猫が爪とぎをする理由
猫が爪とぎをするのはネコ科の動物の習性で、これはライオンでもトラでも、ヒョウでもよく見られます。しかしながら野生動物と違って飼い猫の場合は、わざわざ狩りの必要も無いのに爪とぎするのは理由が他にあります。あなたは次のうちいくつご存知ですか?
- ストレス解消
- マーキング
- 自己アピール
- 古くなった爪を取り除くため
ストレス解消
ストレスを感じた猫が転位行動の1つとして爪とぎをすることがあります。自分の思い通りにならなかったり、飼い主さんから怒られたり、無理やり抱っこされるなどのストレスを感じた際に、自分を落ち着かせるためにとる行動です。
マーキング
猫はマーキングのために爪とぎをする場合があります。これは肉球の臭腺という器官からマーキングに必要なニオイが発しているので、爪とぎをすることで「ここは自分の場所だ!」と縄張りを主張しているのです。
自己アピール
猫は自分に注目して欲しいときにも爪とぎをする事があります。猫は単独でいるよりも、複数で群れているときの方が爪とぎの回数が多くなるそうです。ちなみに、飼い主さんに見て欲しいときにも爪とぎをします。
古くなった爪を取り除くため
猫の爪はいくつもの層になっていて、古くなった一番外側の爪から玉ねぎのように剥ける仕組みになっています。ですので、猫は爪とぎをすることで古くなった爪を取り除き、下にある新しい爪を出しているのです。
猫の爪とぎには以上のパターンがあります。理由を知れば防止対策にも役立ちますね。
猫の爪とぎは習慣化しない
猫を何頭か飼ってきた経験で、長く観察する機会に恵まれたので結構確信しているのですが、猫の爪とぎは特に毎日習慣で行うことはありません。朝起きたら爪とぎから始まるとか、食事の後にわざわざ爪とぎのグッズに向かうというような行動は、滅多に見られません。
ではなぜ、中には部屋中で爪とぎをする猫がいるんでしょうか?それは意外にも、爪とぎをする前後と非常に関係があります。
- 遊んでいるうち、興奮してついでに爪とぎ
- 退屈で寝る以外やることが無いので、ついでに爪とぎ
- やたらと自分を触られてイライラしたので爪とぎ
特に一度も野外に出さない家猫の場合、地面の上でメスを追いかけて走り回るなどの行動が無いため、いつも同じ場所ばかり移動していると、爪とぎくらいしか爪先の手入れをすることが無いといえます。猫の行動をよくよく観察していると、「爪とぎをしよう」と自らそれだけを目的にしていることはあまりないというのがよくわかります。
猫の爪とぎを防止するには爪切り
猫の爪切りというのは、結構簡単です。猫が起きている時は嫌がることもありますが、猫は昼間はかなりの確率で爆睡することがあります。この爆睡を誘うには、休み前の飼い主さんの夜更かしとか、夜間の猫の活動を習性に従って一時的に戻すと、昼間は寝てくれることが多いです。
猫の爪切りは懐中電灯があると非常に便利で、猫のつま先を裏から照らして尖った先端部分をペット用爪切りで切り落としておくと、家具やソファーを傷つける尖った先端を防ぐことが出来ます。爪とぎ防止には爪切りという方法は一番考えておくべきことです。
爪切りは出来るだけマメに
猫の爪は興奮すると飛び出してくるように、猫の肉球部分を軽く押すと爪先が出てくるようになっています。これで獲物を捕まえるので、興奮した猫の場合は爪先はいつも飛び出していると考えて良いのです。ただ、野外に出ない猫の場合は先端部分が折れたり、こすれたりしないため、総じて伸びすぎる傾向があります。猫が爪とぎをそこらじゅうでする場合、爪が伸びすぎているため、切るタイミングでもあると考えて良いのです。
猫の爪とぎ防止に役立つ身近なもの
市販の爪とぎグッズのほとんどは、カーペット素材や段ボールを重ねて貼り合わせて横にカットしたものが多いです。段ボールは日常的に家にある方が珍しいかもしれませんが、粗目のカーペットは安いものでも手に入りますよね。このカーペット1枚でもかなり余計な爪とぎの防止になります。
カーペットの大きさは猫の大きさくらいで充分
猫は爪とぎする前に、足裏の肉球の部分で敏感に触る物の材質や質感を確認しています。爪とぎさせるためにカーペットを用意するのなら、部屋中に敷き詰める必要はありません。むしろ他はフローリングで部屋の片隅の一部だけカーペットの方が効果的です。大きさとしては、お風呂場に敷くバスマットや玄関マットくらいで充分です。
材質はやや固めが良い
カーペットなどは、素材は固めで毛先は短めで安いタイプが猫が気に入ってくれます。そしてそのカーペットは猫専用として、普段は同じ場所に置いたまま、滅多に洗ったりしないように手入れも掃除もその場所から移さないようにします。
たくさんあっても意味は無い
猫が余計に爪とぎをしまくるからといっても、防止や予防のために事前に壁や柱に爪とぎを括りつけても効果はほとんどありません。猫は同じ場所で同じことをやるのが常だからです。新しい場所や、新しいグッズはほとんど警戒して近寄ろうとはしません。それどころか、一度「ここは爪とぎの場所」と決めると、いくら防止対策を同じ場所でしようが、それを迂回して爪とぎを行おうとします。
