猫の血統書とは
猫の血統書とは「猫の血統を証明する書類」です。つまりヒトでいうところの戸籍証明のようなものです。ブリーダーの元で生まれた猫はある一定期間を過ぎると、母猫や兄弟猫と離れ離れになってしまいます。幼いころに親と離れ離れになってしまった猫は、時がたつにつれてどこで生まれて、どんな両親猫から生まれたのかがわからなくなってしまいます。そのようなことを防ぐために、血統書に情報を登録して戸籍のように残しておくのです。
つまり血統書付きの猫は「出生が公的に証明されている猫」であって「優秀だから血統書が与えられた猫」というわけではないということです。ただ血統書があるということは、不正が行われて生まれた猫ではないということです。そういった意味では、血統書付きの猫のほうが安心感は得られます。
猫の血統書の種類と発行している団体
猫の出生証明である血統書を発行している団体は主に4つあります。
- TICA(TICA&Asia Region)
- CFA(CFA JAPAN REGION)
- ICC(インターナショナルキャットクラブ)
- ACC(アジアキャットクラブ)
この他にも小さな猫の血統団体からも血統書は発行されています。日本では上記の4つの団体から発行された血統書が主流ですが、血統書によっては国によっては認められないものもあります。
世界でも認められている猫の血統書団体は「CFA」と「TICA」となっています。こちらのふたつの団体は世界的にも大きな団体で、猫の血統書を発行してもらうためには厳しい審査が必要にはなりますが、一度認められると世界的に純血種として認められる証明書となる血統書を手にすることができます。そのため、猫の血統書の中でもこの2つの団体のものが人気となっています。
猫の血統書に書かれている内容
猫の血統書は全てローマ字で表記されます。さらに、記号や英語が入り乱れているため英語が苦手な方には少々わかりにくいものとなっています。用語や表記方法はその団体によって異なってはきますが、一般的に血統書に記載されている項目は以下のようなものになります。
- 猫の名前
- 繁殖者の名前
- 性別
- 被毛カラー
- 目のカラー
- 登録年月日
- 生年月日
- 登録時点の所有者名
このほかにも、その猫の祖先がどのような猫であったかの情報や、過去にキャットショーでどのようなタイトルを獲得したのかなどが記載されます。この血統書を見れば、その猫がどのような家系に生まれてどのように育ってきたのかがわかります。つまり血統書はその猫が、ちゃんとした家系から生まれた証明なのです。
逆を言えば、血統書は「その猫種である基準を満たしている猫」というだけであって、その猫が優秀かどうかは関係ないのです。
猫の血統書の役割とメリット
血統書は優秀な猫の証明じゃないという意外な事実に驚いている方も多いでしょう。それならば血統書を手にする意味はないのか?と聞かれると決してそんなことはありません。猫の血統書を取得していると様々なメリットを得ることができます。
猫が純血種であることの証明
血統書があることで得られるもっとも大きなメリットは、確実に純血種であるという証明書になることです。血統書を手にするためには、その猫種の標準規定を満たしている必要があります。
猫種によって定められている標準には違いがあり、足の長さ、被毛の長さとボリューム、しっぽの長さなど多岐にわたっています、それらの細かく決められた基準を満たしてこそ初めて血統書が発行されます。そのため血統書を持っている猫ということは、間違いなく純血種の猫である安心感があります。
世の中には悪質なブリーダーが存在し、猫が純血種ではないのにもかかわらず純血種だと偽って販売をするヒトもいます。そのような悪質業者に騙されないためにも、血統書は必要だといえます。
猫がキャットショーへ参加できる
猫の団体が行っているキャットショーの参加条件は「血統書を持っているか」というものがあります。愛猫をキャットショーに参加させたいと考えているならば、血統書は必須だといえます。
ただ最近では、血統書を持っていない猫達のクラスも用意されているため経験がてらキャットショーへ参加をしてみたいと考えているならばそちらを検討してもいいでしょう。
猫が繁殖をするときに必要になる
自分がブリーダーになってその猫種を繁殖させるときにも血統書は必要となってきます。ブリーダーにとって猫を繁殖させることはいかにスタンダードに近い子猫を生み出すかというのが重要となってきます。そのため、血統書で認められた純血種の猫を繁殖猫として飼育するのが基本となります。
また、血統書がない猫は場合によっては他の猫種の血が入っている猫の可能性もあります。ブリーダーなのに、純血種ではない子猫を純血種と言って販売してしまったら、そのつもりはなくても詐欺になってしまいます。そのような事態がおきないためにも、繁殖を行うときは公的に認められた血統書付きの猫であるかを確認しましょう。
まとめ
猫の血統書は優秀な猫である証明ではありませんが、正統な血筋である証明書ではあります。血統書を持っている猫だから、血統書がない猫よりも優れているわけではありませんし、純血種である、純血種じゃないという理由で優劣をつけるものではないかもしれません。しかし、猫種の特徴が正しく受け継がれていくためには必要なものなのです。血統書付きの猫を見かけたら「ちゃんとしたところで生まれたねこなんだな」くらいに思ってあげるようにしましょう。
40代 男性 匿名
昨日、血統書が送付され、記載内容を見ていたのですが
少し腑に落ちない箇所が有ります。
本猫には、その種類や毛色、眼色が掛かれているのですが、
両親の所を見ると、猫種の記載がありません。
ショップで買い求めた時に、その店員から、この猫種は
他の猫種との掛け合わせが認められているので、
親猫(父)はこの仔と種類が違いますと言われました。
それも納得しがたく、ネットで調べましたが、年度を決めて
繁殖が認められている様です。
店員からの口頭で父猫の種類は聞いたのですが、
血統書を見る限り、はたしてその猫種が本当なのか
大きな疑問を持ちました。
又、猫の血統書はそれほどいい加減なものなのでしょうか?
女性 匿名
犬も同じです。
貴方が無知なだけです。
男性 犬猫
猫の血統書もあまり見たことがないのですが、確か猫種が書いてあったと思います。
男性 匿名
猫種によっては、より健康的で安定した品種にするために多種との交配をすることもあります ミヌエットやセルカークレックスなどは血統書団体によってはまだ認められております。純血種といえども7代,8代前には地域猫との交配された種も多々おりますので、ご家族に迎えた猫ちゃんが今日も明日も幸せで元気であれば何も問題ないと思いますよ。
30代 男性 匿名