猫の嘔吐……それは誤飲によるのかもしれません

猫の嘔吐……それは誤飲によるのかもしれません

猫ちゃんの嘔吐の原因の一つにひも状やビニール系を誤飲したケースが多いです。私の愛猫チャロも子猫の頃、ウンチの中にオモチャの一部だったヒモ状を見つけて驚きました。それ以降、再び誤飲しないように身の周りの環境に気をつけました。どんな風に工夫をしたのかも含めてお話しします。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫ちゃんはひも状やビニール系が大好き!

紐で遊ぶ三毛猫

猫ちゃんを飼っている方はご存知だと思いますが、猫ちゃんの舌には小さな突起物がいくつもあり、毛づくろいにはとても役に立っています。しかしその突起物にひもが絡まりそのまま飲み込んでしまうこともあります。

もし飲み込んでしまった場合、食道から胃に入り、腸も通過しウンチと一緒に出てくる事もありますが腸の中に止まってしまうと命の危険があります。一刻も早く処置をしなければいけません。その際の主な症状は嘔吐があげられますので早めの受診を勧めています。

猫の誤飲…腸に止まった場合は開腹手術をおこないます

ひも状やビニールはレントゲンではっきりと映らないので、造影剤を飲んでもらい再度レントゲン撮影を行い確認した上で開腹手術が必要と判断した場合は、お腹を開け誤飲した物を摘出する事になります。

実際に大量の嘔吐の症状で来院した猫ちゃんがいました。検査中も胃液を何度も嘔吐していた為、誤飲によるものだと判断し開腹手術をおこないました。

その猫ちゃんの腸の中から3mを超えるタコ糸が出てきました。開腹手術の際、お腹を大きく開けますので猫ちゃんに大きなダメージをあたえてしまいます。絡みつくようになってしまった場合は腸を切断せざるを得ない場合もありますし、最悪の場合は亡くなることもあります。

どうしたら猫の誤飲を未然に防げるのか

テーブルで遊ぶ猫

ひもやビニール系などを誤飲しない為にも日頃の生活環境を振り返る事が大事だと思っています。身の周りや猫ちゃんが届きそうなところに危ない物は置いてないか確認が必要です。

オモチャは片付ける習慣を身につける

愛猫チャロがオモチャのひもを誤飲した事を気づいた時、いつ飲み込んだのかわかりませんでした。留守中の誤飲を防ぐためにもオモチャは出しっ放しにせず、遊んであげる時だけ出すようにし終わった後はすぐに片付けました。

ゴミをためない

蓋つきのゴミ箱

ゴミ箱を荒らさないように蓋付きのタイプに変えたりキッチン周りも常に清潔にし生ゴミはすぐに処分してます。また少量でもゴミを出すように心がけてます。

身の周りに危険な物がないかチェックする

ぬいぐるみやクッションに破損部分はないか、ボタン等の装飾がないかチェックをし外したり直したりしています。猫ちゃんは高いところを余裕に上がれるので、猫がいる空間はほとんど物を置かないようにし安心安全な生活環境づくりに心がけています。

まとめ

毛糸で遊ぶ猫

お出かけや仕事等で家を留守にしている間に誤飲してしまい飼い主さんが気づかないケースが多いです。

大事な家族の一員である愛猫にお腹を開ける事は絶対に避けたいです。猫ちゃん、飼い主さんどちらも辛いおもいをさせない為にも日常の生活環境の見直しをしていただけたら嬉しいです。

投稿者

50代以上 女性 匿名

我が家も経験ありです。ある日嘔吐が始まりました。食欲はあります。でも“数時間経っても未消化”(ココがポイントのようです)の餌を吐き出します。
2日後病院に行きましたが原因不明との診断。吐気止めも効果なし。そしてまた2日、症状は治まらず、別の病院へ。そこでも分からないと言われ、様子を見てもいいかも…と。
これ以上辛い姿を様子見って…と思いバリウム検査を依頼しました。
預けて数時間。連絡が入り「奥歯(口内も確認してもらったはずなのに…)に引っかかった糸状の何かが食道に垂れている。バリウムが胃まで流れない」とのこと。そして数時間後、レントゲン撮影に体位を変えてる内に歯から糸が外れてバリウムと一緒に胃に入ったと。「多分自然に排泄されるでしょう」と、とても心許ない言葉と共に帰宅。本猫は無事回復。
その後1週間以上排泄物をチェックしましたが『糸』は発見できず、現在に至ります。何の糸だったかも全く不明。オモチャも無事だし、普段糸なんて放置していません。
洗濯物からほぐれた糸が落ちた物かもしれないと推理しています。
初めから誤飲を疑っていない限り、病院ではなかなか診断されないかもしれません。今回も医者に従ってもう数日様子見などしてたら…と思うとゾッとします。飼い主としては常に色々な可能性を病院に提示することをお勧めします。

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