猫がドライフードを撒き散らす心理3つ!止めさせる方法まで

猫がドライフードを撒き散らす心理3つ!止めさせる方法まで

猫ちゃんがカリカリを食べる時に、カリカリをお皿の外にばら撒いて食べてしまうことがあります。もしかすると、カリカリの形状やお皿に食べづらさを感じていたり、お口の中にトラブルがある可能性もあります。今回は、猫がドライフードをお皿からこぼしながら食べてしまう原因と対策を解説いたします。

1.小さくて食べにくいなぁ

ごはんを食べる茶トラ

猫の歯は肉用

猫は肉食動物ですので、その顎や歯の形も肉を引き裂くことに適した形をしています。猫の犬歯はナイフのように鋭く長く、奥にある臼歯も「すりつぶす臼(うす)」というよりは「鋭いフォーク」のように尖っています。

そのため、小さくて硬い粒のドライフードは尖った歯に引っかかりにくく、口からポロッとこぼしてしまいやすいのです。

イヤな粒を跳ね除けてしまうことも

猫は気に入らないものに敏感なので、食べづらさを感じると食べることを諦めてしまうことも多いです。グルメな猫ちゃんの場合、お気に入りの味や形のフード以外の粒をお皿の外にペッと跳ねのけてしまうことも。味や形が何種類かミックスされたドライフードの場合は、特定の粒が巻き散らかされていないかチェックしてみましょう。

噛む力が衰えているかも

加齢により顎の力が衰えてくると、ドライフードを噛むのが大変で億劫になっている可能性もあります。以前までこぼさず食べていたという場合は、いつものドライフードが年々食べづらくなってしまっているのかもしれません。

対策1:その子が食べやすい形状を見つける

キャットフードと猫

キャットフードのメーカーや種類によって、ドライフードの形状に違いがあります。丸くて小さいもの、平べったいもの、楕円形のものなど、どれも猫が食べやすいように工夫されたものなので、ドライフードの形状でフードを選んであげるのも良いと思います。

特定の味の粒をこぼしている場合は味や香りが気に入らない可能性がありますので、猫ちゃんが好む味のフードを試してみましょう。

対策2:ドライフードを砕いてあげる

フードプロセッサ

老猫ちゃんの場合は、ドライフードを砕いて与えてみるのも対策の1つです。

砕く際には包丁だと硬くて切りづらいため、

  • 袋に入れてハンマー等で叩く
  • すり鉢で砕く
  • フードプロセッサーで砕く

などがオススメです。すり鉢は洗う際に溝に入り込んで少々大変なので、洗い物の出ない袋に入れてハンマーで叩く方法や、大量を簡単に砕けるフードプロセッサーが手軽かもしれません。また、砕いたものをぬるいお湯で少しふやかしてあげると、香りが引き立つのでより食いつきが良くなるでしょう。

2.ヒゲが当たってイヤだなぁ

あくびする猫のヒゲ

「ヒゲ疲れ」してるのかも

猫にとってヒゲは重要な感覚器官の1つです。猫のヒゲは被毛の2倍以上の長さを持ち、ヒゲの根元はその3倍も深いところに生えています。その根元には感覚器官があり、ヒゲが何かに触れる情報で猫は環境を分析するのです。

このヒゲがごはん皿のフチに当たってしまうと、猫はごはんを食べる最中ずっと感覚器官に刺激を受けることになります。それによってストレスを受けることが「ヒゲ疲れ」と呼ばれています。

「ヒゲ疲れ」のサイン

  • 大盛にするとこぼさず食べる
  • わざとお皿の外に落として食べている
  • お皿からカリカリを掻き出す
  • お皿のフチにカリカリを残す

などの様子が見られる場合、ごはん皿の大きさや形が食べづらさの原因かもしれません。

対策:猫が食べやすいお皿にする

フードボウルと猫

猫の顔の大きさやヒゲの長さはそれぞれ個性がありますので、「その子に合ったお皿」を選んであげましょう。メスよりもオスの方がウィスカーパッドが大きく、ヒゲがしっかり長いことも多いです。

  • ヒゲが当たらない直径
  • 3~5cmほどの深さ
  • 重さがあり倒しにくい陶器製

などの特徴のごはん皿がオススメです。

3.口の中が痛くて食べにくいなぁ

口の中を診察されている猫

口内炎や歯周病の可能性

「お口の中にトラブル」があって、痛みにより上手く食べられないのかもしれません。猫の口内炎は広い範囲に炎症が広がることが多いため強い痛みが出ます。猫の口内炎の原因にはウイルス性のものや免疫力の低下によるものなどがありますが、歯周病が原因の口内炎もあります。

また、歯周病によって歯がぐらついていたり歯肉に炎症があると、その痛みや不快感で食欲がなくなってしまうことも。猫ちゃんが急にドライフードをこぼすようになった場合には、口内炎や歯周病などの可能性を調べてみる必要もあります。

猫の口内をチェックする

猫の口内炎や歯周病の症状には

  • よだれが増える
  • 食欲がなくなる
  • 口臭がキツくなる
  • 毛づくろいをしなくなる
  • 歯が黄色に変色する
  • 歯茎が腫れたり血や膿が出る
  • 歯がぐらついたり抜ける

などがあります。このような症状が出ていないかをチェックしてみてください。

対策:病院で治療を始めよう

病院で口腔内を診察される猫

口内炎や歯周病は早めに治療を始めることが重要です。なぜなら、口内炎や歯周病は痛みや不快感を伴うためです。そして、歯周病は自然治癒はぜず、放っておくとどんどん進行していきます。

動物にとって生きる力は食べる力ですので、食べたくなくなってしまうと体力も衰えていってしまいます。また、歯周病が重篤化すると膿が頬を突き破って膿が出てきてしまうことも。口内炎や歯周病が疑われる場合には早めに受診するようにし、根本的な治療を始めるようにしましょう。

まとめ

きな子

猫ちゃんがドライフードをボロボロとお皿の外にこぼしている場合には3つの理由が考えられます。

  • 粒の形状や味が気に入らない
  • ごはん皿が不快
  • 口内トラブルによる痛みや不快感

以上の可能性を考えてみてください。

お皿の上で上品に食べてくれると助かるのですが、動物である猫にはテーブルマナーよりも「元気に食べられること」の方が重要ですね。

もしカリカリをばら撒いて食べてしまう場合には、そこに「元気に食べられない理由」があるかもしれません。お皿やフードを変更してみてもばら撒き食べが続くようなら、一度お口の中にトラブルがないかもチェックしてみてくださいね。

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