裁判所の居心地があまりに良すぎて住みついてしまった野良猫「ザイヤ」
トルコ西部のアイドゥンにある小さな街ゲルメンジッキの裁判所には野良猫の「ザイヤ」が住みついています。
ぶち猫のザイヤが初めてこの裁判所を訪れたのは2020年のことでした。
彼はこの退屈な建物の中に猫好きな優しい人々がいることを知り、ここに住みつくことにしました。
ザイヤの新しい友達は、検察官や書記官といった裁判所で働く職員です。
彼にとってこの裁判所は素晴らしい家となりました。自由に歩き回る場所があり毎日食事も与えてもらえます。
彼の鳴き声や生き生きとした物腰は裁判所の厳粛な雰囲気の中では目立ちますが、ザイヤが裁判関係の分厚いファイルが詰まった棚の上に飛び乗っても誰も文句を言いません。
ある時は検察官の部屋の椅子で丸くなり、またある時は書記官のアリ・メルマーさんのデスクの上で伸びをします。
裁判所の中でザイヤと一番仲が良いのはこのメルマーさんです。
今や裁判所の非公式マスコット
メルマーさんによると、彼とザイヤは何日も一緒に過ごすうちに仲良くなり、今では彼の膝の上で眠ることもあるとのこと。
メルマーさんを気に入っているザイヤは、彼の部屋で一緒に過ごすのが大好きだそうです。
裁判所のスタッフはこの部屋にザイヤがくつろぐための場所を確保し、そこに毛布を敷いてあげました。ザイヤはよくそこで眠っています。
裁判所をよく訪れる人々はみんなザイヤと顔なじみで、彼の姿が見えないと不思議に思うそうです。
ザイヤの友達のひとりである検察官のオザン・オウズさんによると、「ザイヤは寒くなると室内に入ってきますが、それ以外の時は裁判所の周りをうろついている」とのこと。
ザイヤが裁判所の周りをぶらついていても誰も奇妙には思いません。反対に、裁判所にザイヤがいるのは素晴らしいことだと思っている人が多いそうです。
誰に対しても温かく接し、裁判所が大好きなザイヤを誰もが可愛がります。
猫に対するこの寛容さ、さすがは猫の国トルコですね。