老猫ホーム&ホスピス併設のカフェを神保町に|保護猫団体がクラウドファンディング開始

猫の殺処分ゼロに大きく貢献する千代田区の保護猫団体

東京都千代田区を拠点に飼い主のいない猫の問題に取り組む一般財団法人「ちよだニャンとなる会」は、現在神田神保町での保護猫カフェの新規開設に向けてクラウドファンディングにより資金を募っています。

目標金額は700万円。12月初旬現在までに集まっている資金は、およそ340万円と目標額の半分です。

2001年に発足し20年にわたり飼い主のいない猫の保護活動に取り組んできた「ちよだニャンとなる会」は、これまでも野良猫のTNR(捕獲して避妊/去勢手術を行い元の場所に戻す)活動を積極的に行ってきました。

こうした活動の甲斐もあって2011年に千代田区は猫の殺処分ゼロを達成しており、以降現在まで猫の殺処分ゼロは維持されています。

しかし、保護された猫たちも徐々に高齢化しており、引き取り先がなかなか見つからない老猫や傷病猫も増加しているそうです。

このため、「ちよだニャンとなる会」は新たに神田神保町に老猫ホームとホスピスを兼ねた譲渡型保護猫カフェを開設することにし、その資金を調達するため新たにクラウドファンディングを立ち上げました。

「殺処分ゼロ」だけでは追いつかない保護活動の現状

「ちよだニャンとなる会」は現在、秋葉原にて譲渡型の保護猫カフェ「ちよだニャンとなるcafé秋葉原」を運営しており、保護した猫たちの譲渡活動を行っています。

都心では大規模な開発が日に日に進んでいることから、路上で暮らす猫たちの居場所もなくなりつつあり、路上に倒れている老猫が見つかることもあると言います。

さらに、せっかく路上で保護され命拾いをしても、高齢であったり重病を患っていたりするため引き取り先が決まらず、「ちよだニャンとなるcafé秋葉原」で余生を送る老猫や傷病猫も多いそうです。

来年1月に予定された新たな保護猫カフェの開設は、こうした猫たちの居場所をさらに広げることも目的のひとつです。

また、新たな保護猫カフェでさらに積極的に保護猫の譲渡活動を進めていくことで、殺処分ゼロだけではなく「路上死ゼロ」を目指します。

老猫や介護の必要な猫も快適に過ごせる空間づくりを目指して

新たな保護猫カフェのため神田神保町にはオフィスビルの1フロアが確保されましたが、老猫や介護が必要な猫が快適に過ごせるようさらに設備を整える必要があります。

今回のクラウドファンディングで募った資金はこうした設備を整えるためのリフォーム費用に充てられるとのこと。プロジェクト期間は来年1月22日までです。

無事に目標額を達成し、猫たちが平和に過ごせる素敵なカフェができるとよいですね。

▼「ちよだニャンとなる会」クラウドファンディングサイト

https://readyfor.jp/projects/chiyodaneko2021