猫の爪とぎの場所は、ランダムに変わることは実はあまり無い事なのです。ですから爪とぎグッズをたくさん用意しても、爪とぎ防止にはあまり役に立たないのです。
猫の爪とぎ対策として用意するもの
猫は本来は、ネズミや小動物を追いかけて狩りをするのが本分です。人に飼われている限り、家の中ではこうした欲求を満たすことはまずありません。そこで提案したいのは、猫が思い切り「壊しても良い」ものを用意してあげることです。我が家では、それは障子でした。一部破られて困るところはスリガラスにしましたが、他は紙のままにしてあり、猫が破いても放置し、時々張り替えたりしてストレス発散に使ってもらってました。
興奮すると爪とぎをする
猫じゃらしに非常に反応する若い猫をよく見ていると、遊ぶ途中に爪とぎをすることがよくあります。これも狩りの本能の表れで、その時近くに爪とぎに丁度良いグッズや場所があれば、わざわざ集中を中断させて一旦急いで爪とぎをすることがあるんですね。猫の爪とぎの防止には、こうした行動における条件反射を適度に利用するのも良いです。
まとめ
くれぐれも本能を抑え込んではいけません
「よく粗相をするから。」との理由で、爪とぎして欲しくない場所に様々な防止対策を取る方は多いです。しかしそれは猫にとっては余計に爪とぎをしたくても出来ないフラストレーションを貯めさせるだけです。これは必ず、別の行動で転嫁させるため、テーブルの物を床に落としたり、カーテンに登ってしまったり、急に走り回ったり、思わぬ行動を起こす場合があります。
またストレス軽減を考えての、ベタベタしたスキンシップもハンターである猫にはイライラの元になり、余計な爪とぎをさせる要因になるんです。人の都合で猫の本能を抑制してしまうのは、動物を飼う意味でも良い事ではありません。このあたり、「猫の気持ち」をわかってあげて爪とぎの防止対策に臨んでほしいです。
30代 女性 ぴ〜
1匹は段ボール爪とぎでしか爪をとぎません。
もう1匹は麻ひも爪とぎ始め、ソファやジョイントマット、ヨガマットなどで爪とぎをするので、ちょっと困っています。注意しても、素知らぬ顔をされます(笑)。
でも調べたら、爪とぎ防止用グッズが、結構あるんですね!
爪にかぶせるプラスチック素材の爪キャップが、ワタシ的にはびっくりです☆
使った事はまだありませんが、猫ちゃんに負担をかけずに使えそうです。
色も何色があるようなので、愛猫ちゃんの毛色に合わせて、チョイスしてみてもオシャレですね!
キャップにネイルアートもできるそうです。
猫グッズの進化は、止まりそうもありません!
女性 たま
また、爪とぎポールで爪とぎをしながら猫じゃらしで遊ぶという、なんともよくわからない爪とぎを好みます。そのときは、まず自分から爪とぎポールに行き、そこでコテンと横たわり「遊んで!」とアピールしてきます。とことん付き合うようにするのですが…なかなかアグレッシブで、結構疲れます(笑)
しかし、有り難いことに、爪ポール以外の場所でガリガリやることはないので、助かっています。友人の家の猫は、ソファーを爪とぎ代わりにするから困るのだとか。爪とぎ防止スプレーをかけても全く効果がないと嘆いています。
猫の性格によって、爪とぎの仕方はだいぶ違うのですね。
女性 にゃコロ
我が家に居る愛猫が好きな爪研ぎアイテムは、ダンボールや、カーペット、麻ひもタイプ、それに加え窓際の木枠と、何でもアリです。
終日家に居る日は阻止することも出来ますが、外出中の事はどうにもならないのかな、と諦めていたところです。
記事にも記載がありますが、やはり爪研ぎは毎日する訳ではない様で、爪が伸びたり興奮やストレスから、精神安定させる為にしている部分もあるのではと私自身思っていますが、窓際の木枠のボロボロさには、泣かされています。
最近は対策として、猫が敬遠する柑橘系の香りをスプレーしてみたり、近寄れない様に棚を置いてみたり試行錯誤して、良いアイディアを探しているところです。
爪切りは極力やっていますが、我が家の愛猫は神経質なのか、何かトラウマになっているのか、手足に触れられる事を極端に嫌がる子がいます。隙をみて、寝ぼけている時やご飯中の隙を狙って切っていますが、一度に2~3本爪を切るのがやっとです。
DIYブーム到来で、手作りの魅力に惹かれた時期もありましたが、爪研ぎ用の取り外し簡単なタイルマットと、いつでも捨てられるダンボールを活用中です。
猫は警戒心が高い反面、好奇心も旺盛な為、既製品でか、手作りかで新しく揃えても使ってくれる補償がありません。
ですが、愛猫を思って使いやすいモノを使わせてはあげたいですね。
40代 女性 こここ
獣医さんにしていただくときもあるのですが、我が家の猫ちゃんの爪は、透明なのでギロチン式の爪切りでも安全に切りやすいです。
爪切りのあとは、必ずヤスリをかけます。爪を切ってあげると、怪我を防げるのでお薦めです。