猫が何度も吐く原因と考えられる病気、対策

猫が何度も吐く原因と考えられる病気、対策

猫が何度も吐くと「何かの病気かな?」「大丈夫かな?」と不安になってしまいますよね。では、猫が何度も吐くのはどのような原因が考えられるのでしょうか。今回は「猫が何度も吐く原因と考えられる病気、対策」についてご紹介させていただきます。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫が何度も吐く原因

吐きそうな猫の顔

猫が何度も吐く原因はどのようなことが考えられるのでしょうか。自分の大切な猫が何度も吐くと「病気だろうか?」「原因はなに?」と不安になってしまいますよね。そこでここでは、猫が何度も吐く原因についてご紹介させていただきます。

胃腸炎

猫は胃腸炎を発症すると何度も吐くようになってしまいます。急性胃炎や寄生虫、ウイルスが体内に侵入してしまうことによって発症し、何度も吐くようになってしまいます。また猫は何度も吐くだけでなく

  • 下痢になる
  • 元気がなくなる
  • 食欲不振になる
  • 体重減少

これらのような症状もでます。猫の血液検査や抗体検査をすることによって、診断ができますので、猫が何度も吐くときにはまずは、動物病院へ連れて行ってあげるようにしましょう。

誤飲

猫は誤飲をしてしまうと異物を取り除こうとすることにより何度も吐くようになってしまいます。猫が何度も吐くときには誤飲を疑って、遊んでいたおもちゃなどが、なくなっていないかなど、チェックをしてみましょう。また、ビニール袋や紐なども猫が遊んでいるうちに、誤飲をしてしまう可能性があるので、注意が必要です。

猫風邪

猫カリシウイルス感染症やヘルペスウイルスなどの病原体が原因によって猫風邪を発症します。猫がこの病気になると、何度も吐くだけでなく

  • くしゃみや咳をする
  • 鼻水がでるようになる
  • 目やにが多く出る
  • 食欲不振
  • 元気がない

などの症状も出ます。猫が人間の風邪と似たような症状になるので「猫風邪」とも呼ばれるのですが、猫風邪は人間と違って重症化をしやすいので注意が必要です。

食べ過ぎ

フードを吐いている猫

猫が何度も吐く原因として「食べ過ぎ」ということもあげられます。猫が食後にキャットフードを固形のまま吐く、または食後に液体と一緒にキャットフードを何度も吐くようであれば「食べ過ぎ」が原因です。また、食べ過ぎだけでなく勢いよく暴食してしまうのも吐いてしまう原因です。このようなときは、透明の「胃液」と一緒に何度も吐く傾向にあります。猫が何度も吐くときには

  • 食べ過ぎではないか
  • 暴食していないか

などチェックをしてみると良いでしょう。

空腹

猫はお腹が空きすぎることによって何度も吐くことがあります。猫は空腹がつづくと胃酸過多症になって気泡のある透明の液体、つまり胃液を何度も吐きます。これは人間の胸やけと似ているような状態なのですが、空腹がつづくと猫のストレスにもなってしまうので注意が必要です。

毛玉が吐けないから

猫はグルーミングをした際に毛玉を飲み込んでしまっています。その毛玉が便として排出できなかったときに毛玉を体外に出そうとして吐くようになります。一度で毛玉が吐ければ治まるのですが、うまくでないときには、猫が何度も吐くようになってしまいます。

その他の病気

猫はその他の病気が原因によっても何度も吐くようになってしまいます。

  • 肝臓の病気
  • すい臓の病気
  • 腎臓の病気

などがあげられます。特に猫の死因の第一位とも言われている「腎臓病」は、老廃物が体内に蓄積されてしまうことによって、猫が何度も吐くようになってしまいます。また、老廃物が体内に溜まることで、尿毒症という症状をおこし吐いてしまうようです。

猫が何度も吐くときの対策

口を開けて吐きそうな猫

猫が何度も吐くときの対策はどのようにすれば良いのでしょうか。猫が何度も吐くときには「大丈夫かな?」と心配になってしまいますよね。そこでここでは、すぐにできる猫が何度も吐くときの対策について、ご紹介させていただきます。

まずは病院へ

猫が何度も吐くときに原因が分からない場合は、まずは「動物病院」へ連れて行ってあげましょう。空腹や食べ過ぎが原因であれば、まだ良いのですが、腎臓病などは進行をしてからでは手遅れになってしまいます。腎臓病などの病気は早期発見が大切ですので、まずは猫を病院に連れて行ってあげてくださいね。

食べ過ぎが原因の場合の対策

食べ過ぎが原因で、猫が何度も吐くということが分かっているのであれば、猫が食べ過ぎてしまったり、暴食したりするのをやめられるように、対策をしましょう。猫の食べ過ぎをやめさせるには、飼い主がキャットフードをきちんと計量スプーンなどで量って入れてあげる必要があります。また、暴食をしてしまいがちな猫には「でこぼこのお皿」を使って、がっついて食べられないように対策をすると良いでしょう。

誤飲が原因による対策

誤飲が原因だと分かった場合には、胃カメラや手術によって治療を受けることができます。もし今回、猫が何度も吐く原因が誤飲なのであれば今後は飼い主が誤飲をするようなものを置かないようにしなければいけません。ビニールや紐など、どこにでも置いてしまって猫のおもちゃになるような物は置かないようにしましょう。

空腹が原因の対策

猫が空腹によって何度も吐くときには、まずは「キャットフードをいれてあげる」と良いでしょう。しかし、餌を入れ忘れたりすることがあるのであれば、餌を与える時間になれば自動で入れてくれるタイマー式のものを使って、キャットフードを与えてあげても良いでしょう。

毛玉が原因による対策

毛玉が原因で猫が何度も吐くときには、まずは「キャットフードを変えてみる」ことがおすすめです。毛玉ケアのキャットフードをあげることで、毛玉を吐く回数も減るので良いでしょう。毛玉対策のサプリメントもあるので利用してみるのも良いでしょう。

まとめ

テーブルに顔を乗せる猫

猫が何度も吐くと心配になってしまいますよね。猫が何度も吐くときには

  • 胃腸炎
  • 誤飲
  • 猫風邪
  • 食べ過ぎ
  • 空腹
  • 毛玉
  • 腎臓病などの病気

これらのようなものが原因と考えられます。猫が何度も吐くときには、放置をせずにまずは動物病院へ連れて行ってあげるようにしてくださいね。

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