米国で動物保護活動の輪を広げる一人の女性に支援続々!活動のきっかけは雨の日に助けた小さな命

土砂降りの雨の中で出会った小さな命

雨の中で小さな子猫を救ったことをきっかけに、野良猫の保護活動に全力を注ぐようになったアメリカの女性が話題になっています。

ルイジアナ州レイクチャールズで今年5月、土砂降りにより鉄砲水が発生した日のことです。

ローリー・ドーバーさん(39歳)は、この2年間毎日そうしているようにスーパーの裏の側溝で捨て猫や野良猫に餌をあげていました。

するとどこかから猫の鳴き声が聞こえてきたため、慌てて車に飛び乗り鳴き声がする方へと車を走らせます。

さらに鳴き声のする方へ近づいて行ったところ、イバラの藪の中で動けなくなっているびしょ濡れの子猫を見つけました。そこには母猫もいてドーバーさんの手をしきりにたたいていたそうです。

ドーバーさんは、近所の人に助けを求めて剪定鋏とボルトカッターを持ってきてもらい、どうにか子猫を救い出しました。

急いで救急の動物病院へ連れていき子猫を診てもらいますが、擦り傷がある以外は健康とのこと。ドーバーさんは子猫を自宅へ連れ帰り「シュガープラム・プディングトン卿」と名付けました。

厳しい状況の中を生き延びてきた猫のシュガープラム・プディングトン卿に勇気づけられたドーバーさんは、以降さらに猫の保護活動に力を入れるようになります。

野良猫の保護活動に全力で取り組む日々

この十数年にわたりレイクチャールズは幾度となくハリケーンなどの自然災害に見舞われてきたため、この地域には捨て猫や野良猫が非常に多くいます。

ドーバーさんはこれまでに働いて貯めたお金を野良猫たちの保護活動につぎ込み、餌を与え、捕獲して獣医師の治療を受けさせ、里親を見つけやすい別の地域のシェルターに連れて行きました。

また、ドーバーさんは自宅で17匹の保護猫を預かっていましたが、これ以上猫を引き受けるのは難しい状況です。

そこで彼女はアメリカ動物虐待防止協会(ASPCA)の助成金を受け、地元の市民会館で去勢・避妊手術を無料で行うクリニックを主催したのです。これにより、2日間で121匹の猫の手術を行うことができました。

このクリニックが成功を収めたことから、彼女は今後年3回こうしたクリニックを主催することを計画しています。さらに、他の小さな町やコミュニティーが同様のイベントを開くのを支援したいと考えているそうです。

一方、捨てられた動物のために寄付を募り、動物たちを他の地域へ移送してくれる団体と協力関係を築くために「St. Huckleberry Animal Fund」という動物基金も設立しました。

無事に母親と再会できた子猫

今年10月にはシュガープラム・プディングトン卿の母猫を保護し、自宅に引き取ることができました。

シュガープラムは母猫のことを覚えていたらしく、2匹は再会をとても喜んでいたそうです。ドーバーさんは母猫をリリベットと名付けました。

一匹の子猫との出会いによって猫の保護活動に驚くほど情熱を傾けるようになったドーバーさん。動物との出会いは本当に不思議なものですね。