理由1. リラックスしているから
猫の舌が出やすい理由の1つとして、リラックスしているからということが挙げられます。子猫のときから室内飼育をしている猫は、警戒心が薄いために筋肉が弛みやすく舌が出やすいこともあるようです。よって、寝ているときなど無防備な状態で舌を出している猫は、家の中は安全だと認識しており飼い主にも信頼を寄せていると言えます。
理由2. グルーミングの途中で疲れたから
猫はグルーミングにより体を清潔にしたり、体温調節をしています。そして猫がそのグルーミングにかける時間は、起きている時間の約半分だと言われています。それだけ長い時間、舌を使えば疲れも出ます。
そのため、グルーミングの途中で舌を出しっぱなしにしてしまったり、舌をしまい忘れたまま寝てしまうことがあるようです。グルーミング後に舌が出ていたら、頑張った証というわけですね!
理由3. 種類によって舌が出やすい子もいる
猫の種類のなかには、下顎が他の猫と比べて小さい種類がいます。たとえば、「ヒマラヤン」「チンチラ」「ペルシャ」「スコティッシュフォールド」などがそうです。少しお顔がまん丸いイメージですよね。顎が小さいと、舌をしまえずにふとした時に出やすいようです。
また、老猫や抜歯をしていて歯がない猫も、舌を口腔内に留めておくことが難しいようで、ベローンと長い舌が出てしまう子もいます。
理由4. 病気のサイン
猫が舌をしまい忘れる理由のほとんどは、上記のような病気が原因でないことが多いです。しかし、なかには病気の症状によって舌が出てしまうことがあります。見逃さないよう、普段の状態と見比べながら観察していきましょう。
顎が脱臼、骨折している
事故などにより顎が脱臼もしくは骨折している場合、舌をしまうことができません。ずっと開口している状態のため、よだれもダラダラと出てしまいます。骨折は交通事故だけでなく、高いところから落下してしまったときにも起こります。登り降りが難しいキャットタワーやキャットウォークには配慮してあげましょう。また、腫瘍の骨浸潤や重度の歯周病によって二次的に骨折が起こる場合もあります。
口内炎や歯周病の悪化
口内炎や歯肉炎などの歯周病になると、痛みが出ることから口が開いたままになってしまうことがあります。よって、舌が出てしまい同時によだれも出ます。よだれで口周りは悪臭がし、グルーミングもあまりみられなくなります。
重度の口内炎には猫エイズ(猫免疫不全ウイルス感染症)などの基礎疾患を患っていることもあるので、病院で検査をしてあげましょう。
循環器系の病気
循環器の病気を患うと、少しの運動で息が上がったり、呼吸自体がしづらいという症状が出ます。呼吸が苦しくなると、猫も口を開けて呼吸をするようになり、舌を出しているようにみえることがあります。呼吸困難の症状が出ている場合は、病気はかなり進行している状態なので急いで病院を受診してください。
まとめ
今日のねこちゃんより:ポム / ♂ / チンチラペルシャ / 2.1kg
猫の可愛い舌出しは、ほとんどの場合は心配ありません。猫が安心して暮らせているのだと言えます!
しかし一方で、危険なサインだと捉えることもできます。
普段からしっかりと猫の様子を観察し、元気はあるか、ぐったりしていないか、食欲は落ちていないかなどを観てあげましょう。そして異常だと感じとった場合には急いで病院を受診してあげてくださいね。