猫に与えてはダメな食べ物9つ
猫マンマを食べていた時代から猫と人間との関わりも変化し、現在では多種多様なペットフードが販売され、猫にフード以外のものを与える機会も減ってきました。しかし、飼い主さんが与えるつもりがなくても猫が危険な食べ物を留守中に口にしてしまったり、誤食をしてしまったりすることもあり、意外と日々の暮らしには猫にとって危険な食べ物があふれています。そして好奇心旺盛な猫にとっては、人間が食している食べ物はとても興味深いものでもあります。
猫が食べてはダメな食べ物は、ASPCA(アメリカ動物虐待防止協会 )にも掲載されています。
1.危険度高:ネギ類
- 症状:血の混じった尿や便、貧血、下痢、嘔吐、痙攣
- 中毒量:体重1kgあたり5g〜
猫に与えてはダメな食べ物の代表はたまねぎ、長ねぎなどのねぎ類です。溶血性貧血を起こすことがわかっており、摂取量によっては命に関わる大変に危険な、猫が食べてはダメな食べ物です。
中毒量は年齢や体重、個体差によって、変わってきますが、少量でも起こさないとは限らないので口にすること自体を避けることが重要です。ねぎ類の臭いに大抵の猫は近寄らないですが、人間が調理をしたものではねぎの香りが薄くなっていることがありうっかりと猫が食べてしまうという事故もあります。
その他、同じ成分が入っていて野菜としてニラやニンニク、らっきょうなども危険な食べ物としてあげられます。
2.危険度高 ダメな食べ物:チョコレート
- 症状:嘔吐、下痢、痙攣、動悸
- 中毒量:体重1kgあたり約10〜20g
猫に与えては危険な食べ物としてチョコレートは有名です。人間には有効成分として利用されるカフェインやテオプロミンですが、猫では代謝・排泄する力が弱く、体内に残留し中毒を起こすことがあります。カバンの中に入っていたチョコレートを食べてしまう、床に落ちていたチョコレートを口にしてしまうなど好奇心旺盛な猫は特に注意が必要です。
3.危険度高 ダメな食べ物:キシリトール
- 症状:低血糖、嘔吐、肝不全
- 中毒量:猫では不明
猫の明確なデータがなく、中毒量などは定かではありません。また、キシリトール製品によって含有量が異なりが、中型犬がキシリトールガムを1粒食べて命に関わることもあるため猫ではほんの少し口にするのも危険な食べ物でしょう
4.危険度高 ダメな食べ物:人間の薬
- 症状:薬により症状は異なる
- 中毒量:薬により中毒量は異なる
人間用に作られているサプリメントや薬の誤飲は、猫にとって大変に危険です。小さい薬は猫の口にも入りやすく、誤飲もしやすい大きさですから床に落としたり、カバンの中に入れたままにしたりしないようにしましょう。
5.危険度高 エチレングリコール
- 症状:嘔吐、下痢、痙攣、多尿など急性腎不全症状
- 中毒量:少量
エチレングリコールは車の不凍液や固まらないタイプの保冷剤などに使われている成分で猫が食べてしまうとほんの少量でも急性腎不全を起こしてしまいます。保冷剤は身近にあるものなので猫が噛まないように注意してあげましょう。
人間の食べる加工食品は塩、胡椒、砂糖などの調味料も多く使われていますので、ダメな食べ物ですので猫には与えないようにしましょう。
6.アルコール、コーヒー、紅茶
- 症状:食欲不振、嘔吐、歩行困難
- 中毒量:不明
アルコールはもちろん、コーヒーや紅茶に含まれているカフェインも猫にとって危険な存在です。
7.甲殻類
- 症状:食欲不振、嘔吐、歩行困難
- 中毒量:不明
生の貝類や甲殻類を猫が大量に摂取するとそこに含まれているチアミナーゼの働きでビタミンB1欠乏症に陥ってしまいます。また、アワビやサザエの肝は光線過敏症を引き起こす可能性があるので猫にとって危険な食べ物です。
8.アボガド
- 症状:嘔吐、下痢、呼吸困難
- 中毒量:一口〜
ペルシンという成分が中毒を引き起こすと言われていますが詳しい機序や中毒量はわかっていません。
9.観葉植物
- 症状:下痢、嘔吐、呼吸困難、痙攣
- 中毒:一口〜
猫を飼っている家庭で観葉植物を育てている場合、それをかじってしまうと危険な場合があります。ポトスやポインセチアなど一般的な観葉植物にも注意しなければいけませんが、ユリ科植物は猫にとって特に猛毒なので猫がいる家庭では置かない方がいいでしょう。
猫に与えすぎてはダメな食べ物2つ
1.魚
日本は海産物が豊富な島国なので昔から猫は魚を食べるものと思われがちですが猫は肉食動物です。特にサバ、イワシ、サンマなどの青魚を食べ続けるとはビタミンE欠乏により黄色脂肪症を引き起こします。いまだにねこまんまと魚中心の食生活を送っている昔ながらの猫は、キャットフードに切り替えることをおすすめします。
2.牛乳
牛乳の成分には乳糖が多く含まれており、その乳糖を分解するラクターゼという酵素を持っていない(乳糖不耐性)猫は下痢を起こしてしまいます。またし牛乳に対して食物アレルギーがある猫もいるので進んで与えるべきではないでしょう。ですので仔猫や保護猫などにミルクを与えるときは、猫用のミルクを与えてください。
猫がダメな食べ物を食べてしまったときの対処法
猫に吐かせる
猫は刺激物や危険な食べ物を摂取すると、体内から排出しようと生理的に自ら嘔吐します。しかしうまく吐けない場合もあるのでその時は動物病院を受診しましょう
病院を受診
電話で食べてしまったもの、量、食べてからの経過時間、症状を伝え「猫の動かし方」など、どのように猫を病院へ連れていけばよいか聞きます。状態や食べてしまったものによりけりですが、食べてからの時間が早ければ催吐薬で吐かせることができるので早めの受診をしてあげてください。。
まとめ
猫に与えてはダメな食べ物と対処法についてお伝えいたしました。「お菓子や菓子パン等を食べていると猫が欲しがるので与えています」とおっしゃる飼い主さんも多くいらっしゃるようです。しかし、人間の食べている物の中には猫にとって危険な食べ物がたくさん含まれています。
猫と一緒の食べ物を食べられれば幸せですが、猫の健康を考えて、ダメな食べ物を与えることなく、ぜひキャットフードを与えてくださいね。