猫の鍵尻尾って?
猫の鍵尻尾のルーツ
尻尾の先端がL字に曲がった状態を「鍵尻尾」と呼びます。鍵尻尾の猫は長崎県に多く、もともとはオランダから貿易船に乗ってやってきた猫がルーツではないかと考えられています。貿易船ではるばるやってきた猫の遺伝子を受け継いでいるなんて、ロマンを感じますね!^^
ヨーロッパでは「幸運の猫」、中国では「幸福の扉を開ける鍵をもつ猫」と呼ばれています。曲がった尻尾で幸運をひっかけてくる(または幸福の扉を開ける)と言われており、幸福のシンボルとして人々から愛される存在です。
世界中に似たような迷信があるなんて、なんだか本当に幸せを呼び込んでくれる存在なのでは・・・!と思えてきます。
どうして猫の鍵尻尾は曲がった尻尾になるの?
鍵尻尾の原因は2通り。先天性のものと、後天性のものに分けられます。
1.先天性の原因【親猫から受け継いたDNAによるもの】
長い尻尾の猫×短い尻尾の猫という組み合わせで交配した場合に、鍵尻尾になる確率が高くなるようです。
2.後天性の原因【事故や損傷によるもの】
たとえば幼少期に親猫や兄弟猫に尻尾を踏まれてしまったり、交通事故や高いところからの落下、ドアに挟まれるなどの外的損傷によって、尻尾が曲がってしまうことがあります。
日本にいる鍵尻尾の猫の多くは、先天性の原因である遺伝によるものが多いそうです。後天性の原因は考えただけで、さぞ痛かっただろうに・・・と可愛そうですよね。
生まれたばかりの子猫の場合は、まだ尻尾の骨が柔らかいため変形しやすいのだそう。もし、成猫でまっすぐな尻尾が損傷によって曲がってしまった場合は、すぐに獣医さんへ連れて行ってあげましょう。神経に傷がついて後遺症が残る可能性があります。
鍵尻尾は「猫又」封じ?
日本では江戸時代から多く猫が飼われるようになり、「尻尾の長い猫が長生きをすると猫又になる」という迷信がありました。猫又となった猫の特徴として、尻尾が二股に分かれており、夜中に行灯(あんどん)の油を舐めたり、人に襲いかかったりするとされ恐れられていたそうです。
なんと妖怪になることを恐れた飼い主が、尻尾を短く切ってしまうこともあったのだとか・・・・考えただけで恐ろしいですね ><一方で尻尾の短い猫や折れ曲がった猫は、尻尾が二股に割れないため猫又になる心配がない!と、人気があったようです。
まとめ
いかがでしたか?鍵尻尾の猫が長崎県に多く見られることや、猫又にならないと信じられていたことなど、興味深いお話がたくさんありましたね。さまざまなバリエーションがある尻尾ですが、どれも愛らしく猫の魅力の1つといっても過言ではありません。
曲がっていたり、短かったりする尻尾はまさに、その猫の個性と言えるのではないでしょうか。頭から尻尾の先まで、猫を愛してあげましょう!