1. ウィルス性口内炎
![口腔内に違和感がありそうな猫](https://d234ijcs2twthi.cloudfront.net/c/nekochan.jp/pro/resize/700x500/100/3/e5bccc0ceeba9aed192857de3e2451f8.jpg)
人間の口内炎というと口の中にできると強い痛みがあるものの、多くの場合は薬を塗る、うがいでよく消毒するなどすると、次第に良くなっていくものです。しかし、猫の場合はただの口内炎とあなどれない危険性を持っていることもあり、中には猫風邪(猫カリシウィルス感染症)が原因となって症状が表れている場合もあります。
猫カリシウィルスはくしゃみ、咳、鼻水、舌に水泡のようなものができるなどの他、よだれが出るのも症状の一つです。風邪という名前が付いているものの、猫風邪(猫カリシウィルス感染症)は重症化すると後遺症をもたらしたり命を落としたりする危険もある恐ろしい病気です。
また、猫風邪以外にも猫エイズや猫白血病などが原因で口内炎ができ、それがよだれの症状に繋がっているということもあるようです。
2. 口腔内にできるガン
![大きく口を開けている猫](https://d234ijcs2twthi.cloudfront.net/c/nekochan.jp/pro/resize/700x500/100/9/97e7e0c76413ff1ed82d4796aa8f1710.jpg)
2つ目に猫のよだれで考えられる病気として、口腔内のガンが挙げられます。このガンはどの細胞がガンになっているかで呼称が変化しますが、代表的なのは扁平上皮細胞がガン化する扁平上皮ガン、線維芽細胞がガン化する繊維肉腫、メラニン細胞がガン化するメラノーマなどです。
これらのガンはできる場所に違いはありますが、初期症状として食べるのが遅くなる、口臭がきつくなる、口から出血する、そしてよだれを垂らすことが多くなるなどの異常が共通して見られます。
破骨細胞という細胞が活発に働くことがこの病気の原因と言われていますが、本来この細胞は乳歯が抜けて永久歯に変わるときに乳歯の根元を溶かして抜けやすくするという働きがあります。
猫がよだれを垂らすという症状には、多くの恐ろしい病気が隠れている可能性が高いですが、このようなガンは最も危険なものの代表と言えるでしょう。
3. 歯頸部吸収病巣
![猫の歯茎と歯をチェックする人の手](https://d234ijcs2twthi.cloudfront.net/c/nekochan.jp/pro/resize/700x500/100/9/a87d5fb00830c317963db4648b9f5a13.jpg)
歯頸部吸収病巣では歯と歯茎の境目に吸収病巣ができ、歯が溶けていってしまうという症状が見られます。この病気の原因はまだはっきりしていないものの、一説によると猫の近年の食生活の変化で引き起こされている可能性があるのではと言われています。
この病気になると口腔内の神経や血管が次第に露出していき、痛みで食事中に辛そうにする他、よだれが見られるという特徴も見られます。
歯が溶けていくというのは食事に多大な影響を与えるもので、猫の健康に悪影響なのは間違いなく、とても恐ろしい病気の一つであると言えるでしょう。
4. 誤飲による中毒症状
![伏せて元気のない様子の猫](https://d234ijcs2twthi.cloudfront.net/c/nekochan.jp/pro/resize/700x500/100/0/ad8f0fc0a7e6dfc5b1dc83c120ad463b.jpg)
最後に猫がよだれを垂らす原因として考えられるのは、異物や毒性のある物を口にすることで引き起こされる中毒です。中毒は猫の健康問題が悪化し、体内から表れる病気ではありませんが、誤飲による中毒は日常でも起こりやすい危険な事故でもあるため、ここで取り上げました。
この中毒は、普段はそのような症状のない猫が突然よだれを垂らすなどしている場合に考えられるもので、猫に有害となる食品の他、除草剤や部屋においてある観葉植物などを口にしてしまうことで引き起こされる可能性もあります。
まとめ
![病院で口を診察される猫](https://d234ijcs2twthi.cloudfront.net/c/nekochan.jp/pro/resize/700x500/100/7/aa9c920c093ee757a60ba3b3fa690e74.jpg)
いかがでしたか?猫がよだれを垂らすというのはめったにないことで、それだけに大きな病気が隠れている可能性も高いようです。
このような病気は初期の段階で発見することがとても大切ですので、猫の歯磨きをしているときやあくびをしているときなどに、口の中に異常がないかチェックすることが早期発見に繋がるでしょう。
また、普段から猫が口に入れると危険な物を手の届く所に置いておかない、というのも中毒にならないために気をつけなくてはならないことです。