猫にも『厄年』があるって本当?起こりかねないトラブルや気を付けるべきこと

猫にも『厄年』があるって本当?起こりかねないトラブルや気を付けるべきこと

猫にも『厄年』があるって本当!?備えるべきこととは?どんなトラブルが起こりやすいの?詳しく紹介いたします。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

猫にも『厄年』はあるの?

厄年

皆様は『厄年』を意識するほうですか?筆者はまったくもって気にしない人間でしたが、厄年に病気になり、改めて年齢の節目や健康について意識するようになりました。

そんな余談はさておき、猫にも厄年はあるのでしょうか?結論からいうと、明確に『厄年』という概念はないそうです。

ただ、年齢の節目にあたる『12歳』『14歳』『17歳』は要注意な年齢として、厄年的な位置づけになるという考え方があります。

なお、この3つの年齢はいずれも"数え年"です。つまり、1つ下の年齢から厄に相当するトラブルを意識することが重要です。

猫の『厄年』に起こり得るトラブル

口を大きく開ける猫

では実際に、"3つの厄年"を迎えた猫の身にはどのようなトラブルが起こりやすいのでしょうか。

腎臓病

腎臓病は高齢の猫に多い病気です。7歳以上でリスクが高くなり、15歳を超えると30〜40%(研究によっては80%以上)が腎臓に疾患を抱えているという報告もあるほど、猫にとって腎臓病は身近にある病なのです。

厄年はもちろんのこと、若いうちから腎臓を労る生活をサポートしてあげることが大切です。特に猫は水分摂取が苦手な動物なので、美味しく水が飲める工夫をしてあげてください。

糖尿病

実は、猫も糖尿病になることがあります。主な原因は肥満と運動不足です。

猫は7歳を過ぎたあたりから徐々に寝て過ごすことが多くなり、10歳を超えるといよいよ遊びに興味を示さなくなります。

特に年齢の節目では体の変化が起こりやすいので、食事の内容を獣医さんに相談しながら見直してみたり、運動に変わるものを模索してみてください。

例えば、食事場所・水飲み場・トイレの位置関係をあえて離すことで体を動かすように仕向けてみるといいかもしれません。食事量は毎日しっかりと測り、好きなだけ食べられる置き餌は避けましょう。

さらに、ひなたぼっこが好きな猫であれば、カーテンを開けて光を取り込み、そこに移動してもらうといいでしょう。要は簡単な動きで歩いてもらうことが重要なのです。

変形性関節症

歩くなどの負荷の少ない運動で筋力を維持することは、関節を支える力を保つという意味で変形性関節症対策にもつながります。いわゆる厄年には関節のトラブルも起こりやすいので意識してみてくださいね。

実際に関節が硬くなり可動域が減少すると、痛みが出てきます。

動かしにくい関節を無理やり動かすことで痛みが増し、動かなくなることでさらに関節が固まって変形する。そして痛みが増えることでより一層寝て過ごすようになるという悪循環に陥ります。

この負のループを防ぐためにも、日頃から必要最低限の歩行を維持してもらいましょう。

甲状腺機能亢進症

『うちの子はむしろシニアになってからアクティブになったわ』と思っている飼い主さん、次のような特徴に当てはまったら要注意です。甲状腺機能亢進症は"元気すぎる"がキーワードなのです。

甲状腺ホルモンが過剰に分泌された猫には、食欲が増す・今までにないほど元気になる・目がギラギラしている(血走っている)・鳴いて大騒ぎする・性格が変わるなどの症状が現れます。

これらの様子が見られたら"元気が有り余っているのだから大丈夫"と過信せず、一度診察を受けてください。

些細な怪我

節目の年齢で起こり得る『厄』として、些細な怪我があることも忘れてはなりません。

関節の柔軟性を失った猫は、ジャンプの失敗・着地の失敗・転倒が引き金となる怪我が増えていきます。

まずは最初の厄年にあたる『12歳』を迎えた際に、"足の変化"をよく見てあげてください。安全に昇り降りできる場所はそのままに、危険を伴うもの(高すぎるキャットタワーなど)は撤去するようにしてみてください。

ただし、改良しすぎる必要はありません。飼い主さんのベッドにステップをつけたり、段差の低いトイレの導入は本格的に足腰が弱ってからにしましょう。(可能な範囲で上下運動を維持してもらうため)

痛みがある場合は無理させないことが肝心です。関節がどの程度弱っているのか知りたい場合は、動物病院に相談し、レントゲン検査を受けることも検討しましょう。

『厄除け』は必要?

厄除けのおまんじゅう

厄年といえば『厄除け』や『厄祓い』が真っ先に思い浮かぶかもしれません。ちなみに厄除けは災厄を予防するためのご祈祷を受けること、厄祓いは既に降りかかった災厄を追い払うご祈祷を指します。

猫にも『厄除け』は必要なのでしょうか。正直これは、受けても受けなくても大丈夫です。ご祈祷を依頼したい場合は、対応できる神社にお願いしてみてください。『猫 厄除け 神社』と検索すると該当する神社を調べることができますよ。

ただ仮に受けない、もしくは近くになくて受けられないという場合も過度に心配することはありません。飼い主さんの愛情と日頃のケアが一番の厄除けであり、動物病院との連携が厄祓いにつながります。

まとめ

甘える猫

猫には人間のような『厄年』はないものの、シニアになってくるとそれに匹敵する"要注意な年齢"は確かに存在します。ちなみに性別や猫種は関係ありません。

猫の場合はある意味、厄除けや厄祓い以上に足腰の変化や、体調の変化に気を配ってあげることが重要かもしれません。なぜなら、厄年とされる年齢はどれも"節目の歳"だからです。

厄年を過度に恐れる必要はありませんが、いつも以上に『用心する年』『健診を受ける年』『生活を見つめ直す年』にすると安心でしょう。

皆様の愛猫が健やかに過ごせることをここに願います。

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