あいづちを打つ猫が思っていること
猫に話しかけると、頷いたり返事をしたりとあいづちを打ってくれることがあります。そのテンポやタイミングが合うと、本当に会話をしているようで楽しくなるでしょう。
このように、聞き上手な猫はどのような思いで話を聞いてくれているのでしょうか?ここでは、猫があいづちを打つ理由をいくつかご紹介いたします。
1.語尾に反応している
我々が話す言語の「~でねぇ」「~だったんだよ」のような語尾には、猫にとって特徴のある音になります。その音が気に入り、頷くことがあるのです。
つまり残念ながら、会話の内容を理解した上であいづちを打っているのではありません。猫は人を猫と認識している傾向にあるので、特徴のある鳴き方と思うのでしょう。その独特な音に反応を示しているのです。
2.リズムが心地よい
猫は聴覚がとても優れています。先ほどの音と同様に会話のテンポに重要なポイントなのです。猫はやや高めの声で落ち着きのある口調を好みます。
そして、そのリズムが心地よいと感じると思わず「ニャッ」「ンニャ」とあいづちのような声を発したくなるのです。さらに、会話の途中でゆっくり瞬きをすることもあるかもしれません。これは「大好きだよ」というメッセージになります。心地よい音とリズムに癒されているのです。
3.構ってくれていると思い嬉しくなる
人と暮らしている猫は、一日中一人の時間を楽しみたいと思っているわけではありません。飼い主さんに構ってほしい、少しの間一緒に楽しみたいと感じているのです。
飼い主さんが何かを語りだしたとき、その内容がどうであれ構ってくれていると認識することがあります。本当は辛く深刻な話をしているはずなのに、愛猫が妙に楽しそうにしているのはそういうことです。人間からすれば拍子抜けしてしまうこともありますが、話しかけることで猫は嬉しく思っているのです。
猫との会話がもたらす意外な効果
猫は人の言語を音と捉えています。そして、日常でよく耳にする単語に関しては、音や雰囲気から理解することができるようになります。会話となるとそれが困難ではありますが、猫に語りかけることは無意味なことではありません。
猫があいづちを打つ理由も、確かに人間の会話におけるあいづちとは意味合いが異なりますが、重要なことは「聞いてくれている」と思う我々の気持ちです。猫は飼い主さんの話を誰かに言いふらすことはありません。だからこそ、何でも打ち明けられる存在なのです。偶然が重なり会話のようになることで、さらに会話が弾む気がします。
人は語ることで気づけることがよくあります。また、ただ聞いてくれている(ように錯覚する)だけで前向きになれることもあります。猫も話しかけることで喜んでくれているのであれば、双方にとって有り難いことなのです。
まとめ
今日のねこちゃんより:もも♂ / 3歳 / キジシロ / 6kg
猫がタイミングよく、テンポよくあいづちを打ってくれていても話の内容自体は理解できていません。よって、我々と会話をしている感覚ではありません。
しかし、真実だけが重要ではありません。ストレス社会を生きる人間にとって、事実はどうであれ、猫に語りかけることが「心」にどのような影響を与えるかの方が大切なのではないでしょうか?
猫との会話で自分自身を見つめ直すきっかけになったり、明日への活力になったりするのであれば、これからも楽しんでください。