『猫ぞりを引く犬』SNSで大人気!仲良し動画の絵本発売|売り上げは米国退役軍人支援団体へ

SNSで一躍人気者となった飼い犬と飼い猫の仲良し動画

2020年12月、米国メイン州ネイプルズに住むケビン・ノーブルさんとトリシア・ソーザさんが投稿した飼い犬「キャンパー(イングリッシュラブラドール)」と、4飼い猫「レオ(メインクーンとトラ猫のミックス)」のSNS(TikTok)動画が多くの人の注目を浴び拡散されました。

その動画は、レオが乗ったそりをキャンパーが引っ張る様子を撮影したものでした。

以来、このアカウントは何万人ものフォロワーを獲得し、ソーザさんとノーブルさんは動画を見るたびに「いいね!」が200、10000と増えていくのを見て驚いたそうです。

1日を明るくしてくれるファンのコメント

ソーザさんが動画を投稿して一番嬉しかったのは、キャンパーとレオが1日を明るくしてくれた、というファンのコメントをもらえることでした。

たとえば、「今日はキツい1日だったからこの動画を見れてよかった」といったメッセージが届くそうです。

そこで2人は、このポジティブさをより具体的な形にしようと考えました。

キャンパーとレオの実話に基づく子供向け絵本を制作!

2021年の春、ソーザさんは子供向けの絵本「Adventures of Camper & Leo: Sled Ride」(キャンパーとレオの冒険:そり遊び)を制作しました。

これは仲の良いキャンパーとレオの様子を描いた実話に基づく絵本で、2021年11月17日に出版されたばかりです。

ソーザさんは絵本をネットで販売し、その売り上げをすべてブランズウィックにある非営利団体「Maine Paws for Veterans」に寄付する予定です。

同団体の幹部であるトレイシー・ショーさんは、これまでまったく面識のないノーブルさんから電話をもらい、このアイディアを聞かされてとても驚きました。

外傷後ストレス障害(PTSD)を抱える退役軍人のために

Maine Paws for Veteransは2012年に設立された団体で、兵役による外傷後ストレス障害(PTSD)を抱える退役軍人のために使役犬のトレーニングサービスを行っています。

これは、退役軍人がその飼い犬または新たに迎え入れた犬に対し26週間かけて訓練を行うもので、卒業後も月1回の補習講座が用意されています。

ショーさんによると、このように犬のトレーニングを行ったり体を動かしたりすることが退役軍人に目的意識を持たせたり、気持ちを安定させたりするのに役立つそうです。

ノーブルさん自身もペルシャ湾岸戦争で兵役を経験しPTSDに苦しんでいましたが、キャンパーの存在が大きな癒しになったことから、こうしたプログラムの重要性を痛切に感じていました。

家族が増えてさらにハッピーに

最近、ノーブルさんとソーザさんは3匹目のペットとなるラグドール猫のジャックを迎え、すでにSNSでも家でくつろぐ姿が公開されています。

ジャックは昔から家族の一員だったかのようにすっかり馴染んでいるそうです。

SNSを通じて多くの人を元気づけるだけでなく、絵本を販売してさらに多くの人に役立てようとするこの2人の取り組みは、とても素晴らしいものですね。