猫の肉球はツルツルで指紋はありませんが、人間の指紋と同じように鼻の模様がそれぞれで異なります。
鼻紋は一生変わることがなく、一卵性双生児やクローンですら同じではないので指紋のように個体惜別ができるのです。
猫だけでなく、犬や牛にも鼻紋があることがわかっています。
鼻紋を活用した猫の個体識別システムが存在する
2006年に日本のアトムシステムという企業が、犬や猫の鼻紋の写真をデータベース化して個体の管理や探索を行う「鼻特徴情報生成装置及び鼻特徴情報生成プログラム」をビジネスにしようと試みました。
しかし残念ながら、当時はビジネスとして流行ることなく立ち消えに…。
そして10年後の2016年、台湾で猫の鼻紋の試験的なデータベースを作成し個体識別に成功したことで、ようやくそのシステムが注目され始めたようです。
2022年には日本でもペットへのマイクロチップ装着が義務化されます。
鼻紋を活かした個体識別システムが普及すれば、いずれはマイクロチップがなくても犬や猫の個体識別が可能になるかもしれません。
猫の鼻は触っても大丈夫?
一匹一匹で模様が異なる鼻紋があると知ったことから、猫の鼻を触りたくなるかもしれません。しかし出会ったばかりの猫の鼻を、いきなり触るのはやめましょう。
仲良しの猫は鼻と鼻を近づけて挨拶をします。であれば人間もまずは猫に挨拶をしてみましょう。
指を猫の鼻に近づけてニオイを確かめてもらうことで、猫は安心できる相手かどうかを判断します。
そして猫が離れていくなど嫌がるそぶりを見せなければ、そっと触ってみてください。
猫の鼻はニオイを感じる・呼吸をする・温度を測るといった大切な役割を担っています。決して粘膜を傷つけたり衝撃を与えたりしないように気をつけてください。
いかがでしょう。猫の鼻の模様がそれぞれ違うというのを知らなかった方も多いのではないでしょうか?
2匹以上の猫を飼っている方は、ぜひ鼻紋を見比べてみてください。
飼い始めたばかりの猫や友人のおうちの猫には、まずは指を鼻に近づけて挨拶してみてください。
ただし、猫はアロマで中毒を起こす危険性があり香水も嫌がるので、自分の香りが猫に嫌がられないか心配な場合は手を洗ってから行ってください。