低血糖を察知できる猫がイギリスの名誉ある賞を受賞!
糖尿病の飼い主の血糖値が急激に下がるとこれを感じ取り、飼い主に教えることができるという「猫のウォルター」。
そのウォルターが先頃、素晴らしい功績を遺した個人やペットに贈られる「Amplifone Awards for Brave Britons」を受賞しました。
Amplifone Awards for Brave Britonsは、補聴器メーカーのAmplifoneが主催するイギリスの名誉ある賞です。
「元気な高齢者」部門や「ヤングヒーロー」部門、「チャリティー活動」部門や「勇敢な行動」部門など計8部門あり、各部門で素晴らしい功績が認められたイギリス人(またはペット)4名が選出されます。
ウォルターが選ばれたのは、もちろん「ヒーローペット」部門です。
保護猫が優れた能力をフル稼働して飼い主を救助
ウォルターの飼い主であるヘイゼル・パーキンさん(50歳)は2年ほど前、仕事中に大怪我を負ったことが原因で早期退職し、動物虐待防止協会から黒猫のウォルターと彼の姉猫のウィニーを引き取りました。
その後、ヘイゼルさんは1型糖尿病を発症し、短時間の麻痺を引き起こす「てんかん」の症状が出るようになります。てんかんが起きた際は、昏睡状態に陥らないようすぐにブドウ糖を摂取しなければなりません。
ところが驚いたことに、ヘイゼルさんが危険な状態にある時はウォルターが必ずすぐに行動を起こすのです。
ウォルターは医療アラート犬のように専門的な訓練を受けたことは一度もありません。この1年半、彼女が生き延びられたのはまさに「ウォルターのおかげだった」と、ヘイゼルさんは言います。
いつでも救ってくれる飼い猫がいつしか安心をもたらす存在に
ヘイゼルさんは就寝中に重篤な低血糖発作を起こすこともありますが、寝ている最中に症状が出た場合、誰にも気づかれることなく昏睡状態に陥る可能性があり非常に危険だそうです。
一方、いつも衣類乾燥棚で寝ているウォルターは、ヘイゼルさんの様子がおかしいことに気づくとベッドに飛び乗って彼女の顔を叩き、目を覚ますまで喉を鳴らしているそうです。
最初は偶然だと思っていたヘイゼルさんですが、こうしたことが何度も起きるうちに、ウォルターには血糖値が下がったことを感知できる第六感があることが分かりました。
てんかんを起こした時もウォルターが側にいることで、ヘイゼルさんは安心し落ち着いていることができます。
ヘイゼルさんはウォルターが側にいると分かるだけで、彼にとても守られている気がするそうです。
飼い主の命綱ともいえるような役割を担う素晴らしい猫のウォルター。これもまた運命の出会いだったのかもしれませんね。