ロックダウン期間中に息子と描いたペットの絵がきっかけに
イギリスのウェスト・サセックスに住むフィル・ヘッケルズさんが、猫や犬などペットの肖像画を描くことでホームレス保護団体のために寄付金約10万ポンド(約1500万円)を集め話題となっています。
ヘッケルズさんが「エルキュール・ヴァン・ウルフィンクル」の画家名で絵を描き始めたのは、2020年のロックダウン期間中のこと。
ヘッケルズさんは1年間で肖像画800枚を制作、ソーシャルメディアのフォロワー9万2000人を獲得し、ウェスト・サセックスのホームレス保護団体Turning Tidesのために10万630ポンド(約1500万円)の寄付金を集めました。
寄付金は世界中から届いているそうですが、ヘッケルズさんは驚きを隠せず恐縮しています。
冗談から始まった活動
絵を描くことはもともと寄付金を集めるために始めたわけではなく、彼は絵を描くための勉強をしたこともありません。
きっかけは、息子さんと楽しむために描いたペットの犬の絵をフェイスブックに投稿したことでした。
この投稿に冗談のつもりで、299ポンドまたは言い値で肖像画の制作依頼を受ける旨を添えたところ、依頼が殺到したのです。
そこで、これを寄付金集めの手段にしようと思いつき、当初の目標額を299ポンドとしました。最初は素人の絵数枚で299ポンドも寄付が集まるだけでもすごいと考えたのです。
このため、1年後に100万ポンドもの寄付金が集まった事にヘッケルズさんは心底驚いています。
上手くはないものの味のあるペットの絵に人気が殺到!
ヘッケルズさんはTurning Tidesに寄付してくれた人に犬や猫、オウム、トカゲ、カメ、ブタなどのペットの肖像画を描きました。
さらに、これらの作品を集めた画集「Rubbish Pet Portraits」はSunday Timesのベストセラーリストに入り、彼の作品のグリーティングカードやカレンダーの売り上げも好調です。
ヘッケルズさんは、1年前には自分が絵を描くことを好きになるとは思ってもみず、寄付金集めにここまで情熱を持てるとも思っていなかったと言います。
現在もフルタイムの仕事を持つ身ですが、彼は今後もずっとこの活動を続けていきたいそうです。