1.力を抜いて自然な角度のとき

猫の耳が緊張せずに力を抜き、自然な状態のときは、とても安心していて、ご機嫌なサインです。よくある場面としては、ひなたぼっこをしているときや、大好きな飼い主さんに撫でられているときなど、警戒心ゼロでゆったりしているときです。
このようなサインが見られたら、安心して過ごせるように、そっと見守ってあげましょう。また、リラックスした猫が耳だけを音がする方に向けていることがあります。これは「この音は危険ではない」と安心しているときの仕草で、飼い主さんに名前を呼ばれたときによく見られます。
2.耳をピンと立てて特定の方向を向いているとき

猫の耳は、約180度あらゆる方向に、左右の耳を別々に動かすことができます。耳がピンとまっすぐ立ち、正面や横、後ろなどに向けているときは、何かに強い興味を持っているときです。
猫は「あれは何だろう?」「どこから音がした?」と、好奇心いっぱいで、集中して情報を集めている状態です。初めて聞く音がしたときや、窓の外の鳥を見つけたとき、おもちゃの動きをじっと追っているときなどによく見られます。
リラックスしているときも興味のある音がしたときは、耳を音のする方へ向けていることがあり、そういったときは目をぱっちり開いていることが多いです。
3.耳を横に向けて倒すとき

猫の耳が横に倒れている状態は、シルエットが「イカ」に似ているので「イカ耳」と呼ばれています。イカ耳になっているときは、警戒しているサインです。これからどうなるのか心配したり、緊張したりしているときの耳の動きです。
知らない人が家に来たとき、動物病院にいるときなど、慣れない環境でよく見られます。不満やイライラしているときにもイカ耳をすることがあり、イカ耳になっている猫にかまうと攻撃されることもあります。イカ耳は、これ以上近づかないでという強いメッセージです。猫の気持ちを尊重してそっとしておく方が安全です。
4.耳を完全に後ろに伏せているとき

耳が頭にぴったりくっつくように後ろに倒れて、ほとんど見えなくなっている状態は、猫が強いストレスを感じているサインなので、特に注意が必要です。このとき、猫は怒りや恐怖が最高潮に達しています。
嫌なことをしつこくされたときや、ケンカしているとき、大きな恐怖を感じたときなどに見られます。このサインが見えたときは、攻撃的になっている可能性があるので、刺激することは避け、落ち着くまで静かに見守ることが大切です。
まとめ

猫は耳の向きを変えることで、リラックスしている、興味がある、不安や怒りを感じている、などを私たちに伝えています。猫の気持ちが気になったときは、耳の動きを観察してみましょう。猫をより深く理解できるようになりたいですね。