猫の瞳孔ってなぜ変化するの?
人間の瞳孔は丸く、その形のまま小さくなったり大きくなったりするのに対し、猫の瞳孔は縦に長く、閉じたり開いたりします。これは虹彩という瞳の色が付いている部分の中の筋肉が動き、瞳孔に入る光の量を調整しているからです。
その為、猫の瞳孔は明るい場所では針のように細くなり、暗い場所では大きく開きまん丸になります。そのような習性から昔は「猫の目を見れば時間が分かる」「猫時計」等と呼ばれていた事もあったそうですよ。また、光の調整以外にも、猫の気分や気持ちの変化で瞳孔の大きさは変わります。
猫の瞳孔が開く理由
それでは、いよいよ本題です。猫の瞳孔が開く時、何が起きているのでしょうか?
興味があるものを見ている
猫は動くものが大好きです!虫や猫じゃらし、紐など、興味をそそられるものがあるとじっと凝視して、その動きを見ています。よく猫は霊感がある、と言われますが、それは幽霊を見ているかのごとく、何もない空中をじっと見つめているからです。あれは小さな虫か、中を舞うホコリなどを見ているのでしょう。もしかしたら、中には本当に幽霊が見えている子もいるかもしれませんが・・・
おもちゃで遊んであげると次第に興奮状態になり、瞳孔はまん丸、表情もかなり真剣になります。この時の瞳孔は、周囲の明るさは関係なく丸く大きくなります。瞳孔に多くの光を取り入れる事で、獲物をよりハッキリと見ようとしているのでしょう。神経を集中させ、いつ捕獲しようかタイミングを狙っているのでしょう。ヒゲ先も前側に移動し、ピーンと張ってトゲのようになります。そんな表情の変化も、猫と遊ぶ時の楽しみの一つですね!
暗い所にいるから
猫の瞳孔は細くなったり太く(丸く)なったりして、目に必要な光を取り込んでいます。暗い所では光が少ないので、なるべく多くの光を取り込む為に瞳孔が開きます。蛇足ですが暗い所では猫の目は薄い緑色に光ります。これは目の中にあるタペタムという反射層で光を反射させ網膜に当てることで、少しの光でも見えるような構造になっているからです。人間の7分の1の光で見えるそうですから、驚きますね!夜型の猫に合った目の構造です。
不愉快な気分になっている
顔の筋肉が動かないので表情がない、と思われがちな猫ですが、実は体のあらゆる部分を使い、気持ちを表現しています。鳴き声でも感情表現していますね。
両耳を横にして明るさに関係なく瞳孔が丸く開いている時は、不快感を感じている表情です。慣れている猫でしたら、不快なものを取り除いてあげれば機嫌は直ると思いますが、野良猫や慣れていない猫がこの表情をしたら注意が必要です。うかつに近づくと、引っかかれたり飛びかかってきたりするかもしれません。何もせず、その場を去りましょう。触らぬ神にたたりなしです。
ちなみにウチの猫達は、抱っこをするとこの表情をする時があります。特に抱っこ嫌いな子は前足を突っ張り、全身硬直してこの顔をします。嫌がっている事をやるのは良くありませんが、何とも言えない表情が面白いです。こういう独特の反応も、猫の魅力ですね!
驚いた、怖い時
突然大きな音がしてビックリした時、恐怖を感じた時にも瞳孔が開くことがあります。猫が驚いた時はたいてい、しっぽも太く、毛が逆立っているのですぐに分かります。ウチには2匹の猫がいますが、片方が片方に急に飛びかかったり追いかけたりすると、たいていもう1匹は驚きと恐怖でしっぽが太くなっています。表情も瞳孔が丸く、驚きの表情になります。
病気の可能性
基本的にリラックスして過ごしている時は、明るさに関係なく猫の瞳孔は、細くもなく太くもない中間位の大きさになる場合が多く、光の加減によって差はあるものの、瞳孔が大きく開きっぱなしになる事は殆どありません。
猫が何らかの病気にかかっている時、瞳孔が開きっぱなしになることがあります。明るいところにいるのに瞳孔が細いという場合は、特に心配は要りませんが、瞳孔がずっと開いたままという場合は、しっかりと様子を観察する必要があります。
もし、明るさに関係なくずっと瞳孔が開いていたら、重大な病気の可能性がありますので早急に受診しましょう。また、それ以外でも猫の様子がおかしい、と感じたら早めに対処してください。まだ大丈夫、と思っていると手遅れになることもありますよ!
