米国で「運命を変えた保護猫・保護犬との出会い」エピソード募集|賞金は縁を繋いだ保護施設へ

ペットとの人生ストーリーを募集するキャンペーン

動物保護団体のPetco Lovedでは、「Petco Love Stories」というキャンペーンを毎年行っています。

これは、保護シェルターなどで犬や猫を迎えた飼い主から、ペットが自分の人生にどれだけ素晴らしい影響を与えたかについてのストーリーを募集し、投票による審査で入賞作品を決定。

その入賞者が利用した動物福祉団体に助成金が贈られるというもので、対象地域はアメリカ北東部の動物福祉団体のみというものです。

ブルックリンの猫カフェに約400万円の助成金

今年は、ニューヨーク州ブルックリンに住むデビー・ザングさんのストーリーが100の入賞作品のひとつとなり、デビーさんが猫を迎える際に利用した猫カフェ「Brooklyn Cat Cafe」に35,000ドル(約400万円)の小切手が贈られました。

Brooklyn Cat Cafeを運営する保護団体「Brooklyn Bridge Animal Welfare Coalition(BBAWC)」の役員アン・レヴィンさんは、「デビーさんのストーリーはペットが私たちの人生をどれだけ素晴らしく変えてくれるかを伝えており、Petco Love Storiesのキャンペーンにこうしたストーリを応募してくれたことに感謝します」とのこと。

今回の助成金は、さらに多くの猫を引き取り素敵な家族と引き合わせるのに役立てるそうです。

また、入賞した100作品については一般投票も行われ、最も投票が多かったストーリー5本に対し追加で5000~25000ドルの助成金が贈られます。

投票期日は12月15日正午までとなっており、受賞者はクリスマスまでに発表されます。

デビーさんを救ってくれた猫のホタル

今回入賞したデビーさんは、2020年に新型コロナパンデミックでニューヨークがロックダウンされた頃、ニューヨークの病院に就職しました。

彼女は、病院での激務や家族・友人を守るための隔離措置により精神的に参っていたそうです。

Brooklyn Cat Cafeで見つけた猫の「ホタル」を引き取ることに決めたのはそんな時でした。

ホタルを迎えてからは、長く大変な一日を終えて家に帰るといつも喜びを与えてくれる存在がいました。

デビーさんはホタルの世話をするうちに、自分自身のことも大切にし再び人生を愛することを学んだそうです。

米国内で動物の保護活動を行う様々な団体

デビーさんが利用したBrooklyn Cat Cafeを運営するBBAWCは、野良猫の保護と譲渡活動を専門で行う非営利団体で、個人で保護活動を行う人々を支援するため2007年に創設されました。

2016年にBBAWCが開設したBrooklyn Cat Cafeは、米国内で非営利保護団体が運営する数少ない猫カフェのひとつだそうです。

さらにPetco Love Storiesのキャンペーンを展開するPetco Loveも、同じく地域とペットの家族を近づけるために活動する非営利団体であり、ペット用品店チェーンのPetcoをはじめとする国内の団体と提携し、これまでに650万匹のペットに温かい家庭を見つけてきました。

保護動物を引き取った飼い主のそれぞれのストーリーをシェアして共感できるこうしたキャンペーン、クリスマスシーズンにぴったりの素敵なイベントですね。