なぜ食べ物以外のものを口にしてしまうの?
猫にとって、口に入るものであれば何でも誤飲のリスクがあります。ウエットティッシュも、ほんの少し目を離した隙や遊んでいる際に食べてしまうこともあります。
ウエットティッシュは、たとえノンアルコールのものであっても、食べてしまったとなると一大事になることもあります。予防する手立てはあるのでしょうか?
ここではウエットティッシュを誤飲する原因と、その予防についてご紹介いたします。
単純に気になる
猫は好奇心旺盛な動物です。特に子猫の場合はその傾向が強まります。そして直接触れたり、舐めたりしているうちに口に入れてしまうことがあります。
これはウエットティッシュに限定されたことではありません。猫と暮らしているご家庭では、猫用のおもちゃでさえも時に誤飲につながってしまいます。特に遊んでいて壊れかけたおもちゃや、おもちゃが壊れてバラバラになった状態には注意が必要です。すぐに処分してください。
ウエットティッシュの場合は、しっかりとケースに収納し、猫が自力では取り出せない場所で保管しましょう。さらにウェットティッシュを使用中の場合は目を離さず、使用後はすぐに捨ててください。ゴミ箱を猫がいたずらできない場所に置くことも大事です。
獲物だと思っている
猫は優れたハンターです。その本能は、野生の世界を知らない家猫にも備わっています。普段、何気なくしている遊びも"狩りの疑似体験"に相当します。
実際に狩りの真似事をウエットティッシュで行った結果、飲み込んでしまうことがあります。そのきっかけは些細なことで、飼い主さんの捨て忘れが多いでしょう。
猫は獲物に対する執着心が強い傾向にあります。もしウェットティッシュを一度気に入ってしまうと何度でも欲しがるようになり、ゴミ箱に捨ててあるウェットティッシュに気づくと、ゴミ箱からも回収しようとすることがあります。
まずは、関心が強くなる前に捨ててしまうことです。捨て忘れには十分注意しましょう。また、欲しがるからと安易に触れさせないようにすることも大切です。そして、ゴミ箱も猫がいたずらできない場所に置きましょう。
ストレス
未だに解明されていない部分もありますが、猫はストレスや不安を抱えると、思いもよらぬものを食べてしまうことがあります。ストレス発散の一環です。または、単に退屈過ぎてやってしまうこともあるかもしれません。
ウエットティッシュも例外ではなく、ほとんどが偶然身近にあるものを口に入れてしまう傾向にあります。突然ウエットティッシュを噛んだり、食べようとするようになった場合は、ストレス説も念頭に置いて原因を探ってみてください。
そして、飼い主さん側に大きな環境の変化やストレスが生じていないか、猫が退屈していないか振り返ってみてください。改善できそうなところから改善し、忙しくても数分程度は愛猫の遊び相手になってあげましょう。
食事が合わない若しくは病気によるもの
猫は食に対するこだわりが強く、中でも"風味"の好みが大きい傾向にあります。食べる前にまず匂いで食べたいか食べたくないかを判断します。そして、食べる前にまず匂いで食べたいか食べたくないかを判断します。、食事に苦労する飼い主さんも珍しくはないでしょう。
食事と猫の好みが合わず、食べる量が減少すると、他の物を口に入れてしまう可能性が高まるかもしれませんす。同じ食事が続くと食べが悪くなる場合には、時々フードを変えたり、ドライとウエットを組み合わせるなどして工夫してみてください。
また、フード以外のものを食べる背景に病気が潜んでいる可能性もあります。家庭で飼われている猫ではあまりないでしょうが、消化管内に寄生虫がいたり栄養不足だったりすると、足りない栄養を補おうとして手当り次第何でも食べることがあるかもしれません。
愛猫の様子に異変がないか観察し、気になることがあれば動物病院に相談するようにしてください。
もしもウエットティッシュを食べてしまったら
ウエットティッシュは種類を問わず、誤飲してしまうと危険となることがあります。直接飲み込んでしまう現場を目撃した際は速やかに動物病院に連絡しましょう。
そして、獣医さんの指示に従って行動してください。自宅で無理やり吐き出させる行為は大変危険です。指示がない限り、自己判断で処置をしないようにしましょう。
まとめ
除菌が重要とされる今、ウエットティッシュやそれに代わるものに触れる機会は多いでしょう。捨て忘れには十分気をつけましょう。猫のごみ箱あさりにも気を付けましょう。また、猫にとって危険なアロマ成分を含むもの、除菌成分を含むものは猫が遊んだり口に入れたりしてしまわないようにきちんと管理してください。
【補足:ウールサッキングについて】
猫がブランケットやビニール、洋服などを繰り返し噛んだり吸ったりする「ウールサッキング」と呼ばれる行動があります。多くは子猫が行い、成長とともになくなっていくものですが、成猫になっても続けている、または以前はやらなかったのにやるようになった、というケースもあります。早過ぎる母猫との別離が原因とも言われていますが、はっきりとは分かっておらず、ストレスや不安も原因である可能性も考えられています。ウェットティッシュやビニール袋、敷物などを噛んだり吸ったりしているうちに食べてしまうこともありますので、注意が必要です。