海外駐留中の米軍兵士と固い絆で結ばれた野良猫|本国に猫を連れ帰るため支援団体が強力サポート

海外従軍中の米軍兵士と野良猫の出会い

米国陸軍のカイデン特技兵が初めてその野良猫に会ったのは、海外の駐屯地に到着した時のことでした。

猫は最初兵士たちを眺めているだけで、誰かが近づくと怖がって逃げてしまったそうです。彼はこの猫を「タイガー」と名付けました。

カイデン特技兵とタイガーの距離が縮まったのは、タイガーがいつもいる運搬台の上に彼が一緒に座った時からです。タイガーとカイデン特技兵は徐々に温かく固い絆で結ばれていきました。

タイガーは、カイデン特技兵がそばにいる時はいつもその肩によじ登って座るようになり、また徐々に他の兵士たちを怖がらずフレンドリーに接するようになっていったたそうです。

猫の存在が生きがいとなり米国に連れ帰ることを決意

餌を与えてかいがいしくタイガーの面倒を見るうちに、タイガーはカイデン特技兵の大切な仲間となり、その存在が毎日の生きがいとなりました。

やがて、カイデン特技兵はタイガーを無事にアメリカへ連れて帰りたいと考えるようになります。

彼は以前、従軍している兵士が現地で見つけた犬や猫を、アメリカに連れ帰るのを支援してくれる「Paws of War」という非営利団体があると聞いたことがありました。そこで、自分も相談してみようと考え同団体に連絡を取ります。

支援団体がサポート

Paws of Warの米国側のロジスティックコーディネーターであり、障害退役軍人でもあるデレク・カートライトさんによると、こうした活動を成功させるには一般人の支援が不可欠とのこと。

Paws of Warは、現在カイデン特技兵がタイガーをアメリカに連れ帰ることができるよう尽力しており、そのために地域の支援を求めています。

カイデン特技兵は、「タイガーと私は固い絆で結ばれており、1万km以上離れた場所で別々に暮らすことなど考えられません」と言います。

もしタイガーをアメリカに連れて帰れない場合、この猫はこの先も自力で生きていかなければなりません。ですがアメリカへ連れていくことができれば、タイガーはカイデン特技兵とその家族とずっと一緒に暮らすことができるでしょう。

猫を連れ帰るには一般の人々の協力が不可欠

彼は、自分のような状況にある人々を気にかけてくれるPaws of Warのような団体があることにとても感謝しており、「地域の人々がこうした団体をサポートしてくれるおかげで、彼らが活動を進めることができることにも感謝している」と言います。

タイガーをアメリカに連れて帰るには、航空輸送費や獣医師の診察費、その他の諸費用に加えて、行政関連の問題にも対処しなければなりません。

それでも、従軍中の兵士をサポートするためにこうした活動をする団体があるというのは本当に心強いことです。タイガーが無事にカイデン特技兵と帰還できると良いですね。