網膜変性症
網膜変性症は目の網膜が変性し少しずつ視力が落ちていく病気で、失明に繋がることもある重大な病気です。先天性、後天性共に可能性があります。
緑内障
眼房水の分泌や排せつのバランスの悪さが原因で起こり、眼房内に眼房水が過剰にたまり眼圧が上がってしまう病気です。進行すると視覚障害が起こり、失明もあり得ます。
白内障
カメラのレンズと同じ働きをする水晶体が白濁してしまう病気です。ひどくなると視力が低下し、炎症が起きたり、緑内障になったりします。
慢性腎不全
肝臓の組織が少しずつ破壊され機能不全になり全身に毒素が回ることで死に至る病気です。猫の死因のトップと言われています。高血圧になるので眼底出血、網膜剥離の可能性もあります。
甲状腺機能亢進症
10歳を過ぎた猫に起こりやすい病気ですが、甲状腺ホルモンの過剰な分泌が原因です。いつも落ち着きなく、食欲が増進する割に太らなかったり、多飲多尿などの症状も起こります。
猫がかかる目の病気にも様々な種類、症状があり、安易に判断するのは危険です。目をよく擦る、物にぶつかる、ふらつきがある場合等はすぐにかかりつけ医を受診しましょう。
猫の瞳孔に関するまとめ
猫の瞳孔は人間と形が違い、縦に細くなったり太くなったりして変化します。それにより、光の取り込む量を調整しているのです。光だけではなく、猫の気分によっても瞳孔の形は変化します。興味があるものを見ている、暗いところにいる、不快な気分の時などです。明るさに関係なくずっと瞳孔が開きっぱなしの場合は、重大な病気かもしれませんので、早急に病院へ連れて行きましょう。
女性 ayumi
また、猫は私達と違い暗闇でも目が利くことで知られていますが、私達よりも6倍も見えているのだとか。暗い部屋の中で夜中ガサガサと探索している愛猫の行動にも納得です。
周りの光の加減にうまく順応できる猫の目ですが、カメラのフラッシュなど、一瞬で強い光を放つものには対応できないそうですね。そのため、うっかり間違ってフラッシュを向けてしまうと失明する恐れもあるので、十分に気をつけないといけませんね。
女性 ayumi
また、猫は私達と違い暗闇でも目が利くことで知られていますが、私達よりも6倍も見えているのだとか。暗い部屋の中で夜中ガサガサと探索している愛猫の行動にも納得です。
周りの光の加減にうまく順応できる猫の目ですが、カメラのフラッシュなど、一瞬で強い光を放つものには対応できないそうですね。そのため、うっかり間違ってフラッシュを向けてしまうと失明する恐れもあるので、十分に気をつけないといけませんね。
30代 女性 tonakai
おもちゃで遊んでいるときの、目を最大限まで丸くした真剣な表情が一番かわいいのではないかと思っています。また、突然目を丸くして天井や壁を見ることがあり、ホコリなのかもしれませんが、「え!虫いるの?」と毎回驚いてしまいます。照明がついていない暗い部屋でも人の足に飛び掛かってくるなど、猫の目は高性能ですよね。
瞳孔が開いて目が丸くなる姿はかわいいですが、病気のサインであることを見逃さないようにしなければと感じました。
女性 ここにゃん
「光の調整以外にも、猫の気分で瞳孔の大きさは変わる」← 光の調整、、一般的には猫の目(瞳)は、明るいところではシュッ!と細く、暗いところでは黒くまん丸の目。 猫の気分、、我が家の愛猫は、甘えたい時 や ナニか悪さ(イタズラ)を企んでいる時に黒いまん丸の目になります。 同時に普段は薄ピンク色をしている鼻先が少し濃いピンク色に変わります。 いい意味の興奮状態? 実にわかりやすい(笑)。
「明るさに関係なくずっと瞳孔が開いていたら、重大な病気の可能性あり」← ドキッ! のんきにカワイイ! なんて思っていてはいけない「警告」の場合もあるということなので注意が必要ですね。
