猫の皮膚病について。症状や原因、対策や治療法など

猫の皮膚病について。症状や原因、対策や治療法など

猫の皮膚病といっても、原因や症状は様々。軽い皮膚病でも、放置しておくと広がってしまうことがあります。猫に皮膚病の症状があったら、早めに治療することが大切です。猫の皮膚病は、何が原因で、どのような症状が起こるのでしょうか。猫の皮膚病の対策や治療法もご紹介します。

979view

猫の皮膚病の症状

耳の後ろを掻いているグレーの猫

痒みがある

猫の皮膚病の症状で多いのが痒みです。皮膚病の種類や猫によっても痒みの程度は違いますが、痒みが強いとかきむしって血が出てしまうことがあります。猫が頻繁に体をかいたり舐めたりしている時は、皮膚病を疑ってみて下さい。

かさぶたができる

皮膚病によっては、猫の耳など毛の薄い部分にかさぶたができることがあります。皮膚病で痒みが強いと、猫がかきむしってしまい、出血し、それがかさぶたになることもあります。

毛が抜ける

換毛期には猫は毛がたくさん抜けます。ただ、地肌が見えるほどの脱毛は、皮膚病の可能性が高いです。皮膚病の種類によって、毛が抜けている部位や量、形は様々です。

発疹ができる

猫の皮膚病では、痒みを伴った発疹ができることがあります。

フケが出る

猫の皮膚にフケが出るのも、猫の皮膚病の症状のひとつです。

猫の皮膚病の原因

寝そべって毛づくろいをしている猫

ノミの唾液によるアレルギー

ノミの唾液が原因で皮膚のアレルギー症状が現れることがあります。ノミが猫に吸血する際に出る唾液がアレルゲンとなるものです。

ノミのアレルギーで起こる皮膚病に粟粒性皮膚炎(ぞくりゅうせいひふえん)がありますが、背中や首、頭部に発疹ができ、非常に強い痒みを伴うので、かくことで毛が抜けたりかさぶたになってしまいます。

ダニの寄生

猫の皮膚の一部に大量のフケが見られる時は、ツメダニ症という皮膚病が考えられます。ツメダニ症は、猫がツメダニというダニに寄生されることで発症しますが、寄生された部位にフケが生じます。ツメダニは、人にも感染することがあり、激しい痒みを起こします。猫では痒みはそれほど強くないようです。

疥癬も、ダニの寄生が引き起こす猫の皮膚病のひとつです。ヒゼンダニというダニに寄生され、激しい痒みが起きる皮膚病です。痒みの度合いは猫によって違いますが、痒みのあまりかきむしって血が出てしまう猫もいます。

強い紫外線

強い紫外線が原因で、毛の薄い部分の皮膚が赤くなったり、毛が抜けたりする皮膚病に日光皮膚炎(日光過敏症)があります。フケや痒みをともなうこともあり、症状がひどいとかさぶたになってしまうことも。白や色素の薄い毛色で、日光を浴びることの多い猫に見られます。

カビや花粉

アトピー性皮膚炎は、カビやハウスダスト、花粉などがアレルゲンとなって発症する皮膚病です。ただ、猫の場合、アトピー性皮膚炎の原因になっているアレルゲンの特定は難しくなります。

食べ物によるアレルギー

耳や額、首のあたりの毛が抜けている場合、食餌性アレルギーの可能性があります。特定の食べ物がアレルゲンとなって引き起こされます。

皮膚糸状菌

皮膚糸状菌という真菌(カビ)に感染して発症する猫の皮膚病が皮膚糸状菌症です。円形の脱毛ができ、フケやかさぶたも見られます。黒いカビのようなシミが次第に広がっていくこともあります。皮膚糸状菌は接触感染し、人にも感染することがあるので、要注意です。

糖尿病

糖尿病の猫は、潰瘍性皮膚炎という皮膚病を発症しやすくなります。糖尿病が原因で血管の老化が進み、皮膚組織に潰瘍ができやすいのです。症状としては、発疹ができたり、毛が抜けたり、かさぶたができます。

