色や感触が変…猫の舌がいつもと違うときに考えられる原因4つ

色や感触が変…猫の舌がいつもと違うときに考えられる原因4つ

正常な猫の舌はピンク色でUの字の輪郭をしています。ふとした瞬間に色や形などがおかしいことに気がつくことがあるかもしれません。そんな時に考えられる原因は何でしょうか。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1. 腫瘍

舌を出す猫

舌や歯肉などにしこりができることがあります。猫の場合、舌にしこりができることは犬に比較して多くありません。しかし、悪性腫瘍と診断された場合は「扁平上皮がん」であることも。また、潰瘍や出血があり、血が混ざったよだれを垂らしているかもしれません。舌にしこりができるとご飯が食べづらく、水が飲みづらそうになります。

このような症状があったら早めに動物病院で診察を受けましょう。悪性腫瘍の治療法は大抵が外科手術となります。状況に応じて放射線治療や抗がん剤を使うことも。

口腔内チェックのコツ

口の中は見えづらいので発見が遅れがちですが、歯磨きの習慣をつけその際に口の中もチェックするようにすると良いでしょう。あくびをした際に観察する方法もあります。もっと積極的に行うには猫を保定して口を開けて確認してください。

扁平上皮がんは口の中のどこにでもできるため、注意が必要です。舌の裏側にできることも。そこにできるととても見つけにくいので、できることならくまなく口の中をチェックしてあげましょう。

2. 炎症

ぺろっとする猫

舌炎といって舌に炎症が起きることがあります。痛みがあるのでご飯が食べられなくなる場合も。猫カリシウイルス感染症の代表的な症状です。あらかじめワクチン接種を行うことで予防が可能となります。

他にも化学物質による炎症や腎不全、感染などが原因のことも。いずれにせよ治療が必要となりますのでかかりつけ医を受診しましょう。

3. 貧血

口を開ける子猫

貧血になると舌の色が青白っぽくなるのです。血中のヘモグロビン濃度やヘマトクリット値が低下してしまうとこのような症状が出ます。貧血になる原因は何らかの理由で赤血球が壊れすぎているか、赤血球が産生されにくくなっていることが原因です。

失血性貧血や鉄欠乏性貧血、溶血性貧血など貧血にはいくつか種類があります。放っておくと命に関わることがありますので十分に注意してください。

4. 血圧低下

こちらをみる猫

血圧が低下してしまうと貧血と同じように舌の色が青白くなります。動きが鈍くなったり食欲がなくなったりという症状が現れます。

大抵は病気などで血圧が低下することがほとんどです。しっかり血圧を測定し、何が原因で血圧低下が起きているのかを確認した方が良いでしょう。血圧低下の原因ごとに治療方法が異なります。

猫の様子がいつもと違ったら早めに動物病院を受診することをオススメします。

まとめ

ベーをする猫

猫の舌は普段見えている場所ではないので、異常に気がつくのは難しい部分といえます。スキンシップの際に口の中もチェックしてあげると早期発見に繋がるかもしれません。注意して見てあげましょう。

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