求は案外、見落としていたかもしれません。その意味でも、わたしの勝手な思い込みで、猫に我慢させていたかもしれない、と思いながら記事を読みました。
さらに、仮に人間への猫のアプローチに傾向があったとしても、それ以上に、猫の個性があっての表現だということも忘れてはいけないように思いました。
我が家の猫の一匹は、冬の夜明け前になると、わたしの枕元に座り、無言で「じーっ」と眠っているわたしを見下ろしていることがありました。一度だけではなく、何度も同じようなことがありました。わたしは愛猫に寝顔を見られて、覗きこまれ、観察されてしまったようです(どういうわけか、わたしも猫の視線を感知して目覚めるのです)。
猫は布団の中に入りたくて、それを待っていたようです。わたしが掛布団をめくると、布団の中に急いで入り、身体を添わせ、喉を鳴らして喜んでいました。
猫の無言の要求は、最初に猫の眼差しに表われてくるのかもしれません。見過ごしてしまいがちなことですが、わたしが猫を見ている以上に、猫がわたしを見ているのでしょう。「今、遊ぼうって誘っても大丈夫なのかな」と、猫がわたしを観察しているのだと思います。
状況や場面を見極めながら近づいて来るなんて、結構、猫は人間より高いコミュニケーション能力を持っているのかもしれませんね。