1.最後まで責任を持って飼うこと

猫を迎えるということは、ひとつの「命」と共に生きるということ。猫の平均寿命は15年前後ですが、獣医療の進歩や室内飼いの増加によって20年以上生きる子も増えてきました。つまり、猫を飼うときは、10年以上という長い時間を猫と共に過ごす覚悟が必要です。
子猫の頃は可愛らしく、見ているだけで癒されますが、成長とともに性格が変わったり、必要なフードの種類も変化します。老齢期になると介護が必要になることもあるでしょう。病気やケガなどで医療費がかかる場合もあります。そうした苦労に直面したとしても「最後までお世話をする」という強い意志が求められます。
転勤・結婚・出産など、ライフスタイルの変化があっても、「この子を守るのは自分」という責任を忘れずにいること。それが飼い主としての最大の義務であり、猫にとって何よりの安心につながります。
2.猫に配慮した生活環境を用意すること

続いて大切なのが、猫に配慮した生活環境を用意すること。猫が人間と暮らすためには、安全・清潔・安心の3つが重要です。
まず、安全面に関しては、誤飲や感電、落下などの事件が起こる危険がないかを常に確認しましょう。意外と危険なのが、観葉植物の誤食。植物の中には猫にとって有害な種類もあるため、インテリアとして設置するときは注意が必要です。
次に、清潔面について。ひとつはトイレ環境を清潔に保つことが重要。汚れたトイレは猫のストレスとなり、粗相の原因にもなります。また、飲み水をこまめに入れ替えてあげる、使った食器は毎回洗ってあげるなども大切なポイントです。
最後に安心面について。警戒心が強い動物である猫にとって、安心して身を休められる場所は必須。猫は高い場所を好むため、キャットタワーや棚を活用して居場所を作ってあげるのがおすすめ。日向ぼっこできる窓辺にあるのが理想的です。
3.近所迷惑になる行動は控えること

猫を飼う際は、家庭の中だけでなく近隣への配慮も欠かせません。猫を外に出すと、他人の敷地に入ったり、糞尿や鳴き声のトラブルを引き起こす可能性があります。そのため、現代では基本的に完全室内飼いが推奨されています。
室内飼いにすれば、交通事故や感染症、迷子、心無い人間からの虐待などのリスクも防げます。ただし、室内飼いだと運動不足や退屈がストレスになることもあるため、こまめに遊んであげることが大切です。
4.猫について学び続けること

猫は言葉を話せない分、様々な仕草や行動で飼い主に気持ちを伝えています。そのサインを正しく読み取るには、猫について知る努力が欠かせません。
たとえば、猫が急に隠れる、食欲が落ちるなどの変化は、病気のサインかもしれません。そうした小さな変化に気づくには、正しい知識と日頃の観察力が必要。また、年齢に応じたお世話の方法などについても定期的に情報を更新したいところ。
ただし、SNSやネットには誤情報も多いため、獣医師や専門機関が発信する情報を優先的にチェックすることをおすすめします。
まとめ

猫との暮らしは癒しが満載な一方で、命を預かるという大きな責任も伴います。猫が天寿を全うするまで、お世話に関わるすべてを引き受ける覚悟が真の飼い主なのです。
お迎えすると決めた瞬間から、猫の一生は飼い主さんに委ねられています。その命を最後まで守り抜くことこそ、飼い主の最大の使命です。かわいいだけで終わらない、生涯を共にする家族の一員としての猫との時間を大切に過ごしていきましょう。