糖尿病を患いひどい健康状態で保護された猫
6歳になる黒白猫のマイロがイギリスの動物保護団体「Cats Protection」のリッチフィールド・タムワース支部で保護されることになったのは2020年のことでした。
マイロは何年間も不適切に飼育されてきたため被毛は乱れ糖尿病にもかかっており、あまりにひどい状態のため、スタッフは受け入れ先が見つからないのではないかと心配していました。
ですがスタッフが賢明な世話を続けて1年余り経った頃、マイロに完璧な飼い主が見つかったのです。
当初は難航したマイロの新しい飼い主探し
施設のボランティアスタッフは時間と手間をかけて懸命にマイロの世話をし、彼の体調が完全に回復してから受け入れ家庭の募集を開始しました。
ですが、糖尿病のため1日2回のインスリン注射が必要な彼を引き受けられる飼い主は、なかなか見つかりません。
何人もの飼い主候補を見送った後、ある日マイロのプロフィールがサンドラさんの目に留まります。
サンドラさんは最近18歳の愛猫を亡くしたばかりで、当初新たに猫を受け入れることは考えていなかったそうです。
また、彼女はマイロと同様糖尿病を患う耳の聞こえない13歳のハイランドテリア犬ボビーを迎えたばかりでした。
ところが、たまたま「Cats Protection」の里親募集ページでマイロのプロフィールを目にし、彼もまた糖尿病であることを知ったサンドラさんは何か運命を感じたそうです。
犬のボビーとマイロが上手くやっていけるかやや不安ではあったものの、ボビーが猫に対して優しい犬であることをスタッフに説明し、彼女はマイロの受け入れ手続きを進めることにします。
新しい家族にすぐに馴染み現在は幸せな生活を送るマイロ
リッチフィールド・タムワース支部の福祉チームのリーダーであるスー・ハックネルさんは、1年以上もの間マイロを預かり糖尿病の管理も含め懸命にマイロの世話をしてきました。
ハックネルさんは、「マイロに必要なケアについて理解できる経験豊富な飼い主が必要なため、受け入れ先が見つかるまでもっと長くかかるかもしれない」と考えていました。そして「彼にとって完璧な飼い主が見つかって本当に良かった」と、彼女は言います。
マイロはサンドラさん宅に引き取られた初日から周囲に上手く馴染み、みんなにちやほやされるのを喜んでいました。
一方、犬のボビーのことはあまり気にせずボビーもマイロにあまり近寄らなかったそうです。
また、サンドラさんは元看護士で注射をすることに慣れていたのも幸いでした。
今ではマイロも注射が習慣になり、「食事、注射、ご褒美のおやつ」というリズムが身についているそうです。
これまで辛い経験もしてきたであろうマイロですが、素晴らしい飼い主に巡り合えて本当によかったです。