シニアになった愛猫!食事を見直してみませんか?

シニアになった愛猫!食事を見直してみませんか?

猫は10歳から12歳ではシニアの仲間入りですが、まだまだやんちゃで元気旺盛な子もいるでしょう。ただ、元気に見えても体力や内臓の代謝機能も若い頃に比べると確実に低下しています。そこで、生命を維持する根本的な食を見直して、シニアになってもできるだけ元気に長生きできるように、今回の記事で考えてもらうきっかけになれば幸いです。

SupervisorImage

記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫に与えてはいけない食材はあるの?

猫とぶどう

人にとっては健康に良い食材でも、猫には身体に害を及ぼす物もあるので与える際は注意が必要です。食事を与える時は、味付けされた物(加工食品も含む)は与えないでください。塩分や糖分が過多になると心臓や腎臓の病気を誘発してしまうからです。もし、味付けされた食材を使用する場合は茹でて十分塩抜きをしてから与えましょう。

年齢に限らず与えてはいけない物

シニア猫に限らず与えてはいけない食材は、ネギ類(玉ネギ、長ネギ、ニラなど)、ブドウ(干しブドウも含む)、キシリトール、チョコレート、ココア、香辛料、骨(動物の骨、魚の骨)、アルコール、生の豆、マカダミアナッツ、アボカド、イカ、タコ、エビ、カニ、アワビなどです。

また、生魚や生肉は猫にとって良い食材のようにも思いますが、意外にそうではありません。生魚は継続して与えるとチアミン欠乏症になる可能性があり、生肉は細菌によってひどい下痢の症状が出ることがあります。

生食材は注意が必要

生の食材を与える場合には、人が食べられような新鮮な物を与えることはもちろんですが、与える量に注意してください。与えても大丈夫な食材でも、過剰に与えることで中毒性が高くなり健康被害を及ぼすことになるので適切な量を守りましょう。

シニア猫の食事って?

餌を食べる猫

シニアになると運動量が減るので、若い時に比べると食が細くなる子がいます。また量が減る原因の一つに、口腔内のトラブルによって食べられない可能性もあります。更に内蔵の働きも低下するので消化吸収も悪くなり、なかなかお腹が減らないことも考えられます。

そのため、シニア猫には適度に柔らかく消化が良くて栄養価が高い食事を与えることをおすすめしたいです。栄養価が高い食事だと良質な高タンパク質がいいですが、量が多いと腎臓に負担がかかるので少量にしましょう。

食事を与える時のポイント!

餌を食べる猫

シニア猫に食事を与える際は、回数を増やして一日に3回~4回にしてみましょう。店舗に行くとシニア用のフードがあり、商品には一日分の量が記載されていますので与える際は参考にしてください。回数を増やす事で1回の量が減るので消化されやすくなります。シニアになると口腔トラブルで食べたいのに、痛みから食べられずだんだん食事の意欲が無くなる子もいるでしょう。

そんな時は、鶏肉を茹でた煮汁や熱すぎないお湯でフードをふやかすことで柔らかくなるので食べやすくなり、少しだけ温めることで香りが立つので食欲をそそります。それでも食べにくそうならペースト状の食事を与えるなどすると、愛猫も飼い主さんの愛を感じて喜んで食べてくれるはずです!

シニア猫におすすめのサプリメントってあるの?

サプリメントと猫

サプリメントを摂取する際は人も同じですが、食事で足りない栄養成分を補うための商品だということを忘れないようにしましょう。ですので、食事は与えずサプリメントだけを与えたり身体に良いからと過剰に与えることは止めましょう。

現状、動物病院にかかっている場合にはサプリメントを与えてもよいか、獣医師さんに必ず確認しましょう。サプリメントは食事にプラスすることで、病気の予防や健康維持に役立つ便利なものなので、上手に利用したいですね。

一概には言えませんが、シニア猫になると骨がもろくなっていることもあるので、「カルシウム」や老化の原因の一つでもある活性酸素を抑制する「ビタミンE」もおすすめです。更に、体内でいろいろ代謝を助けてくれる「ビタミンB群」も大切です。

まとめ

もも

シニア猫には食事ももちろん大切ですが、同様に新鮮な水を与えることも重要です。シニアになると便秘になりがちなので、十分水が飲めるようにいつも新鮮な水を用意して置いてください。

また、シニアになると筋力も衰えるので、お皿を床に置いたままだと食べにくいので、個体の大きさに合わせて高めの台にお皿を置いてあげると、足腰が弱ってきたシニア猫にとっては嬉しい心遣いでしょう。

シニアになると、食事も含めて気を遣うことが増えて、飼い主さんも負担になるとは思いますが、大切な家族ができるだけ健康で元気に長生きしてもらえるように、少しだけ頑張ってほしいと願っています。

スポンサーリンク