子猫を浴槽で泳がせた動画を投稿した男が逮捕「虐待していない」と主張

子猫を浴槽で泳がせる動画を投稿した男性が逮捕

2021年10月に動物愛護法違反の疑いで逮捕された50代男性が、2020年6月に動物虐待を疑われる動画をSNSに投稿しました。

動画では「子猫の足がつかないほど深い水をはった浴槽で泳がせている」という内容で、子猫は鳴き声をあげながら溺れないように必死に泳いでます。その時間はおよそ1分30秒に及びました。

途中で排水溝に後ろ足やしっぽが吸い込まれそうになる危険な場面もありましたが、動画閲覧者の通報や動物愛護団体が刑事告訴したことで逮捕に至りました。

虐待じゃない?動物を道具として利用した動画投稿の増加

今回の事件のように、動物を道具として利用した動画の投稿がYouTubeやSNSでは少なくありません。

ペットの可愛い姿を多くの人に見てもらおうと撮影した動画で、ペットも視聴者も誰もが不愉快にならない内容ならばもちろん何の問題もありません。

しかし、再生回数を増やすために動物の安全を考慮しない内容や、暴力的な内容の動画が投稿されることもあります。

日本動物福祉協会は、動物虐待の定義について「動物に不必要な苦痛を与える事」つまりは、「動物の心身に肉体的な苦痛・精神的な苦痛・多大なストレス等を与えること」と定めています。

殴る蹴るなどの暴力行為をしなくても、動物に恐怖や苦痛を与えていればそれは虐待です。水が苦手なことで知られる猫を無理矢理泳がせる行為は、飼い主が「虐待じゃない」と主張しても許されるべきではありません。

このような動物を不当に扱ったコンテンツや動物虐待がなくなるよう、今後は規制を厳しくする必要もあるのかもしれません。

もしもネット上で虐待動画を発見した場合は、コメントやシェアをせずに「インターネット・ホットラインセンター」などの関係機関に通報しましょう。