ひどくんると、びらんや潰瘍になって痒みや痛みが出てきます。潰瘍性皮膚炎は、糖尿病の症状が改善されない限り、再発を繰り返してしまう治りにくい皮膚病です。

猫の皮膚病の対策

青い洗面器に入った猫とシャンプーのボトル

ノミ・ダニの予防をする

猫の皮膚病の原因がノミやダニであることは少なくありません。猫のノミやダニが寄生する前に、ノミ・ダニの予防薬を用いてしっかり予防しましょう。

ノミ・ダニの予防薬は、定期的に投与する必要があります。飼い主さんが外からノミやダニを持ち込んでしまうこともあるので注意しましょう。他の猫や野良猫に接触した後は、部屋に入る前に粘着クリーナーをかけるなど、着ている服をきれいにするといいですね。

部屋の中をきれいにする

ノミやダニが原因で猫に皮膚病の症状が現れた場合は、治療を行うのと同時に、室内もよく掃除をして、ノミやダニだけでなく、卵や幼虫、サナギも駆除しましょう。アトピー性皮膚炎の場合も、室内を清潔に保つことでカビやハウスダストなどのアレルゲンを取り除くことができます。

紫外線対策をする

紫外線対策が必要なのは人間だけではありません。猫、特に白や色素の薄い毛色の猫は強い紫外線を何度も浴びることで、日光皮膚炎という皮膚病になってしまうことがあるのです。紫外線の強い時間帯は日光浴をさせない、窓ガラスをUVカットにするなどの対策が必要です。

シャンプーをする

シャンプーをすることで、猫についたノミ・ダニやアレルゲンを取り除くことができます。ただし、皮膚病によってはあまりシャンプーをしない方が良い場合や、頻繁にシャンプーをした方が良い場合があります。自己判断に頼らず、獣医さんに相談して下さいね。

エリザベスカラーをつける

皮膚病で痒みがあると、猫が患部をかいてしまいます。かくと症状がひどくなったり、広がってしまうので、エリザベスカラーをつけてかかないようにするのがいいでしょう。患部を舐めて、体の他の部位に感染するのを防ぐこともできます。

猫の皮膚病の治療法

首の後ろにノミ・ダニ駆除剤を垂らしてもらう猫

皮膚病の診断

猫の皮膚病の診断には、問診の他、アレルギー検査、血液検査、血液生化学検査を行います。

軟膏やクリームを塗る

猫の皮膚病に効果のある軟膏やクリームを塗布します。これを1日1~2回、2ヶ月ほど続けます。軟膏やクリームは、ホームセンターやペットショップでも購入することができますが、市販の薬は、アレルギー性皮膚炎や、皮膚糸状菌症に効くものです。

ノミ・ダニなどによる皮膚病は治らないので、原因がわからない時は動物病院で診てもらいましょう。インターネットでは猫の皮膚病の飲み薬も買えますが、飲み薬は獣医さんに処方してもらった方が安心です。

抗アレルギー剤

アレルギーによる皮膚病の場合、抗アレルギー剤などでアレルギーの治療を行います。

抗真菌薬

真菌による皮膚糸状菌症の場合は、抗真菌薬を飲ませたり、抗真菌役配合の軟膏を塗布します。薬を塗りやすいよう、患部周辺の毛を刈ることがあります。治療費は、内服の抗真菌薬が5,000~7,000円。軟膏が1,000~3,000円ほどです。

ノミ・ダニ駆除剤

ノミやダニによる皮膚病の場合、症状を治療してもノミ・ダニが寄生している間はよくなりません。そこで、ノミ・ダニ駆除剤を使ってノミ・ダニを駆除すれば、皮膚病もだんだんよくなります。

ノミ・ダニ駆除剤にはスポットタイプのものがよく使われ、首の後ろに垂らすだけです。動物病院で処方してもらうと、1本1,000円前後です。

猫の皮膚病は人間にうつる?

部屋で立っている女性の足の間にいる猫

真菌は人に感染する

猫の皮膚糸状菌症を引き起こす真菌は、人にも感染します。特に子供に感染しやすく、首や手足などに痒みを伴う湿疹ができる皮膚病です。逆に人間の水虫が猫に移ることもあるので、飼い主さんは要注意です。

ツメダニは人も刺す

ツメダニは猫の皮膚病を引き起こすだけでなく、人間も刺されることがあります。人が刺されると、激しい痒みが起こります。

まとめ

ベッドの上でお腹を上に向けて寝ている猫

猫の皮膚病は、命にかかわるようなものではありませんが、放置してしまうと、ひどくなって治療が長引いたり、合併症を引き起こすこともあります。痒みや不快感を伴う皮膚病は、猫にとってストレスです。猫に皮膚病の症状が見られたら、早めに治してあげましょう。