猫だって照れる!恥ずかしがっている猫の仕草3つ

猫だって照れる!恥ずかしがっている猫の仕草3つ

猫には「恥ずかしい」という感情があるのでしょうか?猫は人間とは違って他人の目を気にすることがないため、どうやら人間とは「恥ずかしい」という感情が少し違うようです。しかし、猫には「恥ずかしい」と似たような心の動きがあったときに見せる仕草がいくつかあります。今回は猫が「失敗した時」「見つめられた時」「褒められた時」などに見せる仕草を3つご紹介します。

1.目をそらす

目をそらして遠くを見つめる猫

ウッカリ目が合ってしまったときに

人間の場合は好きな人や知らない人と目が合ってしまったときに、思わず目をそらしてしまうことがありますよね。または、何も言わずにじっと顔を見られると恥ずかしくて目をそらしたくなります。

これは「見つめていたと思われて恥ずかしい」「失礼に思われる」「顔をまじまじと見られることが恥ずかしい」などといった気持ちによるものです。猫の場合も、目が合うとフッとそらしたり、チラチラ見てきたりすることがあります。

「ケンカする気はないですよ」のアピール

猫にとって、相手と目が合って見つめ続けるのは好ましい行動ではありません。それは、目を見つめ続けることは「ケンカする準備はできてますよ」のサインであるためです。

人間の場合でも、何も言わずに相手の目を見つめたり、ガンを飛ばしたりするのは相手に不快感や動揺を感じさせてしまう行動です。猫は不要な争いを避けるので、相手とうっかり目が合い続けてしまいそうなときには、目をそらすことで「ケンカする気はないですよ」とアピールするのです。

「そんなに見つめないで」「困ったなぁ」という気持ち

飼い主さんが猫ちゃんの目を見つめ続けると、猫ちゃんは目をそらしたり、チラチラ見てきたりすることがほとんどです。または、目を細めたりまばたきをしたりして「ガンは飛ばしてないですよ」とアピールしてくることもあります。

これは「何で飼い主さんは自分をじっと見ているんだろう…困ったな…」という気持ちの表れであることもあります。特にチラチラ見てくるときには、このような動揺の気持ちであることが多いです。これは「恥ずかしい」とは少し違いますが「そんなに見つめないでよ」という気持ちは同じような感情ではないかと思います。

2.高速毛づくろい

自分の手を舐めている猫

恥ずかしいときの仕草と言えば

人間の場合、恥ずかしいときの仕草と言えば「頭をポリポリかく」「鼻を触る」「そわそわする」などがありますよね。これと似ているのが、猫の突然のセルフグルーミングです。これは通常のセルフグルーミングとは意味が少し違います。

猫の「転位行動」とは?

猫は心を穏やかに過ごすことを求めています。猫はもともと臆病で警戒心の強い動物なので、ビックリしたり動揺したりすることを嫌います。野生であれば、平常心を失うと最良の判断ができなくなり命にもかかわるためです。

自分の平常心を取り戻すために、猫は心が動揺したり葛藤したりすると「転位行動」と呼ばれる行動をとります。「転位行動」とは、現在の状況に全く関係のない行動をとることで、心を落ち着かせようとする行動です。この転位行動の1つにセルフグルーミングがあります。

転位行動をする場面

窓辺に座ってグルーミングする猫

転位行動がよく見られる場面は、

  • 着地に失敗したとき
  • 転んだとき
  • 興奮したとき
  • 集中しているとき
  • 次の行動に迷っているとき

などです。何かに失敗したときに突然セルフグルーミングを見せることが多いので、それがまるで照れ隠しの行動のように見えます。

転位行動としてのセルフグルーミングの特徴

横になってグルーミングする猫

転位行動としてのセルフグルーミングの特徴は、

  • 激しめに高速で舐める
  • 突然始める
  • 短時間で終わる

などがあります。清潔さを保つための通常のグルーミングとは雰囲気がやや違って見えます。

転位行動としてのセルフグルーミングは、人間が恥ずかしいときに頭をポリポリかいたり鼻を触ったりするのと同じような行動です。猫の場合は「恥ずかしい」というよりは「落ち着け、自分!」という気持ちが強いと考えられています。

3.イカ耳

ソファーの上でイカ耳になっている猫

「イカ耳」とは?

猫の感情は、身体のいくつかの部位によく表れます。特に耳の様子は分かりやすく、猫の感情によって様々に様子が変わります。例えば、音に警戒したり興味を持っていたりするときには、パラボラアンテナのようにクルクルと回っていますし、怖いときには耳の穴を閉じるようにピタッと倒れます。

そんな耳の仕草の1つに「イカ耳」があります。「イカ耳」とは、猫の耳が横~やや後ろの方向に倒れ気味になり、シャキーンと尖がったように見える耳の様子を表す言葉です。この尖った耳がまるでイカのように見えるため「イカ耳」と呼ばれています。

「イカ耳」のときの心理

イカ耳を見せるときの感情は1つではありません。

  • イライラしたとき
  • 不満なとき
  • 集中しているとき
  • 興味津々であるとき
  • 考えているとき
  • 警戒しているとき
  • ビックリしたとき

などなど、猫は様々な場面でイカ耳を見せます。共通点があるとすれば、その感情によって耳の筋肉に力が入ってピーンと張りつめている、と言えるのではないでしょうか。

褒められたり話しかけられたりしたときの「イカ耳」は?

「キャー!カワイイ!」などと大きな声で褒められたり、飼い主さんに長文で話しかけられたりしたときなどにもイカ耳になることがあります。これらの場合のイカ耳の心理としては、大きな声を聴いて警戒やビックリしてしまったという気持ちであったり、飼い主さんが何を言っているのかわからなくて困惑していたりすることが考えられます。

これは「恥ずかしいとき」とは少し違うかもしれませんが、どうしようか困ってしまったり、ソワソワしたりしてしまう気持ちは「照れているとき」と似ているかもしれません。

まとめ

虎(トラ)

猫は人間のように、他人の目を気にすることはないでしょうから、人間とは「恥ずかしい」の感情が違います。何かに失敗した後やじっと見つめられた時に見せる仕草には「心を落ち着かせたい」「飼い主さんも落ち着いてほしい」「困ったな…」などの気持ちが表れています。

特に転位行動としてのセルフグルーミングは、通常とは違って高速で激しめに自分の身体を舐めるという特徴があります。この様子はまるで「落ち着け、自分!」と自分を励ましているかのように見えます。私たちも失敗を恥ずかしがらずに、自分で自分を奮い立たせて頑張っていきたいですね!

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