猫がソファで爪とぎする理由
猫はソファを自分の縄張りだと思っている
ソファは猫がのんびり過ごすのに快適でくつろげる場所のため、ソファで爪とぎをしてしまう場合があります。室内で暮らしている猫にとっては、部屋じゅうが猫の縄張りだと言ってよいでしょう。
猫は自分の縄張りなので、爪とぎをすることでソファに自分の匂いをつけて自分のものだと主張しているのですね。
多頭飼いの場合でも、猫同士でソファの縄張り主張をするために、爪とぎをすることもあります。また、ソファは室内でも良い場所にあることが多く、猫には高さも適度で、座面や背もたれなど高低差もあって、猫が登って遊んだり過ごしたりするのにもぴったりなため、爪とぎをしてしまう可能性も増えます。
猫にソファが爪とぎしやすい素材
ソファの生地が猫の爪に適度に引っかかって、爪とぎに適した素材だと、猫はついつい爪とぎをしてしまいます。ソファは猫が好む素材であり、特に柔らかめのソファだと、猫に爪とぎされやすいようです。
ソファがざらざらしている、ひっかくと爪が当たって傷がつく、といった素材だと、猫にとっては格好の爪とぎ場所となってしまうことが多いのです。ソファの素材としては革を好む猫もいれば、布を好んで爪とぎする猫もいて、どんなソファを好むのかは個体差があります。
猫は飼い主に自己主張する
ソファは飼い主さんや家族がくつろぐ場所のため、猫は自分が爪とぎをすることで、自分の存在をアピールしている場合があると考えられます。猫の気分が良いときや、また逆にストレスを感じたときにも、猫は爪とぎをすることがあります。
猫の気分が良いときには、飼い主さんと一緒にソファにいて嬉しくなり、爪とぎをしてしまうと考えられます。
猫がストレスを感じたときには、いろいろな行動をすることで猫は気分を紛らわそうとします。その行動は、走ることであったり、グルーミングであったりしますが、爪とぎも気分を紛らわす行動になります。
猫がソファで粗相をする理由
猫はソファが気に入っている
猫が排泄するのに、ソファの素材やさわり心地が気持ち良いと感じるものだった場合、ソファで粗相をされてしまうことがあります。ソファの場所が落ち着けるところで安心できると感じて、排泄してしまったと考えられます。トイレがあってちゃんと排泄していても、なぜかソファも気に入って粗相してしまうという場合もあります。
猫がソファをトイレと認識してしまった
猫が一度ソファで排泄してしまって臭いが残っていると、ソファをトイレだと認識してしまい、ソファで粗相をする場合があります。掃除をして、人間にとっては臭いを感じなくても、猫にとってはおしっこなどの臭いが感じられることもあります。
猫がトイレの場所が気に入らず、たまたまソファで排泄してしまったため、ソファをトイレだと認識してしまうこともあります。猫のトイレのしつけは比較的簡単ですが、一旦ソファをトイレとして認識してしまうと、ソファにこだわって排泄してしまうようになる猫もいます。
猫は飼い主に自己主張する(分離不安)
猫が飼い主さんに対しての愛情や執着が強いと、飼い主さんがいないときに不安になって、飼い主さんが普段過ごしているソファに粗相をする猫がいます。飼い主さんがいなくなったときに、猫の極度な不安に陥った状態を分離不安と言います。
分離不安になった猫は大声で鳴いたり、家具をひっかくとか噛むとかいった行動がみられたり、不適切な場所で排泄をしたりします。排泄をしてしまう場所は、ソファの他にもベッドやクッションなど、柔らかくて飼い主さんが普段よく使っている場所を選ぶ傾向があります。
猫の発情期
猫が発情期になると、ソファはもちろん、床や壁など様々な場所に、おしっこでマーキングをしてしまいます。オス猫はおしっこを飛ばしてかけるスプレー行為をするようになり、メス猫もトイレ以外の場所でおしっこをするようになります。
猫がソファで爪とぎや粗相をするときの対処法
爪とぎやトイレを改善する
猫の爪とぎがなければ「置く」、爪とぎを「新しくする」、猫の「トイレを綺麗にする」、「トイレの場所を変えてみる」などの工夫をしてみましょう。
本来ならばするべき場所があるのに猫がソファでするということは、元の場所が気に入らない可能性があります。
爪とぎを定期的に新しいものに変えて、猫がひっかいても安定するように設置しましょう。場所が気に入っている可能性もあるので、爪とぎをソファの手を置く場所や、爪とぎをそばに置いてみたり、トイレをソファの近くに置いてみたりするなども良いでしょう。
ソファを保護する
猫がソファに爪研ぎや粗相をされても、被害が最小限で済むように、ソファにカバーをかける方法があります。またカバーをかけたことで、猫が爪研ぎや粗相がなくなることもあります。
ソファのカバーをナイロンやポリエステル素材にすれば、猫に粗相をされても、吸収性があり通気性もあるため、カバーを洗濯するだけで済むこともあります。