また、ayumiさんのコメントでは、カメラのフラッシュに失明の危険性があるとのこと。 今はスマホで愛猫をチョコチョコ撮っているので、家族やまわりの猫飼いの人にも気をつけるよう伝えなくっちゃ と思いました。
20代 男性 こちぱん
あと猫の目と言えば動体視力ですね! 小さなほこりや虫、猫じゃらし等、その高い動体視力から見逃しません。ひよしりんさんが書いてるようにもしかしたら動いてる幽霊も・・・
ただ視力自体はあまり良くないみたいで、私自身も最近になって知ったのですが、実は0.3程しかないらしいです。
あの大きな目からは想像できませんでしたが、考えてみれば私の自宅にいる猫達も、たまに見えてないような素振りをするので、視力自体は低いんだと感じます。
あとは、あまり知られてないみたいですが、実は猫の目は、赤色が認識できないみたいで、実際に見ると黒っぽく見えるみたいです。
いろいろな特徴が多く備わっている分やはり病気も多いです。
少しでも猫の目に異常が見られたら、すぐに病院に行くのが大事ですね!
30代 女性 catmeow
女性 どてちゃん
40代 女性 ガブリエル
わたしは、自称「愛猫家」ということになっていますが、実は猫の針のような瞳孔の状態の目が苦手です。特に午前中の日射しを浴びた、猫特有のキリリとした細い瞳孔を見ていると、何となく猫と人との間に急に冷ややかな距離があるような気がしてきて、猫の可愛らしさがどこか遠くに行ってしまったかのように感じます。だから、正直、あまり好きになれません。
そうは言っても、猫の目は本当に不思議ですね。真横から見ると、丁寧に作ったトンボ玉やビー玉みたいです。
その美しい猫の目の瞳孔が、光調整の他に興味あるものに対してまん丸く開くことについては、わたしも以前から知っていました。我が家の猫たちも、おもちゃを見ると瞳孔を開いて「あそぼう、あそぼう」と、ウキウキしながら駆け寄ってきます。また、猫じゃらしを仕舞っている棚に手を置いただけでも、猫は、しっかりわたしを観察しているようで、あっという間に瞳孔を開いて、目を輝かせ走ってきます。
我が家の猫は11歳以上で、既に高齢化しています。ところが猫じゃらしで遊ぶ姿は、本当に仔猫の時の表情とまるっきり変わりません。瞳孔はまん丸く、常に本気で、ヒゲを前にピンとつき出しています。高齢猫なのに、仔猫のようなしぐさが、たまりません!
しかし、「瞳孔が開く理由」が5つもあるように、わたしたち飼い主は猫を気をつけて見てあげなければなりませんね。
「不愉快」の場合にも猫の瞳孔は開くのか!と驚きましたが、それ以上に、病気と結びついている場合もあるとは知りませんでした。網膜変性症、緑内障、白内障、慢性腎不全、甲状腺機能亢進症など、こんなに多くの病気の症状として表われるなんて、それこそ全く知りませんでした。
今まで知らなかった猫の瞳孔が開く理由を知り、もっと猫たちの体調を丁寧に把握しなければいけないな、と思いました。「今日も瞳孔が開いてる、カワイイね」だけではいけないのですね。
猫の気持ちも体調も、目に表われる。愛らしい猫のビー玉のような目を濁らせることがないように、飼い主として猫の体調管理の徹底に心掛けていきたいと思います。
40代 女性 うみか
40代 女性 のりちゃん
猫じゃらしで遊ぶときも、瞳孔が開いたり細くなったりします。ボールで遊んでいるときもそうです。不思議ですね。
あとは、暗い場所にいるときにも、瞳孔が開いています。暗闇から出てきたときに遭遇すると猫ちゃんの目がランランとしているように見えます。猫ちゃんの瞳孔は、自由自在に縮んだりするので感心しますね。我が家の猫ちゃんは瞳孔が縮まなくなったことがあり、目薬で治療していただき完治したことがあります。