ここが違う!饒舌な猫と寡黙な猫
猫は本来、あまり声を発する動物ではありません。子猫の頃は母猫が全力で守ってくれますが、大人になればひとりで逞しく生きていかなければなりません。
単独で生活する猫にとって、声は天敵やライバルに自らの居場所や食料の在処を、知らせているようなものです。よって野生の猫は、幼い頃から母猫に自分が呼んだとき以外は鳴いてはいけないと躾られて育ちます。
ところが、人間と暮らす家庭の猫はよく鳴く猫、いわゆるおしゃべりな猫と無口な猫に別れます。両者にはどのような違いがあるのでしょうか?
1.人間への依存度の違い
幼い頃から人間と暮らす猫は、成猫になっても独立することがありません。いわば、永遠の子猫でいられます。飼い主さんを母猫のように慕い、お世話を受けることを喜んでいます。そして、野生界では禁じられているおしゃべりも自然と上手くなるのです。
一方、家庭で暮らしている猫にも独立心の強い猫がいます。お世話こそ飼い主さんの手を必要としているものの、精神的には自立し、必要以上に甘えることがありません。このような猫は、口数が少なく猫らしさを強く感じます。
2.コミュニケーションの取り方の違い
猫は、人間が声を発することで、言語によるコミュニケーションを図ることを理解しています。そして、自らも積極的に声を出して訴えることを覚えるようになります。これは、人間との生活に上手く溶け込む手段となります。
しかし、だからといって無口な猫が不適応というわけではありません。口数が少ない猫は、ボディランゲージで様々なメッセージを送ってくれています。猫にもそれぞれ個性があり、どちらも立派なコミュニケーションツールです。
3.猫種による違い
人間との関わり方の他にも、猫種による違いがあります。その猫が持つ特徴柄、饒舌な猫と寡黙な猫が存在するのです。
おしゃべりな猫の代表はシャム猫です。シャム猫は、とにかくよく喋ります。また、ベンガル猫もおしゃべり好きな猫です。ただし、その声量も大きいため飼育環境には注意が必要です。
逆に、口数が少ない猫の代表はペルシャ猫です。猫の王様とも言われているペルシャ猫は、非常におっとりとした性格でどっしりと構えているタイプになります。さらに、ロシアンブルーやヒマラヤンも物静かな猫として有名です。よって、集合住宅にも適応できる可能性が高くなります。
とはいえ、ここで紹介した猫種の中でも皆がその特徴を強く持っているとは限りません。育った環境や、飼い主さんの接し方によって変化することがあります。
猫とおしゃべりしたい!良い方法はあるの?
会話は成立しなくても、猫とおしゃべりを楽しみたいと思う飼い主さんも、多いのではないでしょうか?ここからは、おしゃべりな猫に育てる方法をいくつか挙げてみたいと思います。
よく話しかける
おしゃべりな猫に育ってほしいと願うなら、飼い主さんが積極的に声をかけるようにしてください。そうすることで、声によるコミュニケーションが当たり前の生活になります。
積極的に褒める
猫のほうから話しかけてくれるようになったら、積極的に褒めましょう。「いい子だね」「上手だね」などポジティブな言葉をかけると猫も喜びます。
猫は、日々耳にしている言葉を単語程度であれば、理解できるようになります。猫を育てるうえでも褒めることは重要なのです。
まとめ
今日のねこちゃんより:ヒメちゃん♀ / スコティッシュフォールド / 2.4kg
猫のおしゃべりの頻度は、性格による違いや生活環境などが関与しています。どちらのタイプにせよ、飼い主さんの声かけは安心感に繋がります。積極的に話しかけてあげましょう。
そして寡黙な猫に対しては、よくボディランゲージを見てあげてください。言葉(鳴き声)意外の手段で我々に大切なことを語りかけてくれているかもしれません。よく耳と心を傾けて、愛猫のおしゃべりに付き合ってあげましょう。