革のソファはひっかくと傷がつきやすいのですが、ソファに合皮のカバーをかけることで、見た目をあまり損なわずに傷がついたときも目立たず、猫が粗相してもさっと拭くだけでお手入れが簡単です。
布のカバーをソファにかけるときには、できるだけ網目が細かく詰まったものを選ぶと、猫の爪がひっかかりにくいため、猫の爪研ぎ被害にあいにくいと言われます。
ソファの位置を変える
場所が変わっただけで、猫にとっては快適な場所ではなくなることもあります。部屋の模様替えをしてソファの位置を変えて様子をみてみるのも良いでしょう。
猫がソファに登れないようにする
飼い主さんが外出時には、ソファのある部屋に入れないようにしたり、猫をケージにいれたりするなどして、ソファに触れられないようにする方法もあります。ケージにいれるのは長時間というわけにはいきませんし、猫がストレスを感じないようにできるだけ広めのケージを用意してあげてください。
猫にしつけをする
猫がソファで爪とぎをしない、粗相をしないようなしつけをする、という方法があります。一番良いのは、猫と暮らし始めるときに、爪とぎの場所を教え、トイレ以外で粗相をしないようにしつけることです。
ソファで爪とぎをしたら叱る、粗相をしないようにトイレの場所を覚えさせる、などです。しつけグッズを用いて、しつけをするのも一つの方法です。
猫がイタズラしにくいソファの特徴
素材が人工物のソファ
人工物の素材でできたソファは、爪研ぎや粗相がされにくい傾向があります。合皮でツルツルとしていて適度な硬さがあるものや、布であれば素材は麻などを避けて目の細かいポリエステルやマイクロファイバー素材やスエードなどを選ぶのが良いとされます。
猫の好みがあるので、必ずこの素材が良い、と決めることは難しいので、猫の好き嫌いを見極める必要があります。
猫の爪とぎに使う面が少ないソファ
肘掛けや、背もたれや側面などソファの壁になる部分は、猫が爪とぎとして使いやすい場所です。猫が爪とぎする部分が少ないソファであれば、爪とぎの被害にあいにくくなります。肘掛け部分が細く猫が乗りにくいとか、肘掛け部分がメタルや硬い木などで研げない素材だといったことも爪とぎ防止に効果的です。
また、軽めの防水ソファカバーなどを二重にかけると、猫が上を歩いたり爪を研ごうとしたりしたときに、カバーが動いたりうまく爪がひっかからなかったりして、イタズラされにくい場合があります。
あまり高価でないソファ
なぜか高価なソファは、猫の爪とぎや粗相などのイタズラをされやすい傾向があります。革張りの高価なソファや、豪華なビロードといった織物などのソファは、傷がついたり汚れたりするとがっかりするものですね。
座り心地が良く、素材も天然で触り心地が気持ちよいといったソファには、猫がイタズラしたくなる何かがあるのかも知れません。猫と過ごす場所のソファは、多少の汚れや傷は仕方ないとあきらめることもひとつの方法と言えます。
トーラス 強力ひっかき防止スプレー ヒッカキノン100
商品情報
・本体サイズ (幅X奥行X高さ) :7.5×18.1×4.3cm
・本体重量:140.0g
・内容量:100.0ml
・原産国:日本
柑橘、木酢、ワサビなど、猫が本能的に嫌う複合臭で引っかきを強力に防ぎます。スプレータイプで、家具や壁、ソファ等にスプレーするだけで簡単に使えます。
どこでも爪とぎマット
商品情報
・素材:表面・ジュート100%(指定外繊維)
・裏面・ポリエステル100%
・サイズ(約):60×47×厚さ0.2cm
・日本製
猫が爪をとぐ場所にかけて使用します。猫が好きな場所で爪がとげるだけでなく、ソファも傷つかないので、猫も飼い主もストレスが減ります。
アースしつけ上手
猫のソファなどのひっかきや粗相のいたずら防止、しつけ用スプレーです。マーキングや粗相をしてほしくないところにスプレーをします。
フェリウェイ リキッド・48ml
商品情報
・猫のフェイシャルフェロモンF3類縁化合物配合
・スプレータイプは猫が良く過ごす場所(家具・ケージなど)にスプレーします。
・リキッドタイプは専用拡散器にセットしてご自宅のコンセントに差し込んで下さい。
・設置後は24時間連続使用して下さい。(約1ヶ月使用できます)
ストレスを感じてソファに粗相をしてしまう猫のためのリキッドです。スプレータイプもあります。フェイシャルフェロモンF3は、猫の顔から抽出されるフェロモンですが、この匂いには鎮静効果があるといわれています。猫のケージやベッドなど、普段過ごす場所に使用すると、分離不安の行動が軽減される効果があります。
まとめ
飼い主さんが過ごす環境のうちでも、ソファは毎日使う場所なので、猫とともに幸せに過ごしたいですよね。猫の爪とぎや粗相の対処は、基本的には、爪とぎをちゃんと設置する、トイレをきれいにするといった環境を整えることが大切です。猫の方に我慢やストレスをできるだけかけずに、飼い猫に合った方法で爪とぎや粗相の問題が改善できると良いですね。